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EP1、よろしくお願いします!
ごゆっくり!
高校1年の冬。
模試と期末テストが終わり、あとは冬休みを待つだけとなった頃だった。
教室で帰りの支度をしている俺に、村松 樹が声をかける。
「なぁ、あゆむー、今日少し時間あるー?」
「おー、あるけど」
俺は率直に応える。
「塾まで時間あってさ。バスケしない?」
樹は既に、左手にバスケットボールを抱えている。
「おー、いいけど。……今日塾のテストじゃなかったっけ?大丈夫なのか?」
「まかせろ。勉強はやってきてある。この後も早めに塾行って勉強するしな。」
「そう。ならいいけど。」
体育館使用許可を保健体育担当の先生にもらい、俺たちは30分ほどミニゲームで汗を流す。
勝敗がついたところで、樹が嬉しそうに大きな声で言う。
「よっしゃあ!!あゆむに勝った!!」
「俺今回手を抜いてやったからな。」
汗を拭きながら、イタズラに言う。
「いやいや、それ負け惜しみ。俺の実力だから。」
「はいはーい。」
俺は、樹と別れて帰宅する。
「ただいま。」
両親は共働きで、いつも俺が帰宅する時には家に居ない。今日も同様で、家の電気はついておらず静まり返っている。
だから、俺は何の気なしに、リビングに入る。
気が緩み切っていたからか、暗い部屋でソファーから何かが動いたことにどきりと胸が鳴り、身体はひどく反応をする。
電気をつけてその何を確認すると、髪を乱した母親だった。
「え?母さん?」
体調が悪くて会社を休んでいたのだろうか。
「……おかえり」
あまり聞き取れない声量で、母親は言う。
その日の夜。父親の一声で家族会議が開かられた。
そこで、俺は、初めて知った。
母親がうつと診断されたこと、これから会社は休みがちになると言うこと。
それは、俺にとってはどこか他人事のような、まるで雲を掴むような話に感じた。
ありがとうございました!
これからもよろしくお願いします!




