樹との再会
Ep.26です!
よろしくお願いします!
樹と会ったのは、文化祭の1週間前だった。
千夏さんのところで、ピアノの練習をしてから約束の場所に向かう。
集合した俺たちは、お腹を空かせていたので近くのファミレスに入る。
「久しぶりだな。最近は何してんの?」
ハンバーグとご飯とパスタを頼んだ樹は、ばくばくと口に放り込みながら俺に尋ねる。
「文化祭の練習かな。」
俺はグリルチキンを切り分けながら答える。
「何すんの?」
「俺のクラスは合唱。あーあと、焼きそばも屋台出す。」
「お、楽しそうじゃん!」
「うん。俺ピアノ弾くことになったんだよね。」
「そういやお前ピアノ弾けたな。」
「……昔から続けてるだけだけどな。」
「いつあんの?文化祭!」
樹は俺を見る。
「ちょうど来週。」
「見に行っていい?」
「え?お前のとこの文化祭と被んないの?」
「大丈夫。行っていい?」
「……うん、いいけど。」
「楽しみにしてるー」
にやにやと樹は笑う。
あてもなくぶらぶらと商店街を歩く。
「駄菓子屋に行こう。」
樹といつも学校帰りに寄った駄菓子屋に向かう。
俺たちは、買ったものをビニール袋に入れてもらい、きなこ棒を食べる。
「なぁ、なんで学校辞めたの?」
静かに、樹が言う。
その瞳は、とても寂しそうだった。
「……家のことが大変で。」
泉と輔に話をしてから、俺の中で家の話をすることに対するハードルが下がっていた。
きっと、樹も受け止めてくれるはずだと思った。
樹は俺を見る。
「母さんが、病気でさ。家のこと俺もやらないといけなくて大変なんだよね。」
「そうだったんだ。」
「うん。言えんくてごめんな。」
「ううん。今は学校行けてるのか?」
「……たまに休むけど、行けてるよ。」
「……そっか。ならよかった。」
俺が食べたきなこ棒は、爪楊枝の先端に赤いマーカーが塗られていた。
「「お、当たり!!」」
俺と樹は声を合わせて言う。
当たりか。なんだか嬉しい。
「新しいの貰えよ」
嬉しそうに樹は俺の背中を押す。
新しくきなこ棒を貰った俺は樹と共に、前に通ってた学校の方向に歩き出す。
「なぁ、花音もお前のこと心配してたから。連絡してやってよ。」
「……花音が?」
「うん。お前に別れを切り出された後もしばらく元気なかったし。」
「そうだったんだ。」
あいつは、今の俺と付き合っていても喜ばないだろうと思って別れたのに、元気がないとは意外だった。
めっちゃ寒いですね、、、。
ありがとうございました!!




