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カンナ

「もしーもーし カンナちゃんですよー 聞こえてますかーなべちゃーん おーい きゅーとで女神ぃな かんなちゃんですよー」

「んまあっ カンナですの カンナー聞こえるかしら」

 ナベちゃんは竜車の手綱をさばきながら会話しようとする

「カンナさん 聞こえますかー」

「もしもしー  アガレス様がー ちょっとー喋ってみてーってゆうんでー喋ってるー あれー おかしいなー 聞こえないよー だめなのかなぁー」

 どうやらカンナさんの声はこちら側に届いてるがこちらの声は向こうに届いていないようだ

 私はもしかしたらと思いアスモにお願いして手をつないで魔力を分けてもらう

「カンナさん 聞こえますかー」

「あははー らみねー 聞こえるよー 」

 おお 魔王城までつながったようだ

「ナベちゃん 魔力不足みたいだよ アスモにわけてもらったら伝わるようになったよ」

 私は竜車から顔をだして直接ナベちゃんにそのことを伝えた

「あっらぁ まぁ そうだったんですのらみちょっとそのままつないでおいて」

 ナベちゃんは竜車を道の脇に止め客車の方に乗り込んで来た

「ナベちゃん 御者 変わろうか?」

 入って来たナベちゃんに私が聞くとナベちゃんは右手で大丈夫の意を示し

「アスモ様ちょっとごめんあそばせ」

 とアスモの手をとった

 アスモは2人の美女?に手をつながれ真っ赤になっている

「カンナ あんたすぐきなさーい んもうっ タマちゃんもアルミもたいへんなんだから」

「あー ナベちゃん おひさー わたしー すぐいきたいんだけどー アガレス様がー ここにいろってーいうんでー」

 となりで ちょっとちょっととアガレスちゃんの声がする

 そこでナベちゃんはなにを思ったのかアスモの手をほどきパチンと手を合わせた後またアスモの手を握る

「あ そうだわ あれ使いなさい あれ プラゴミン 玉座に据えちゃいなさいよ 失礼ですけどアガレス様より見た目は魔王っぽいですわよ 普通の人間族では討伐も無理でしょうしね」

 プラゴミンは昔勇者育成用にナベちゃんとカンナが制作した魔神型ロボットらしい あとで絵を書いてもらったがどうみても小学生が夏休みの課題に作るペットボトルのロボットにしか見えなかった

 まぁ アガレスちゃんに比べたら魔王っぽいかもしれない

「ナベちゃーん グッドーアイヂアー 確か家の地下室に置いてあったよねー ねえ アガレス様ー いい? いいでしょー」

 カンナさんは横で魔力を送っているだろうアガレスちゃんにしゃべりかける

「あー あー ナベちゃん らみ 元気で妖気にしてるのですか アガレスはここに座っていてもいられないのでそっちに行って進んでいこうと思っているのです ナベちゃんはグッドでステキなアイデアをくれたのでその作戦を採用して実践するつもりなのです」

 アガレスちゃんも一刻も早く魔王城から抜け出したいらしくナベちゃんの提案に乗り気である

(ははっ どうやら 2人はポンコツロボを玉座に置いてこちらへくることにしたようだ だいじょうぶかいな)

 2人とも空を飛べるという異世界特有反則キャラクターだ

 巨大な山脈を迂回しなければ魔王城とインキュバスの街はほぼ横線上に位置している事を考えると私達がインキュバスの街に到着するまでにはこちらに追いつくだろう


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