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-絶交-(最終話)

僕の事務所がとうとう倒産した。

マネージャーから前もって言われていたので、心の準備は出来ていたのだが、実際に自分の出発点となったところがなくなるかと思うと、寂しいものがある。

社長が泣いているのを見ると、何も役に立てなかった自分が情けなくなった。


僕は社長の計らいで、相澤先輩の事務所へ移籍することになった。マネージャーも一緒だったので心強かった。

相澤先輩が誰より喜んでくれたことが嬉しい。でも、あまり甘えないように気を引き締めた。

事務所には先輩だけじゃない。いろんな才能のある歌手達がいる。僕は正直、才能なんてない。ダンスがうまいと言ったって、独学で乱雑だと自分で思っている。

移籍後、僕は相澤先輩の姉で、振付師の百合さんにダンスレッスンをお願いしたが、百合さんは首を縦に振ってくれなかった。


ロビーの椅子に座って僕がショックを受けて落ち込んでいると、先輩がコーヒーの入った紙コップを2つ持って、向かいの椅子に座った。


「明良…。姉貴に振られたって?」


僕の前にコーヒーを置いて、相澤先輩が言った。


「はい…振られました。」


僕は正直、断られると思っていなかった。


「考えてみれば、僕なんか教えてもらえるほどの実力がないんですよね。…そう思うと、恥ずかしくなってしまって…。」


その僕の言葉に、先輩が大笑いした。


「お前さぁ…なんでいつもそんなに悲観的なんだよ。」

「…?…」

「姉貴はね、明良のダンスのよさを壊したくないんだってさ。」


僕は意味がわからず、先輩の顔を見た。


「明良の踊りは確かに荒削りだけど、それがいいんだって。俺には出せない迫力があるって、姉貴言ってたよ。」

「!…本当に?」


先輩はうなずいた。


「だからクラシックをベースにした姉貴の踊り方を教えると、きっと明良のその迫力を消してしまうって。そう言ってた。」


僕は嬉しかった。


「自信持てよ。あの姉貴を隠れファンにしたんだぜ。」

「…うん。ありがとう…。」


僕はまた先輩に励まされてしまった。いつもこうだ。僕は先輩に何もできていない。


その時、中沢奈緒さんが、マネージャーさんと一緒にエレベーターから降りてきた。中沢奈緒さんは元オペラ歌手で、歌唱力を武器とした歌手だ。

僕はその奈緒さんのオーラの強さに、思わずまぶしさを感じた。

僕達は慌てて立ち上がって、頭を下げた。


「明良くーん!」


奈緒さんは僕を見つけて、いきなり抱きついてきた。


「!!」


僕はびっくりして固まってしまった。先輩とマネージャーさんが笑いながら僕を見ている。

奈緒さんは体を離して言った。


「移籍してきてくれてうれしいわ、明良君。」

「あっありがとうございます。」


僕はがちがちに体が堅くなっているのがわかった。

奈緒さんは、笑って先輩に向いた。


「相澤君も。」


と言って、奈緒さんは先輩にもハグをした。先輩が自然に奈緒さんの腰に手を回したので、僕はまたそれに驚いてしまった。


「明良のついでみたいですね。」


先輩が奈緒さんの腰に手を回したまま、笑って言った。


「そうよー。ついでよー。」


奈緒さんが笑いながらそう言って上半身を離した。でも、お互いの手は相手の体に触れたままである。


「そう正直に言われると、腹も立たないですよ。」


先輩がそう言うと、奈緒さんは体を反らせて笑った。


「じゃね。」


奈緒さんはそう言って、先輩から離れた。先輩も奈緒さんの体から手を離す。奈緒さんは先輩と僕に手を振って、事務所ビルを出て行った。

僕は思わず大きく息をついて、椅子に座った。

先輩も笑いながら、椅子に座った。


「いちいち奈緒さんにああじゃ、体持たないよ。明良君。」


先輩がそうからかった。


「ああーまだドキドキしてる…。」


そう言って、両手で顔をふさぐと、先輩が声を上げて笑った。


「かーわいーいー、明良君。」


その先輩の声に、耳まで熱くなった。


*****


夕方、僕と先輩は北島由希さんに呼ばれて、小さな会議室に入った。


中では、由希さんがマネージャーさんと打合せをしている最中だった。


「相澤君、明良君、お久しぶり!わざわざごめんね。」


由希さんが立ち上がって言ってくれた。

僕達は頭を下げ、勧められるままテーブルをはさんだ向かいの椅子に座った。


「いきなりだけど、今年から来年にかけて全国ツアーに出るのね。」


僕達は驚いて顔を見合わせて「おめでとうございます。」と言った。


「ありがとう。…体がどこまで持つか心配なんだけど。」


由希さんはそう言って笑った。由希さんは僕の姉より10歳上の41歳だ。80年代にトップアイドルだった人で、今も根強いファンがいる。僕の姉がファンだったので、僕も子どもの頃よく聞いていた。僕は由希さんの年をすっかり忘れていたことに気付いた。


「で、予備公演を2ヶ月後に東京でするんだけど、その公演の時だけ、お2人に特別出演して欲しいの。」

「…僕達が…ですか?」


先輩が思わず答えていたが、僕は何も言葉が出なかった。


「ええ。今、10曲候補が挙がっているんだけど、そのうちの3曲をお願いしたいの。1曲は相澤君と、もう1曲は明良君と歌って、最後の1曲はバックダンサーとして2人に踊って欲しいの。」


僕達は思わず顔を見合わせた。ただ、表情が違った。先輩はとても嬉しそうにしていたが、僕は顔から血の気が引いているのがわかる。


「明良君?どうしたの?」


それに気づいた由希さんが、僕に不安そうに尋ねた。


「い、いえ…。あまりの大役で…その…。」

「まぁ!」


由希さんが笑った。先輩も笑いながら、僕の背を叩いて励ましてくれた。


*****


その夜、僕はパソコンを開いてみたが、先輩はオフラインになっていた。

わざわざ、携帯に電話する話でもないのであきらめたが、由希さんのコンサートの出演のことで、いろいろ話したかった。

いったい、何の曲をするんだろう。僕は由希さんと何を歌うのだろう。そして先輩は?

いつもなら、あーでもない、こーでもないと、会話できるのに、それが出来ないのが寂しく思えた。

僕は早めに寝ることにした。


……


翌朝、事務所に行くと、ロビーで先輩があくびをしながら、コーヒーを飲んでいた。


「先輩、おはようございます。」

「あ、おはよう…明良。」

「昨夜は飲んでたんですか?」

「うん、まぁね。」


…にしては、酒臭くないなと思った。体質的に酒が飲めない僕は、酒の匂いに敏感だ。明け方まで飲んでいた人の臭いは正直、きついものがある。しかし、先輩にはそんな臭いが全くしなかった。それよりも、石鹸のようないい匂いが時々来るのを感じた。


「今日、由希さんと打ち合わせですよね。」

「うん、そうだな。」


…なんとなく会話にならなくて、僕は立ちあがった。


「じゃ、お昼打ち合わせの時に。」

「うん。後でね。」


先輩はそう言って、また大きなあくびをした。


……


お昼になって、昨日と同じ会議室に行くと、由希さんと由希さんのマネージャー、そして百合さんがいた。


「すいません!」


僕は思わず謝っていた。一番後輩の僕が最後に来るなんて、失礼なことだと思った。


「あら、いいのよ。励君もまだだし。」


由希さんがにこにことして言った。百合さんは、ちょっとお怒り気味だ。


「昨夜も家に帰ってこないで…どこに行ってたのかしら…」

「え?百合さんもご存じないんですか?」

「知らないの。ここ最近、毎晩のように泊まりで遊んでいるようなんだけど…」


僕はふと一抹の不安を感じた。


…その不安が的中した。打ち合わせの時間になっても先輩は来なかったのである。

百合さんは、先輩の携帯に電話をしたが、電源を切っているようなメッセージが帰ってきたという。


「百合さん、いいですよ。明良君が来ているし、打ち合わせ始めましょう。」


由希さんがそう言ってくれた。


「後で、殴っときます。」


百合さんがそう言った。僕は(本気だろうな)とぞっとした。


……


夕方、僕は先輩に携帯から電話をしてみた。

すると、けだるそうな声が帰ってきた。


「…明良…どうした?」

「先輩、どうしたじゃないですよ。百合さんから連絡ありましたか?」

「…ああ、由希さんとの打ち合わせのことで怒られた。」

「先輩らしくないですね。…いったいどこへ行ったんですか?」

「…寝てた…」

「えっ!?」

「爆睡していたんだ。」


睡眠障害の先輩が珍しいなと思った。


「昨夜の徹夜が堪えましたか。」

「うん…姉貴にめちゃくちゃ怒られた…」


僕は苦笑した。


「そりゃそうです。」

「明日から、振付に入るんだってな。」

「はい。先に、僕たちがバックダンサーをする曲からするそうです。」

「わかった。じゃ、明日。」

「はい。明日に。」


先輩が先に電話を切った。それも僕の言葉を遮るように。


何かおかしいような気がするが、あまり深く考えないことにした。


……


しかし、そうも行かなくなった。

翌日の振付にも先輩は来なかったのである。

百合さんによると、昨夜も明け方に帰ってきたのだそうだ。


今回は、由希さんは来ないから、まだよかったものの…。結局、百合さんと僕だけでレッスンを始めることになった。

休憩の時、百合さんは「明良君、何か知らない?」と僕に尋ねてきた。


「僕にも、全く…」

「そう…困ったわ。コンサートまでに、あと2カ月はあるけど…こんな調子で大丈夫かしら。」

「……」


僕は何も答えられなかった。



その翌日はさすがに先輩は、レッスン室に姿を現した。

しかし、髪はぼさぼさで、家に帰らずそのまま来たという感じである。

それでも、何か石鹸のような香りはあった。シャワーだけ浴びてきたという感じである。


百合さんは呆れていたが、何も言わずに振付を始めた。


しかし、さすがに徹夜明けでも先輩はすごかった。僕が3回で覚えるところを、2回で覚えてしまう。

昨日、来なかったにも関わらず、全く問題なく振り付けは進んだ。順調に進んで、バックダンサーをする曲の振り付けはその日に終わった。

百合先生も安心していた。


「励、明日は朝からよ。ちゃんと来なさいよ。」

「わかった。」


先輩はそう言って、僕たちに敬礼すると、レッスン室を出て行った。


……


翌日、先輩の行動がやっとわかった。

先輩は中沢奈緒さんと毎晩、会っていたのである。それは奈緒さんのマネージャーが教えてくれた。

あの石鹸の匂いは、奈緒さんの家でシャワーを浴びたからだとわかった。


「…もう大人だから、奈緒さんとのことを、どうこう言うつもりはないけど…」


百合さんは、溜息をついた。


「でもねぇ…仕事に差し障りがあるのはねぇ。」


今日も先輩はレッスンに来ていないのだった。百合さんは先輩に厳しいようで、こういうことになると弱いらしい。


僕がレッスン室を出ると、廊下の奥の喫煙所に先輩がいるのが見えた。


「!!先輩!」


僕は驚いて、先輩に駆け寄った。


「おはよう、明良。」


先輩は、煙草を吸っていた。今まで見たことがなかった。それもレッスンに遅れたことも悪いと思っていない様子である。


「先輩!!おはようじゃないですよ!…振り付けは1時間前から始まっています。…それに…煙草なんて…いつから吸い始めたんですか?」

「ん?…ここ2、3日くらいかなぁ。」

「…先輩、僕たちは歌手なんですよ。…喉によくないし、肺が弱ったら、ダンスにも影響します。」

「…うるさいなぁ…。明良はいつ姑みたいになったんだよ。」


先輩は頭を掻いた。


「…先輩…最近、おかしいですよ。」

「そうかなぁ…」

「自分でわからないんですか?」

「ん…わからないね。」


僕はだんだん苛立ってきた。


「先輩!!奈緒さんに会うのはいいですが、仕事をおろそかにするのはどうかと思います!」

「!!」


先輩は、奈緒さんの名前が出たことで驚いたようだ。


「…ばれてたのか…。」


先輩は、煙草を灰皿に押しつけて、火を消した。


「…その煙草も…奈緒さんのお勧めですか?」

「…ん、まぁね。」

「仕事をさぼるのもですか?」


僕がそう言うと、先輩はいきなり立ちあがって、僕の胸ぐらをつかみ、僕の体を壁に押し当てた。

僕は先輩をにらみ返している。


「なんでも奈緒さんのせいにするな。」

「…じゃぁ…ちゃんと仕事をして下さい。」

「おまえ、移籍してちやほやされて…いい気になるなよ。」

「!?…いい気になんか…」

「移籍してすぐに由希さんのコンサートに出られるなんて、普通はないんだからな!…俺たちがユニットを組んでいたから、お前にも声がかかったんだということを覚えとけ!」

「…それは…わかっています。」

「わかってねぇよ!!」


先輩は僕の体を引き寄せ、再び壁にぶつけた。


「!!」


背中に痛みが走った。


「励!やめなさい!!あんたどうしたの!!」


僕たちの声を聞いたのか、レッスン室から出てきた百合さんが駆け寄ってこようとしたが、僕はとっさに片手を百合さんの方へ伸ばして制止した。百合さんが立ち止った。

先輩は僕を睨みつけたまま言った。


「…奈緒さんの悪口は言うな。…俺のことはほっといてくれ。」

「由希さんのコンサートはどうするんです?」

「出るよ。でも、お前とは踊らない。」

「…!…」

「これからはお互い個人レッスンだ。」

「…わかりました…」


不覚にも僕の目から、涙が零れ落ちた。僕は思わず顔を背けた。先輩には見られたくなかった。

先輩は僕から手を離すと、背中を向けた。そして、灰皿スタンドを思いっきり蹴飛ばした。スタンドは大きな音を立てて、ひっくり返った。

百合さんも僕も何も言わずに、先輩が廊下の向こうに去っていくのを見送った。


*****


その夜-

僕は家で独りでいた。パソコンもテレビも明かりもつけず、ベッドに寝転んでただぼんやりとしていた。

背中が痛む。筋を違えたような痛みだった。


『お前とは踊らない。」


先輩の声が蘇った。


(今も、奈緒さんのところにいるのかな…)


そう思った時、携帯電話が鳴った。


開いてみると、登録していない電話番号が表示されていた。

事務所の人かも知れないので、僕は寝ころんだまま電話を取った。


「もしもし…?」

「明良君?」

「…はい、そうですが…」

「私わかる?奈緒。」

「!?」


僕はびっくりして体を起こそうとした。その途端、背中に痛みが走り、声が出せなくなった。


「…びっくりしたみたいね。この前ロビーであったじゃない?その次の日くらいかな…。励君からあなたの電話番号を教えてもらってたの。」

「…どうしてそんなこと…」


僕は痛みをこらえながら言った。


「決まってるじゃない。あなたのこと、気になっていたからよ。」

「…先輩が…本当に教えたんですか?」

「ええ、そうよ。…渋っていたけど、一生懸命お願いしたら、教えてくれたの。」

「…奈緒さんは、先輩とお付き合いをされているんじゃなかったんですか?」

「あら、知っていたの?」

「…事務所内だけですが…噂にはなっています。」

「え!?…そうなんだ。…わからなかったわ。」

「…先輩も気づいていなかったようです。」

「そんなことより…ねぇ、今から会わない?」

「…先輩は…?…今日は約束ないんですか?」

「毎晩じゃ飽きちゃうもの…」

「!!」


僕は怒りを感じた。この人の感覚はどこかおかしいと思った。


「お断りします。」

「あら、どうして?…確か、今日あなた励君とけんかしたわよね。」

「!?…どうしてそれを…」

「もちろん、励君からよ。…何か、すごく落ち込んでいたけど…。」

「!…今、先輩はどこにいるんですか!?」

「知らないわよ、そんなこと。ついさっき帰って行ったわ。珍しく何もせずにね。」


そう言って、奈緒さんはくすくすと笑った。やっぱり、この人はおかしい。


「…わかりました。行きます。」

「まぁ!そう来なくっちゃ!」

「マンションを教えてください。」


僕がそう言うと、奈緒さんは悪びれることもなく住所を僕に教えた。

僕は1時間後に行くことを約束して、電話を切った。


・・・・・


1時間後-


奈緒さんは、ソファーに座っている僕の前のテーブルに、酒のつまみのようなものをたくさん並べていた。


「お酒は何を飲むの?なんでもあるわよ。」


僕は、首を振った。


「僕は飲めないんです。」


奈緒さんは「え?」と僕の顔を見た。


「…体質的に飲めないんです。」

「そうだったの…じゃ、コーラでもいい?」

「はい。」


少しつまらなそうな顔をしたが、案外すんなりとコーラを出してくれた。


「じゃぁ、これからはおつまみ考え直さなきゃだめね。」

「僕は今日しか来ないつもりなので、お構いなく。」


僕がそう言うと、奈緒さんは「まぁ」と言って、僕の顔を見た。


「案外、はっきり物を言う子なのね。…でも、そういう子、好きだわ。」


奈緒さんはそう言うと、僕の隣に座った。

僕は、コーラを一口飲んだ。できれば、早くこの場を去りたい。だが、どうしても奈緒さんに聞きたいことがあった。


「…先輩に煙草を教えたのは…奈緒さんですか?」

「ええ、そうよ。」

「歌手なのに、煙草を吸うんですか?」


奈緒さんは笑った。


「そんなこと自由じゃない。煙草を吸ったらどうだっていうの?」

「肺活量に影響します。特に僕と先輩は踊りながら歌わなければなりません。」

「…堅い子ねぇ。」


奈緒さんはおもしろくなさそうに言った。


「でもそういう子を、私好みにするのが楽しいのよね。…励君もそうだったわ。」

「!」


僕は驚いて、奈緒さんの顔を見た。


「まぁ、目を見開いたその顔も可愛い。」


そう言われて、僕は顔を背けた。


「こっち見て。」


僕は、両肩を奈緒さんにとられ、そのまま押し倒された。

無理やり起き上がろうとした時、背中に痛みが走った。

僕はその痛みで抵抗できず、あきらめて力を抜いた。


「…いい子ね。」


奈緒さんが僕にかぶさるようにして、唇を近付けてきた。


(先輩もこうやって…)


僕は唇が触れる直前で、顔を背けた。奈緒さんが驚いた表情をした。


「何をそんなに嫌がるの?…もしかして、今はやりの「ボーイズラブ」ってやつ?…嫌いじゃないけど…」


奈緒さんが言った。僕は首を振った。


「それとも「友情」?…だとしたら…このゲームは私の勝ちね。」


奈緒さんの声のトーンが変わった。僕は何か恐怖を感じた。


「…ゲーム…?」

「…そう…「友情」を壊すゲーム。とても楽しいの。恋人奪うよりずっとね…」

「!!」

「今まで、何人もそうやって壊してきたわ。そのたびに、その人の何かが壊れていくのを感じるの。」

「…先輩に何をしたんですか!」

「明良君に、いつか追い越されるわよ…って言ったわ。」

「!!」

「由希さんのコンサートもそう…。あなた独りで十分なのに、どうして明良君まで一緒なんでしょうね。って…。」


(それで先輩がいきなりあんなことを言ったのか)と僕は思った。奈緒さんは僕を抑えたまま続けた。


「友情なんてもろいものなの。それに何でもかんでも友情だ愛だと言っていたら、競争心がなくなっていつか才能も朽ちる。…人は戦うことによって成長するの。そうでしょ?何か間違ってる?」

「…間違っています。」


僕は奈緒さんを見上げたまま言った。奈緒さんは目を見開いた。


「戦うことしか知らなかったら…いつか人格は崩壊します。ちょうど、今の奈緒さんがそうです。競争心は必要です。でも…競争心だけで人が成長するとは、僕は思えません。」

「……あなたが初めてよ…。私に言い返したの…。」


奈緒さんが震える声で言った。…僕は続けた。


「…先輩はあなたに愛情を持っていたと思います。よくも悪くも先輩はあなたの影響を受けて変わった…。壊れたんじゃない…でも成長したわけじゃない…。あなたを愛しただけなんです。」

「……」


初めて奈緒さんがとまどいの表情を見せた。


「でも、あなたにとっては、ただのゲームだった…。先輩がそれを知ったら傷つくと思います。…でも…一番かわいそうなのは、人を愛することができない奈緒さんの方だと思います。」


奈緒さんの目から涙がこぼれ、僕の頬へ落ちた。

その時、ドアが開いた。


「!励君!」


その奈緒さんの言葉に、僕は驚いて顔をそちらに向けた。


「先輩…」


先輩は何か覚悟を決めたような表情をしていた。奈緒さんの体がゆっくりと離れた。それと同時に自分の体を上げようとした時、再び背中が痛んだ。


「あっ…」


声を上げてから(しまった…)と思った。だが、体をそのまま起こすことができず、体を横に向けた。


「明良…!おまえ…背中…」


先輩が僕の前にしゃがんだ。僕は首を振った。


「腕がしびれたんです…それだけです。」


先輩は不安そうな顔を僕に向けたが、ふと顔を上げて、奈緒さんを見た。

そして、鍵をソファーの前のテーブルに置いた。


「!…励君…」


奈緒さんが、驚いた表情で先輩を見た。


「お返しします。」


先輩は奈緒さんにそう言った。そして僕がゆっくり体を起こしているのを見て「大丈夫か」と声をかけてくれた。

僕はうなずいた。先輩は僕の腕を取って、僕を立ち上がらせた。そしてもう1度奈緒さんを見た。


「短い間でしたが、楽しかったです。これからはファンの一人として応援します。」


先輩はそう言って、奈緒さんに頭を下げると、僕に「行こう」と言った。

僕も奈緒さんに頭を下げて、先輩について部屋を出た。


*****

先輩と僕は、エレベーターから降り、マンションのエントランスへ出た。そして、外へ出た。

先輩がジーパンの前ポケットに手を入れたまま、前を黙って歩いていた。僕も何も言えずに、先輩について歩いた。


「明良…」


先輩が立ち止まった。僕も返事をして立ち止まった。


「ありがとう…。」


その先輩の言葉に、僕は驚いた。先輩は振り返って言った。


「ずっとおまえが奈緒さんと話しているのを聞いていたんだ。」

「!?」

「すっかり目が覚めたよ…。明良のおかげ。」


僕は、首を振ることしかできない。先輩が苦笑しながら言った。


「女って魔物だよなぁ~…。いちいち振り回されている自分が情けないや。」


その言葉は僕にとっては、かなり大人びているように思えた。


「先輩……先輩って本当に僕と同い年ですか?」


僕は思わずそう言った。先輩は「ええ?」と言って笑った。


「同い年だよ。半年だけ年上だけどね。」


僕は思わず笑った。


「やっと笑った。…明良。」


その言葉に、僕は「え?」と言って先輩の顔を見た。


「俺、これからどんな女性を好きになっても、お前との友情だけは絶対に失いたくないって思ってる。今…一番強くそう思ってる。」

「…僕もです。」


僕がそう答えると、先輩は少し涙を堪えるような表情をした。


「昼はすまなかった…どうかしてたんだ…俺…。」


僕は首を振った。先輩が言った。


「由希さんのコンサートに俺のおかげで出られたって言っちまったけど…本当は…その逆だってこと…わかってたんだ。」

「!?…逆?」

「由希さんは本当はお前だけを呼びたかったんじゃないかな。」


僕は先輩に近づいた。


「何を言うんです!それは違います!」


先輩が笑いながら首を振った。


「姉貴も明良のことを認めてる。特にあの会社が倒産する前、明良、ダンスのある曲よりバラードが増えていただろ?」

「!…はい…曲を作る人が…減ったので…」

「それが逆に幸いした。お前は歌唱力もずっとアップしてる。」

「…!…」

「奈緒さんに「いつか追い越される」と言われた時、俺はお前にとっくに追い越されてることを自覚していたんだ。」

「そんなこと…」

「俺自身で焦ってた。それを認めたくないから…明良にひどいことを言った。本当にすまなかった。」


僕の目から涙が溢れ出た。


「…追い越してなんかいません。…先輩からもっと学びたいことだって…たくさん…」

「あー…泣くな、泣くな…!」


先輩が僕の頭を引き寄せて、自分の肩に乗せてくれた。


「お前、本当に同い年か?」


先輩が笑いながら言った。


「いえ…先輩より半年年下です。」


僕が泣きながらそう言うと先輩は笑った。


「…おまえは、俺にとって一番の親友だけど…それと同時に、一番のライバルだと思ってる。」


僕は先輩から離れて、驚いた顔で見た。先輩は微笑みながら言った。


「先輩後輩じゃない…。…これからもずっといいライバル同士でいような。」


僕は涙を拭いながら「はい」と答えた。


僕達は、肩を並べて歩き出した。先輩がふと僕の背をさすって言った。


「…背中…痛めてないか?」


僕は首を振った。


「大丈夫です。…でも、百合さんが心配なさっています。」

「…そうだな…姉貴にも悪いことをしたよ。」


僕たちはしばらく黙って歩いた。


「明日、朝からレッスンだったよな。」

「はい。」

「そうだ…」


先輩が何かを思いついたように言った。


「?どうしたんです?」

「お前、今踊る気力ある?」

「!?…今から踊るんですね。」

「そう…今日できるだけ練習して、明日、由希さんと姉貴を喜ばせてやろうよ。」

「はい!」

「よっしゃ、走れ―!」


先輩がいきなり走り出したので、僕は笑いながら慌てて先輩を追った。


……


翌日-


僕達は踊っていた。汗が飛び散っているのが自分でわかる。

音楽が終わったと同時に、最後のポーズを取った。


僕達の前で、拍手が起こった。

由希さんと百合さんだ。


「どうしちゃったのー?すごいじゃない!」


百合さんが言った。由希さんがそんな百合さんに向いてうなずいている。


「私、鳥肌立っちゃった…。ほら!」


由希さんが百合さんに袖をまくって見せた。百合さんも負けじと袖をまくって、由希さんに見せた。


「私もよー…」

「姉貴達…」


先輩がタオルを首にかけ、息を切らしながら百合さん達に言った。


「鳥肌自慢したって、こっちは気持ち悪いだけだよ。」


その言葉に、僕は思わずタオルで口を覆って笑いを堪えた。


「これで、心配することは1つもないわね。」


と百合さんが言った。


「逆に楽しみだわ―!一回勝負だものね。」


由希さんがそう言って、僕達を見て「あら?」と言った。


「ちょっとどうしちゃったの?2人とも…床に寝ころんじゃって…。」


そう僕達は、くたくたで倒れこんでしまったのだ。


「昨夜、徹夜で練習したから、寝てないんだよ…」


先輩が答えて、反対向きに寝ている僕に「なぁ」と言った。


「はい…もう体が…動かないです…。」


正直、背中も痛い。


「えーーーっ!?」


由希さんが、僕達の体を交互に揺らした。


「お願い。今日1回だけ、私の歌に合わせて踊ってよー!!」

「無理ですよ…。もう体がくたくた…。」

「由希さん、ごめんなさい。…寝かせて…。」


僕達はそう言って、そのまま本当に寝てしまった。


百合さんの笑い声が消えてゆく意識の中で聞こえた。


……


由希さんのコンサート当日--



観客の大歓声の中、静かなバラードのイントロが始まった。


ライトが一斉についた。


タキシードを着た僕は、ドレスアップした由希さんと腕を組んで、階段を降りた。

由希さんが歌いだす。

観客の声が少しトーンダウンした。


(女の人が多いんだな。)


僕は客席を見てそう思う余裕があった。


皆、何かうっとりとしたような表情で僕と由希さんを見ている。ふと百合さんの言葉を思い出した。


『ファンの中には、由希さんと自分を重ねて見ている人がいるの。つまり、明良君と自分が腕を組んでいると思ってみてるのよ。だから、明良君が由希さんに何かするたびに、胸がきゅーんとなるはずよ。』


(ほんとかなぁ…?)


僕はそう思った。だが、客席を見ていると、なるほどそうか、とも思えた。人によっては、指を組んで、目がとろんとしている人もいる。…正直、怖い。


百合さんの演出通り、僕はあるフレーズで立ち止まって由希さんの顔をじっと見つめた。サビのところで一緒に歌いだすと、由希さんが僕の腰に手を回して僕を引き寄せた。「キャー!」という声がする。


(今のは何のキャーなんだろう?)


そう思って、吹き出しそうになった。間奏に入った時、僕は由希さんの手を取って、アンティーク調のソファーに由希さんを誘導した。座るようにソファーを手で指し示すと、由希さんは僕の顔を見つめながら座る。僕はそんな由希さんにできるだけ近づくようにして、足を組んで座った。そして由希さんが歌っている間、僕はただ由希さんの顔を見つめている。サビのところになって、僕は再びマイクを口に近付けた

一緒に歌った。うまくハモっているようだ。

最後まで歌い終わった後、僕はマイクをそっとソファーに置くと、ゆっくり由希さんに顔を近づけた。由希さんが目を閉じる。客席からは、キスをしているように見せるために僕は顔を傾けた。由希さんの手が、僕の腕を掴んだ。僕も由希さんの背中に手を滑らせた。

何かキャーキャー言われている中で、ライトがゆっくりと落ちていった。


……


先輩は由希さんとのダンスだった。タンゴというらしい。激しくお互いの体をぶつけるようにして踊っている。


(これはこれで、刺激的だ…)


僕は、先輩のダンスのレベルの高さにも驚いたが、由希さんがこんなに情熱的な踊りができるとは知らなかった。

ずっと、目を見つめあって踊る2人の姿は、本当に嫉妬してしまいそうな、百合さんに言わせれば「ラブラブ」なものだった。


(僕には無理だな~…)


そう思いながら、2人に見惚れていた。


由希さんは、そんな激しいダンスの間も歌っている。かなり体力を消耗するはずだが、息は切れていなかった。もちろん口パクなんかじゃない。


最後のワンフレーズを歌い終わった後、先輩が由希さんの体を、後から強く抱きしめた。由希さんが体を反らせるように顔を上げた時、一気にライトが落ちた。


「すげーーー…」


僕は思わず小声で言っていた。その僕の姿を見たスタッフが笑っている。


……


とうとう、僕達が一緒にバックダンサーとして踊る曲になった。コンサート最後の曲だ。


「うわー…なんか、一番緊張する。」


先輩が言った。僕は黙ってうなずいた。


その時、ライトが消えた。僕達はうす明りを頼りに、舞台に走った。由希さんの両側に離れて立ち、観客に背を向ける形で、両足を広げて立った。

本当に最後だ。体が震えた。


ライトが一気につき、激しい音楽が鳴り出した。

僕達は踊り始めた。ステージが広いので、先輩とちゃんと振りがあっているのか確認できない。だが、もうどうでもいいような気がした。


間奏に入った時、由希さんがマイクで僕達を紹介した。拍手が起こった。僕達は踊りながら顔を見合わせて笑った。

とうとう曲も終りに近づいた。最後のポーズを取った時、由希さんが観客に頭を下げた後、振り返って僕達に交互に拍手してくれた。

僕達は足を揃えて、頭を下げた。


由希さんはまず先輩の方へ駆け寄って、先輩に抱きつき頬にキスをした。そしてそのまま僕の方へ走ってきて、僕にも抱きついて頬にキスをしてくれた。

全く聞いていなかったので、びっくりした僕達はキスをされたところに手を当てて、お互いを見て笑った。


由希さんは中央に戻って客席に大きく手を振った。僕達は再び頭を下げてから、手を振った。幕がゆっくりと降りていく…。


……


翌日朝のテレビで、由希さんのコンサートがダイジェスト版とされて、流れていた。

僕と先輩は、会議室にあるテレビで、それを見ていた。

もちろん皆、由希さんのことを褒めていた。(年の割には…と何度か言われていたが…本人には聞かせたくないなと思った。)

そして僕たちも、ダイジェスト版に入れてもらっていた。先輩のダンスは圧巻だった。それに比べて、僕は何をやっているんだという風にも思ったが、女性アナウンサー達が皆、うっとりとしながら僕のことを褒めてくれていたので、それはそれで先輩が焼きもちを焼いていた。

最後の曲も流れていた。先輩と僕のダンスはぴったりと合っていた。あるアナウンサーは「糸でつながっているみたい」と表現して笑われていたが、僕たちにとっては、最高の褒め言葉だった。


「新曲だけどさ。」


先輩が突然言った。


「はい?」

「2人でタンゴってどお?」

「えーーーーーっ!!」


僕は思いっきり、椅子ごと体を引いて首を振った。

先輩は、手を叩いて笑った。


(終)



~未公開シーン~


明良と相澤が特別参加した由希のコンサートのダイジェスト版を、会議室で見ている2人。


女子アナ1「明良君の歌唱力がアップしてますよね。」


相澤が「お」と言い、明良が嬉しそうにする。


女子アナ2「本当。由希さんとハモるところなんていいですよねぇ…。」

女子アナ3「由希さんが歌っている時、じーーーっと見つめるじゃないですか。あんな若い子にあんな風にうっとりと見つめられたいと思いません?」


女子アナが全員「きゃー!」と声を上げている。他の男性アナウンサー陣は苦笑している。


相澤「(口をとがらせて)いいなぁ…明良~…」

明良「もっと年上の人に言われた方が嬉しいです。」

相澤「(吹き出して)贅沢な奴。」


女子アナ1「でも、私は励君がいいです。」


相澤「(体を乗り出して)お、きたきた。」


明良、笑う。


女子アナ2「どういうところが?」

女子アナ1「あの2人って同い年ですよね。でも明良君より、励君の方が大人っぽいじゃないですか。」

女子アナ3「あー…あのタンゴはすごく大人の色気みたいなのがあったー…」


相澤「おおおー」と嬉しそうにする。明良、笑いながら何も言わず見ている。


女子アナ2「でも、明良君ってダンスの時と、そうでない時の差が激しくない?」


明良「?」


急に話を振られた明良、意味がわからない様子。


女子アナ3「そうそう!普段は黙ってニコニコしているイメージだけど、ダンスになると急に男っぽくなるというか…。」

女子アナ2「その差がまたいい!」


相澤がいじける。


明良「先輩はずっと男っぽいって意味ですよ!(と相澤の肩を叩く)」

相澤「あ、なるほど。」


すぐに機嫌を直す単純な相澤。明良、手で顔を仰ぐ振り。


女子アナ2「…で、最後の曲で、励君と明良君が由希さんのバックダンサーで踊り出した時の、あの高揚感と言ったらさ…」

男性アナ「あのー…ちょっといいでしょうか…」

女子アナ達「はい?」

男性アナ「これ、北島由希さんのコンサートなんですが…」

女子アナ達「あーーーー…」


相澤と明良、吹き出す。


相澤「…うれしいことはうれしいけど、由希さんに怒られるな。」


明良、苦笑しながらうなずく。


女子アナ1「そう言えば、由希さんって、あの励君達の年を足した年齢なんですよねぇ…」


相澤と明良、異口同音に「ほんとだ」と言ってから、大笑いする。


女子アナ3「その年齢で、あのダンスと歌は…すごいですよね。」

女子アナ2「それから、あの若さ…。シワないんだもん。」


男性アナ「え?ないの?」


相澤と明良が、テレビの女子アナ達と異口同音に「ないない」と答えている。


相澤「本当にないよな。アップでみても。」

明良「ないですよね…。」

相澤「化粧で隠してるって感じじゃないもんなぁ…」


明良、うなずいている。


女子アナ2「あのコンサート、もう他ではやらないんですよね?」

男子アナ「そうらしいですね。一部は、全国コンサートで使うそうだけど…」

女子アナ2「励君達出ないんだ…」

女子アナ3「出て欲しい~」


相澤と明良、嬉しいが、複雑な心境の表情。


男子アナ「あの、だからこれは由希さんのコンサートですよね?」

女子アナ達「あーーーー…」


相澤と明良、笑う。

テレビ、話題が変わる。相澤テレビを消す。


相澤「でも、あの3曲だけ、収録があるんだろ?」

明良「え?…えっ!?本当ですか?」

相澤「うん。なんかすごい受けたから、深夜の音楽番組で由希さんと俺達でやるって。」

明良「えーー…」


明良、頭を抱える。


相澤「なんだ、嫌なのかよ。」

明良「…僕、あれ照れ臭いんですよ…。」

相澤「由希さんと見つめあうやつか。」


明良、うなずく。


相澤「なるほどなぁ…。じゃぁ、俺とやる?」


明良、吹き出す。


明良「なんで、そうなるんですか。」

相澤「俺とやるよりはましって思わなきゃ。」

明良「…それもどうかと思いますけど…」

相澤「じゃ、交代でお前がタンゴ…」

明良「できませんっ!」

相澤「即答すんなよ。」


相澤が笑う。


明良「…そっかぁ…またやるんだ…あれ…」

相澤「ということで。」

明良「?」


相澤が立ち上がるのを、不思議そうに見る明良。


相澤「明良君の曲のレッスンを今からやりましょう。…由希さん役は俺。」

明良「えっ!嫌ですよ!」

相澤「はい、立つ!」


明良、相澤に無理やり立たされる。


相澤「(おかま声で)行くわよっ!明良君!」

明良「いやーーーーーーっ!!」


無理やり連れて行かれる明良。


ドアがバタンとしまる。


(終)

最後までお読みいただきありがとうございました!


次回からは「副社長 北条明良」となりまして、大人の明良になります。

その前に、番外編を2話載せますので、そちらもよろしくお願いいたします。


今後とも「自己満足夢想小説」(笑)をよろしくお願いいたします!

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