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触鬼集合

 温泉施設でゆっくりと羽を伸ばした私達は現魔王アガレスちゃんとその双子の姉ギガレスちゃんの指示の下マナの森駐車場へと向かっていた


「なんかー 人がー 多くなってー 来てるんですけどー」


 竜車の客車の窓から外を覗いたカンナさんは私達に状況を伝える


「この国中の強化された触鬼たちが集まって来てるのですわ まだまだ増えますわよ」


 強化触鬼を生んだギガレスちゃんの命により触鬼たちは襲ってこないと言ってもナベちゃんはこの状態でひどく緊張しているようだ


「あれー みてー あそこにいるのー 王国参謀のムリハスにあっちにいるのは王国で人気の踊り子サリ向こうで話してるのは最近経済界で名をあげているカルンだよねー ってみんな触鬼だったのー」


「そうだにゃ ここに来てからタマも 商会の上層部の顔をちらほら見てるにゃよ」 


 カンナさんが驚いた様子で口を開くと御者をアスモに代わったタマちゃんが口を開いた


「こりゃ これだけ各界の著名人が触鬼だったってことににゃったにゃらこの国へ影響ははかりしれにゃいにゃ おーこわいこわい」


 私達はたくさんの触鬼たちとすれ違いながらアガレスちゃんギガレスちゃんが用意した本陣へと到着した


「あいつら 俺の顔見るとこわがるからさぁ 俺 ここでアルミと一緒に竜車の番してるわぁ」


 アスモはアガレスちゃんとギガレスちゃんに少し悪いと思っているのか自ら竜車の番を買って出た


「タマ なにかあったらすぐ魔力レシーバで連絡するんだぞ すぐに僕が助けに行くからな」


 アルミちゃんは竜の頭を撫でながらタマちゃんに親指を立て合図した


 その後アスモアルミちゃんを除いた私達は本陣へと入りアガレスちゃんとギガレスちゃんに再開した


「長旅 疲労しておつかれさまでした らみ 今日はよろしく懇願してお願いするのです」


 ギガレスちゃんは今日は少々の魔気を体にまとっている


「そっそれで あ あの ア アスモ様は 本日今日は...」


 アガレスちゃんはギガレスちゃんと顔を見合わせると少し顔を赤らめアスモをキョロキョロ探し始めた


(ん?なぜ赤くなる)


「アスモ様はー竜車の番をーしてるよー」


 カンナさんが私の隣をふわふわ浮きながらアガレスちゃんに答えると


「そうで そうなのですか」


 少し落胆したようなしかしホッとしたような微妙な感じでアガレスちゃんがため息をついた


「さ じゃあ そろそろ支度をして準備しましょう らみ なにかいるものはありますか?」


「ん たぶん なにもいらないよ」


 私がアガレスちゃんに答えるとアガレスちゃんは自分のもっている杖を私に差し出した


「らみ これを携帯して持つのです加護には効力がないかもしれませんが魔力を大幅に上げてくれる効果があってあるのです」


 私はアガレスちゃんから魔王の杖を預かり特設のステージの袖へと向かった




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