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変わらない

本当は知っている。

私はそのことから目を背け続けている。

知らないことにしているだけだ。

分からない分からない分からない分からない。

鈴音がいつかいなくなる気がして。

それが嫌で私は死のうか考えたり、自分を傷つけたりしてる。

鈴音が触れないのはなんでだろう。

私と鈴音の距離は変わらないのに。






「未来ー!!おーはーよー!」

その声で起きた。

「…鈴音、おはよう」

「うん!!!今日は8月10日だよ!!夏休みもまだあるし、遊ぼうよー!!」

「うーん…外にあんまり出たくないんだ」

「そんなの知ってるよー!!でもでもでも!どっかに行きたいかなってさ!!外は暑いけどどっか行きたい!!」

「暑いの嫌いなんだよね…:

「それも知ってる!!!私は未来との思い出を作りたいんだよお!!」

「思い出?」

「そう!!!思い出!!!」

「水族館に行ったことあったじゃん」

「ううー…それも思い出だけどもう一声!!」

「うーん…じゃあどこ行きたいの?できればあんまりお金のかからない所」

「えー…えーっと…図書館?」

「なんで?」

「だ…だって涼しいし、未来本好きかなって…あとお金かからないし…」

「でも思い出は作れないんじゃない?」

「ああー…うあー…ふぬー…」

変なうめき声を発している鈴音を放っておいて、私は身支度を始めた。

「…よし、動物園にでも行く?」

「えー水族館と親戚みたいな感じじゃん!あ、でも動物好きだけどね!でもなんか似てるような…」

「じゃあどこへ行きたいの?」

「えっとね…遊園地!!」

「却下」

「なんでえ!?絶対楽しいのに~…」

「遊園地って結構高いんだよ?あと遠い」

「遠くないよー電車に乗ってバスに乗ってすぐだよー!!!」

「私が人ごみ嫌いなの知ってるよね?」

「うぐ…」

「今日も静かに過ごそうよ。私は鈴音と話す時間が大好きだから」

「そうなの?…しょうがないなー」

若干嬉しそうにしながら外に行くという話を無しにされても怒らない鈴音を見て、やっぱり鈴音のことは好きだと思う。

でもなんでかこれ以上距離を縮められない気がして。

なんとなく鈴音の手を握った。

「!?!?!?」

「あ…」

私は鈴音に触れていた。

確かに手を握っていた。

「うわー!!また触れるようになってるー!!」

びっくりしている鈴音。私もまさかこんなに簡単に触れるなんて思ってなかったのでびっくりした。

距離は変わらないはずなのに。

繋がりなんてないのに。

それでも嬉しそうな鈴音を見ているとなんとなくこれでいい気がした。

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