表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

66/84

地下13層

 地下15層からアガレスちゃんとアルミちゃんを追い私とサキさんはダンジョンを登ってゆく

 私達が魔獣の姿を捕らえたのは地下13層と14層の堺であった


「はぁはぁ 流石に 少しだけちょっと 疲れてきたのです」


 息を切らせて魔獣の前を右往左往しながら時に魔獣を攻撃しアルミちゃんからの関心をそらす そんな事を何度も繰り返しながら上層を目指すアガレスちゃんは魔王とはいえ巨大な相手に徐々に体力を削られていた

 私達の姿を確認したアルミちゃんは剣に込めた魔法で魔獣に斬りつける


「アガレス様 ここは僕が引き受ける サキちゃんにヒールを」


 アルミちゃんは魔獣の関心を引いたまま一人で上層を目指すつもりだ

 私は息の上がっているアガレスちゃんと交代で走りだした

 アガレスちゃんはサキさんに倒れ込み私と同じようにヒールを受けた

 私は魔獣を追い抜き魔法砲を放ち魔獣の気をアルミちゃんから反らすつもりであった


「らみ 危険ミュー」


 みゅうが生命の危機を知らせるアラートを発する

 その瞬間私の体に重圧と言えるほどのダメージがかかり私は魔獣の斜め前にゴロゴロと転がった


「っく」


「らみぃ」


 私はどうやら魔獣の3つある尻尾のうちの1つに振り飛ばされたようだった

 アルミちゃんが叫んでいるが意識が朦朧としている

 次に気づいた時私は指を咥えた状態でサキさんの膝の上に横たわっていた


「あらぁ やっと 気づいた わ ねぇ」


 サキさんが穏やかな調子で微笑みかける

 魔獣の尻尾で薙ぎ払われた私は意識を失ったあと誰かに助けられたようだ


「はじゅうはぁ? (魔 魔獣は?) 」


 私はサキさんの指を咥えたまままだ力の入らない体を無理に起こそうとする


「まだ ダメ よ らみ もう少し 寝てなさい ねぇ」


 サキさんはもう一方の手で私の額を軽く押さえて諭すように言う


「大丈夫 今ねぇ ナベちゃん と カンナが 合流 した わ だから 大丈夫 ねぇ」


 私は言われるがまま目を閉じるとヒールの心地よさの中で眠りに落ちてしまった

 10分ぐらい休んでいただろうか体力はかなり回復したようだ


「ありがとう サキさん もう 大丈夫みたい」


 私は起き上がりサキさんにお礼を言った


「あらぁ いつでも いいの よ 体力 減ってなくても これ 欲しくなったら イッて ねぇ」


 サキさんはゆっくりそう言うと自分の指をぺろりと舐め妖艶な笑みを浮べた


(さすがは サキュバス ちょっと怖いよ)


 私とサキさんが魔獣に追いついた時魔獣は3本の尻尾のうち2本を落とされだいぶ弱ってきてはいたもののまだ動くものに容赦なく攻撃を仕掛けていた


「アガレスさまー この魔獣ー なかなかー 死んでくれないんですけどー えいっ」


 カンナさんは相変わらず文句をいいながらも瞬間移動で魔獣の背後から大きなハンマーでダメージを与えている


「んもうっ カンナ 文句言ってないで もっと動きなさい サキちゃん アルミ 例の技出すわよ 」


 ナベちゃんは先に小さな剣のついた殺傷能力の高い鞭で魔獣に傷をつけていきながらカンナさん サキさん アルミちゃんに集まるよう号令をかける」


 性格も戦い方も違う4人だがこの4人は私のお母さんである魔王ラミスの4天王だった人たちだ


「アガレス様 技を出します お下がりください」


 ナベちゃんがそう言ったあとアガレスちゃんは私のところへやってきた

 そして集まった4人は横並びになり各自同じ詠唱を始めた そして詠唱がおわり魔法を一斉に発動した


「4天王審判の時 四天の鎮魂歌レクイエム! 」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ