【注:書きかけ】過ぎ去る人々の挽歌。/後編<内面世界への旅立⑩>
書きかけで失礼します。再開する意欲が出ましたので、色々と編集を始めました。作品自体が更新されているかと思われますので、新話は未だだとお知らせする為にリリースしました。再開のお知らせは、活動報告にも書いています。新話の完成は、年末の予定です。
『それはそれは、昔の事じゃ………。そう、神と精霊と人とが棲む所を別ったばかりの頃のこと………。
有る所に、顔の半分が醜い痣に覆われ、親からでさえ疎まれ蔑まれた少女が居った………。』
精気溢れる土の匂いと澄んだ空気、清らかな水が滴る音が木霊する空間へ取り残されると、幼き日に母に聞かされたエルフ創生の物語りを思い出す。
『嘗ての人は、神霊に似て大変に美しかった。故に、人々は醜さを忌み嫌い、少女と共に棲む事を嫌がった。だが少女は、疎まれ嫌われてなお人々を恨まず、己が存在を神に感謝する歌を絶やさなかった。』
『かあさま、どうして?わたしだったら、かなしくてかなしくてずっとないてる。』幼いフリジアは、素直に問い掛けた。『少女は、大変賢くてな。己が日々口にする物、呼吸でさえ我が物として考え無かったからじゃ。』『いきくらい、ふつうにできるよ?』フィーヌは微笑んで、我が娘の頭を優しく撫でる。
『我等エルフが、風精霊の眷属なのは知っておろう?微風の大精霊であるセレニテ様は、全て肉のある物に生命の息吹きを吹き込まれた。風の眷属である我等には無いが、人は病いで息をする事さえ儘ならぬ者もいる。人の思うがままにならぬ物が、生命なのじゃ………。』
『ある時、セレニテ様は、心麗しい少女と恋に落ちた。与えられし役目を、暫し忘れさるほど恋に夢中になった精霊に、神は罰として朽ちる肉体へと閉じ籠め、地上に降り少女と生涯を共にする事を命じる。』
『楽園から追放された人の生は短い。少女と生涯を共に過ごさせる事は、神の罰で有ると共に温情で有ったのだ。それ程に、愛する人との別離は哀しいと神様は思っておられたのてあろう……。我が孫よ。夢々、白エルフ以外の者に心移ろうてはならぬ。




