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活気のないマナボードの森

 アガレスちゃんによって捕らえられた宿屋の雇われオーナースペランクと魔道士はナベちゃんの尋問により背後にいる触鬼の策略の一部を吐露することとなった

  驚いたことに前線だと思われていたインキュバスの街での戦いはフェイクにすぎず実際はそこで使われる武器、薬、マナ、食料等をインキュバスの街側に売りつけ利益を得ている集団こそが触鬼の黒幕だというのだ

  そしてスペランクはこの温泉でマナの内包量の多い者たちを捕らえ触鬼たちに売り払っていた。触鬼たちはその者たちの生がつきるまでマナを搾り取りそれを錠剤として加工、賢者の石という商品名で売り出していたのだった

  ちなみにもともとマナの内包量が少ないナベちゃんと封印されているアスモそしてマナの解放がされていない私はスペランクによる品定めの際価値なしと判断されていたらしい

  その後アガレスちゃんは触鬼側に送る密偵との連絡網を構築するため一度魔王城へ戻ることとなった

  ナベちゃんとアガレスちゃんの話から密偵にはアルミさんという人とたまさんという人が選ばれたようだ

  「スペランクがこちらに囚われたことを触鬼たちはもう気づいて感づいているのです 気をつけて気をつけて旅を続けていってなのです」

  アガレスちゃんは黒い大きな羽を背中から出すと中空に止まり私達に別れをつげ魔王城へと飛び立った

  「ア アガレスちゃーん」

  私は真っ赤になりながら大声で呼び止めたがアガレスちゃんの耳には届かなかった

  この世界では大したことではないのかもしれないがアガレスちゃんの制服のスカートの中が気になったのだ

  アガレスちゃんはパンツを履いていなかった

  あとでナベちゃんにこっそり伝えてもらおう

  川の温泉での事件の2日後私達はマナの森に向け出発することとなった

  マナの森についた私達はその荒れように目を疑った

  板さんがあらわれると言われているマナボードはマナの森の中央に位置し観光地としても有名なスポットであったが触鬼たちが力を付け暴行・略奪行為を過激化するにつれ客足が途絶え収入源のなくなった管理団体はこの事業から撤退してしまっていたのだ

  「らみ アスモ様これから竜車を降りてマナボードまで歩きますわよ」

  私達は荒れた駐竜車場に竜車を止め草で覆われたマナの森の遊歩道へ分け入っていった

  遊歩道は入口付近背の丈程もある草に覆われていたが薄暗い森の中へ入ると背丈の低い草に変わり歩きやすくなった

  遊歩道から直接マナボードを触れられる位置やってくるとコンパニオンらしき人が立っている

  (こんなに荒れ果てているのにマナボードの前にだけコンパニオンがいるということは...)

  「触鬼」

  ナベちゃんと私は顔を見合わせるとアスモを自分たちの後ろに隠し即座に鞭に手をやり臨戦態勢をとった

  「オイシイ マナ アリマス タベル?ソレトモ タベラレル?」

  (ソレトモタベラレルってあんた)

  触鬼は背中から無数の触手を伸ばし私達を襲ってきた

  私達は遊歩道から飛び出し一度後方に見えた岩場へと隠れた

  「ア アスモちゃん なにしてるの」

  なんだか落ち着きのないアスモは急に服を脱ぎ始めた

  「僕いかなきゃ 僕いかなきゃ 」

  そんなことをうわ言のようにいいながら全裸になろうとするアスモ

  「ちょっ ちょっ待って アスモちゃんなっなんで脱ぐのー」

  必死で服を着せようとする私となべちゃん

  「みゅー らみアスモの不可解な行動の解析結果ミュー」

  みゅーがアスモが急に服を脱ぎだした訳を解析したらしい

 

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