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スキル トゥルーネーム

 私は板さんから差し出されたお寿司風のなにかを口に運ぶ

「お寿司だね おいしい」

 だがやはりただのお寿司ではないようで体中が力でみなぎるような感覚におそわれる

「どうでぇ もう開放してるはずだぜ ちょっとメニュー開いてみな」

 私は板さんにいわれるまま自分のステータスメニューを開く

「メニュー」

 ナベちゃんとアスモ、みゅーまでが私の開いたステータスを覗き込む 少し恥ずかしい

「うーん ステータス自体はそんなにあがってないみたいですわね ん これなにかしら スキル トゥルーネーム」

 確かにメニューに今までなかったスキルが付与されているようだ

「ひぇぃ こりゃめずらしいスキルが出てきたもんだな だがよ このスキルは使い方あやまれば身を滅ぼしちまうぜ」

「どういうことですの」

 ナベちゃんが板さんに問い返す

「この世界のすべての生き物には本当の名前がある いわゆる”真名”ってやつだ 気がついたか そうだマナだぜ こいつの力のありようで生命力、行動力、知力、さらには体の作りまでかわってきちまうってもんだ そしてこのスキルにはそのかくれた真実の名前を見抜く能力とその名を呼ぶことによって相手を掌握し操ることができる能力があるんだぜ ただ名前を呼ぶときにその個体のマナの総量が自分の総量を超えてしまうと体に何らかの異変が起こり悪くすれば死んじまうこともある まぁじょうちゃんのマナの総量は解放後この世界での魔王、勇者クラスだから心配はなかろうがな」

 板さんはカウンターの向こうでお茶をいれながら話を続ける

「まぁ それから真実の名が分かったところでフルネームで呼ぶ必要はないぜ一文字唱えれば十分な効力がある場合もある そのへんは相手のマナの総量をみながらうまくつかってやんな」

 板さんは私達にいれたてのお茶を出した

「詳しいんですね」

 私がそう言うと

「てやんでい 何年マナ握ってるとおもってるんでぃ てれくせえじゃねえか 」

 と顔を赤らめた

「手前のことでなんなんだが わしの持ってるスキルはサプリメントネーム 真名を補完することで力を与えることができるってもんだ」

 板さんが話を終えたとたんけたたましく店の引き戸が開く

「板さん ラミスとリストの娘が来てるってマジ あわせて あわせて」

「うーん ミカエルちゃーんこっちこっち すきなところにすわってよー」

(あれ 板さんさっきまでベランメイ口調だったのに...)

「神...」

 ナベちゃんがぼそっとなにかを言ったかと思うと顔は青ざめガタガタ震えている

「あー やぁだあ ひさしぶりーアスモちゃんまでいるのー もう神様もびっくりー 」

 板さんがミカエルちゃんといったこの少女はアスモを知っているようだったが小さなアスモには心当たりがないらしくきょとんとしながら私の袖に手を触れた

「えーっと それからー みんなここに連れてきたのあなたね 確かラミスちゃんといっしょにいたぁ ああナベちゃんだったっけ」

 ミカエルちゃんがナベちゃんの方を振り返るとナベちゃんは気配を感じてビクッとする

 そして 沈黙の5秒が経過・・・

「正解!」

 ミカエルちゃんはその場で2回回った後頭の上に腕をのばしニッコリと笑い大きな丸をつくって見せたのだった



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