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薄明階段、執筆当時のあとがき





あとがき


 終わりました。

書いていたぼく自身の予想をはるかにこえる長さ。

章の数は一緒なのに、容量がかなり大きくなりました。絶望遊戯とは逆です。

 さてさて、それもそのはず、ぼくは、この物語を書き終えることで、もう物語を書くことはひとまずお休みということにしよう、と思っていました。だから、これからの話で使う予定だったようなこと―――つまり、ぼくが今の時点で言いたい色々のこと―――を、かなりたくさん入れたのです。

もう書くことはないのなら、いま書きたいことは全部吐き出そう―――。

そして吐き出されたものの集大成が、これです。

 もちろん、ぼくは日々、色々なことを考えるので、とても全て入れられたというわけではないですが、比較的大事なことは全てといってもいいくらい入れられたのではないのかな―――、という気はします。

また、その一方で、実は大事な何かを書き忘れてしまったのではないか―――、なんてことも考えます。

正直、よくわからないです。でも、書きたいことを思いつくまま全て、まとめることもなくぶちまけるというのは、けっこう楽しかったです。

 実は当初、最終飛行には「終わり」、絶望遊戯には「絶望」、薄明階段には、「希望、平和」というテーマがあったのですが、薄明階段はテーマ以外のこともとりあえず言いたいことなら入れてやれという感じでぶちまけたので、あんまりテーマは生かしきれてないかもしれません。

それに、言いたいことはあまりまとめていませんが、あんまりにも不自然になるといやだし、それなりにこの作品にも流れ、というものはあるので、使わなかった言い回しや表現などもあります。とはいっても、前の二作品に比べると、やはり流れはあまりなく、出来事をばらばらとちらばめた感はあります。季節感もあまりないですしね。

 でも、いいんですよ。

ちらばる出来事もそう悪くはないと思いますし、まるっきりテーマが生かされていないわけでもないし、そう、とにかくぼくはこれを書き終わって満足ですので―――「これで、よし」なのです。

 それでは、ぼくらに、乾杯。



2005/7/23(土) らむね


ぱらぱらと読む限り、基本的な問題意識は、この頃と、2024年現在で、あまり変わっていないように思う。20年近い歳月が経ったことに、ぼくは少しだけ絶望的な思いを抱いている。もし、この言葉が強すぎるなら、悲しい思いを抱いている。

これを書いたときに生きていた人が死んでしまったり、この頃には会うことを想像していなかった人たちに会うことができたり、いろいろなことがあったが、この頃の問題に対してまだ決着をつけられていない、と思う。方向性としては、瞑想なのかな、と思っているが。


人生の根本問題の救済には「性」か「聖」の方向性しかないと今思っているが、この作品は基本的に「性」、あるいは「愛」による救済を主人公に与えようとしているように思える。もし運がよければそのタイプの救済は、執筆者にもあったかもしれないが、むしろそこに至るだけの機根はなかったのかもしれない。「聖」方面のアプローチについても、どこかで書けたらと思う。

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