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帰還

「ああ 幾千幾万の世界を統べる神たちよ 我の願いを聞き入れ 世界の扉を開き給え」

 

  ココが祭壇に向かい祈祷を捧げた瞬間ココの様子が変化した

  ココの体は美しい女性の姿へと変化し光輝き浮遊を始め私達を眺めたあと話始めた

 

  「異世界の者たちよ 私はこの世界の神 ゴッドユニコ 見ての通り今巫女ココの体を通してお主たちに話しておる 実はの ミカエルちゃんとは幼馴染での 転送チケットのエラーで本来向かうべきであった世界から違うこちらの世界へ来てしまった2人を自分の世界へ戻してほしいとたのまれたのじゃ]

 

  ゴッドユニコはニコリと笑いパチンと胸の前で手を合わせるとこう続けた 

 

  「ああそうであった ココから聞いているが ナバ もう一度問う お主も一緒にいくのだな もう二度とこの世界へは帰ってこられぬのだぞ」

 

  ココの体を通してゴッドユニコはナバの頭に手を置く

 

  「いいでぇ ここはもう いいわぁ なんかなぁ 悲しいことがようけあるけぇ もういいわぁ」

 

  ナバは少しだけいろんな事を思い出し泣きそうな顔になっていた

 

  「うむ 承知した らみ 我が世界の子供 ナバをよろしく頼んだぞ それでは早速だが異世界の転移を始める」

 

  そう言ってゴッドユニコはなにもない右手を耳のところにあて話し始めた

 

  「あ もしもし ミカエルちゃん うん うん これから 帰るって うん じゃあ そっちお願い やだぁ そんな人いないってミカエルちゃんその後どうなのよう え うそぅ」

 

  数分間の会話の後

  ゴッドユニコはキリッと表情を切り替えた

  (ああ この人も残念女神だったか)

 

  「3人 手をつないで精神をしっかり持つのじゃ 3人チケット発動じゃ」

 

  ゴッドユニコが組んだ両手を開放した瞬間祭壇にあらわれた異界の門が開かれた

 

  「さあ らみ達 いくがよい 元気での」

 

  私達は手をつないだまま異界の門へと進んだ

 

  一瞬浮遊するような感覚が過ぎ去ったあとすぐに体に重みを感じた

  そして目を覚まし扉を開けるとそこにはゴッドミカエルちゃんとマナボードの守護 板さんがいた

 

  「おかえりー」

 

  「お 帰ってきたのかい ったくなんてことになっちまってたんだ とんだ災難だったなぁ」

 

  マナボードの中 板さんのお店の目の前に出現した扉から出てきた私達に板さんは涙目でかけよった

 

  「板さん ミカエルちゃん ただいま ミカエルちゃん アスモが アスモの記憶が......」

 

  私はなにはともあれアスモの記憶がなくなってしまったことをミカエルちゃんに伝えたかった

 

  「うん ユニコから聞いてる 転移チケットのエラーの影響で移動時本来あなたに降りかかるべき災厄をアスモが身代わりになって受けたんだね 残念だけど記憶はもう戻らない可能性がたかいわ」

 

 ミカエルちゃんは目を伏せながら静かにそういったあと続けた


「ただ 少しだけ記憶が戻る可能性があるとしたら大量の魔気を一度にアスモに注入することによって魔王因子が覚醒して記憶が戻る可能性はあるかもしれない それには現魔王アガレスちゃんと魔王因子を持っているあなたが媒体になってこの世界の中心の地下深くに眠る魔気の源から直接アスモの体に魔気を注入する必要があるの リスクがありすぎる方法よ神が勧めるべき方法でないことはわかってね」


 ミカエルちゃんはそういったあと話題をすっと切り替えナバの顔をながめる


「ナバちゃんだっけ これからあなたはこの世界の住人よ 私がこの世界の神 ゴッドミカエルちゃんでーす よろしくね わからないことあったら板さんに聞いて」


 と板さんに面倒なことを丸投げした


「おう それで 嬢ちゃんたちこれからどうすんだい?」


 板さんは頭のねじり鉢巻を整えながらこちらを見た


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