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はしなくも手に取りた書に「愛」とあり
漆黒の実を食むごとき今
むらさきの飲料による酩酊を
名付ける者なし嵐の夜より
われ不在 その自失こそ事事無碍と
抹香くさくラインを覗く
まなうらに羽化登仙の乱れ髪
ソドムの市に息をするなり
アンニュイなるメンズエステのホームページ
形而下的に囹圄の徴
まだら・空、時の触れたる痕跡に
シュールリアルな個が果てるなり
信号機 停止されたる 人の顔
よくよく見れば 機械に似たり
安穏と 不在通知を重ねたる
新居のポスト 吾を隠喩す
時も無しデニムの皺に腐敗せり
微細なる過去 虚像なる今
薬莢を みちばたに拾う 夢を見る
図書館に行く 無意識の中




