突入
タマちゃん達の戦いの音が魔力レシーバから伝わって来る中
私達は現場になっているであろう建物へ急いで突入していた
入り口で見張りをしていた触鬼たちは私達をみつけ襲ってくる
「オマエラハ ナニモノダ コロシテ タベルゾ センニュウシャヲ ハッケンシタ 」
中からゾロゾロと出てきた触鬼達は私達を囲む だが 高レベルの触鬼たちとはいえ魔王やその側近たちに敵うはずもなく倒されていく
「あー 触鬼たちー ここにいるのはー 魔王とー仲間たちーなんだけどー やっぱりー たたかうのー」
カンナさんは漂いながら触鬼にそんな事をいっているが触鬼に聞く耳はない
「しょうがないわねー ひ れ ふ せい」
カンナさんはいつものようにパチンと指をならす
「・・・・」
「あれー 効かないなー」
触鬼にはカンナさんのスキルは効かなかった
だが 次の瞬間 カンナさんは
「あーめんどうーなんですけどー」
といいながら
触鬼の後側につぎつぎとテレポートし大根のような形の鈍器で殴りつける
私は物陰に隠れ抱えてきた腕装着型魔法砲を取り付けてみる
(なんということでしょう これカニのはさみみたいだわ)
「さてっと うまくいくかな」
そして物陰から一体の触鬼に照準を合わせ魔法を発動してみる
「マ マヨネーズ 」
私の魔法は無事腕型魔法砲に装填され魔法砲の横に取り付けられたインジケータが満タンになったところで発砲した
ビューンという電子音のような音とともに触鬼に向かう軌道は弧を描いた
遠くからでも触鬼が爆ぜたのを確認することができた
自分も汚れていない(ふふ なんだかたのしくなってきたわ)
「マヨネーズ」
「マヨネーズ」
「フハハハ マヨネーズ」
(私はオラオラ状態だ マヨネーズ女王と呼んでくれてもいいのよ)
今日はアスモちゃんは命の危険を感じないのか服を脱いでくれない
私の服の裾をぎゅっとにぎったまま私を見ている
(不安そうなアスモちゃんかわいいー あとでぎゅってしてあげる)
違う場所ではナベちゃんが
「いやぁー こないでー 嫌い 嫌いよ んもうっ」
といいながら鞭をつかってバシバシと触鬼をやっつけている
私はトゥルーネームを使って戦ってもよいのだが大量のザコ敵と戦うのならば詠唱が早い魔法砲のほうが使い勝手が良い
そして私は物陰から応戦しているにもかかわらず敵の中央をガクンと肩を落としながら足取り重い感じで進むアガレスちゃんを見た
「アガレスちゃん あぶない」
アガレスちゃんに飛びかかろうとした触鬼をみて私はとっさに叫ぶ
「ふぅー」
アガレスちゃんは大きなため息をつきながら右手で飛んできた触鬼を払い地面に打ちつけ爆ぜさせた
(強い 魔王をみたわ 魔王よ )
しかし アガレスちゃんの様子はやはり変だ
私達はタマちゃんとアルミちゃんが戦っているであろう部屋に侵入することに成功した