嫌な予感しかしない触手の島
かつて、御前と呼ばれる高石勇一郎が企画した『触手の海』というイベントがあった。
一度きりでお蔵入りした。
何故かというと、まあ、なんだ。
ユーザーからのコメントを読めばわかる。
男爵「なんかまずそうだから、すぐログアウトしようとおもったけれど、できなかった。酷い目に遭いました。ここの運営、悪魔ですか。解約します」
同じ男爵「くそうっ。解約したけど戻って来たよ。笑えよ。笑え。・・・・・・記憶、消してください、お願いします。ああ、このまま、こんな性癖のまま生きるの嫌だーっ」
子爵「おかしいよ。あたまおかしいよ。運営、あほなの。強制連続絶頂ってさ、客にやらすなよ。死ぬかと思うじゃん。死ぬかと、思った。殺す気かっ」
伯爵「なんで、誰も止めなかったの? こんなん体験したいんじゃなくて、されてる美女を『わはははっ』って酒でも飲みながらあざ笑うのがいいんであって、あー、頼むから、俺の体を元に戻してくれっ」
辺境伯「なんでみんな怒ってるのか、わからない。楽しかった。もう少しロングタイムでイベントしても良かった。老若男女問わずに襲ってくれる触手、紳士では?」
侯爵「駄目そうなイベントな気配がしたから、参加を見合わせた。自分、偉かったっ。褒めたい気分」
公爵「焼いたら、普通に海鮮の味だったよ。パエリアにした。色によって烏賊、蛸、海鼠とかに味変してくれたら、定期的に参加しても良い」
大公「イキすぎて気持ち悪くなった。けどまあ、限界わかったので、よしとする」
ソドム帝「僕が仕事忙しくて、絡めないときに企画作らないでください。通したの、誰っ。イベントも参加できない日にぶつけてくれたから、把握できないよっ。だから、こっちに苦情よこすのやめてっ。今回、僕ノータッチっっ」
触手姫「触手と聞いて。まあ、つまんなかったかな。バリエーションもっと期待しています。あたらしい バリエーション 新種の触手っ お待ち申し上げております」
後半、おかしな意見があるが、前半の連中のようなクレームが多かった。
爵位が高いほど余裕っぽいのが風俗らしい。
そして。
こりもせずに、御前は言った。
「今回の企画は、触手の島、じゃ」
止めなさいよ、誰か。