真名置き換え
「ホウ コレハ スバラシイ」
私達が客車を降りると御者席で横たわっているナベちゃんと竜に乗り私達を取り巻いている無表情の触鬼たちが見えた
「ナベちゃん! 」
「サワグナ ネムッテイルダケダ オマエラハ イキタママ マナヲヌク」
そう言った触鬼の口はいつの間にか耳まで裂け 涎をたらしながらなにかを食べているようにも見えた
私はアスモをホールドしながらトゥルーネームを発動させリーダーらしい男を観察する
そして浮かび上がっている真名の中でピックアップされた言葉にハバネロソースを付け加え叫んだ
「触鬼 ハバネロソース・ガリ 」
「グガガガ オマエナゼオレノナマエヲ・・・」
突然もがき苦しむ触鬼、そして内側から爆ぜる
「オマエ ナニヲシタ」
一瞬たじろいたかに見えた触鬼たちは怒りの表情でこちらににじり寄ってきた
「ラミ 危険ミュー」
みゅーが危険を察知し私に警告を発する
「触鬼 ハバネロソース・ナス 」
「触鬼 ハバネロソース・ゴリ 」
「触鬼 ハバネロソース・ゼリス 」
「触鬼 ハバネロソース・ボル 」
「触鬼 ハバネロソース・イリ 」
「触鬼 ハバネロソース・ガテク 」
「触鬼 ハバネロソース・ゾリン 」
「触鬼 ハバネロソース・オル 」
私は必死で触鬼たちの真名を唱えに飛びかかって来る敵を空中で霧散させる
「ダメ 間に合わない」
一匹の触鬼が私の突き出した腕にかぶりつきその顔は一瞬私と目を合わせた後ニタリと笑ったように見えた
触鬼の牙が私の骨にあたったであろう鋭い感触が腕に走る
そして痛みがない痛みはやがて激痛となって押し寄せた
「がああはぁはぁああ」
声にならない声が嗚咽として響き渡る
「俺の嫁になんてことしやがんだぁ」
アスモが私の懐から飛び出しそう叫んだ後、私は意識を失った
唇で口を塞がれた息苦しさに私は目覚める
「んっ」
そして柔らかな唇は私からゆっくり離れた
「お 起きたからみ あのな..」
「らみ奥義 裏拳!」
私は覆いかぶさっている美少年の顔を裏拳で殴る
私の上で「ブベラッ」と言いながら3回転半した後私の横たわっている客車の椅子から転げ落ちるアスモ
「ちょっと あんたなにやってんのよ」
私は美少年からのファーストキスにあたふたしながら抗議した