泉からの提案 続
Ep. 21です!
よろしくお願いします!
翌日。俺は泉と輔に連れられて、川岸さんと小林さんのところへ向かう。
泉と輔が、俺の承諾を取った上で、昨日あったことを話し、俺に文化祭の伴奏を担当してほしいことを伝えた。
事情を知った川岸さんと小林さんは、にこやかに笑う。
「おっけー!任せて!あゆむくんにピアノ弾いてもらえるようにみんなに言ったらいいね!」
「うん。私もあゆむくんの伴奏聴きたい。」
力強く言う川岸さんの隣で、優しく微笑む小林さん。
「家のこともわかったよ。頑張ってたんだね。」
川岸さんが優しく言う。
「何かあったらいつでも言って。クラスのことは、私に任せてくれればいいから。」
小林さんは頼もしく笑う。
「ありがとう。」
「2人とも、サンキューな!」
泉は、2人に頭を下げる。
川岸さんと小林さんが教室から出たところで、俺は2人に問う。
「なんであの2人に任せたの?」
「あーあの2人はクラスのリーダーみたいな感じで影響力すごいから。」
「お前が休みがちになった時も、クラスメイトがなんだかんだ噂を流して、一時大変だったんだけど……あの2人が一括してくれて。
その姿を見て、俺もあゆむの力になりたいと思って、朝いつも迎えにいくことにしたんだよね。」
泉と輔は応える。
「そうなんだ。」
泉と輔、川岸さんと小林さんを見て、俺は、なんだかんだでみんなに助けられていたことに気づく。
そういえば、前に父親と銭湯に行った時に、お互いに助けを求められないことについて話をしたことがあった。
みんなが俺のことを気遣ってくれているのに、その好意を受け取れない自分がいるのは何故か。そんなことを考えていた。
父親はそれを恥だと思うと答えた。
俺はこんなに貧乏くじを引いてしまったのは、世界にたったひとりだけ。俺だけなんだと思っていたから。
そんな俺のことを、理解してくれる人はいない。こんな俺の苦しみを理解できるわけがないと思っていた。
みんなに家のことを話して、何か解決したわけではない。
だけど、ここから何かが動き出しそうな気がする。
俺は家に帰ってから、父親にそう話してみようと思った。
ありがとうございました!
次回もよろしくお願いします!!




