カレンと菓子屋の娘。/後編<幕間>
引き続き、アザレアの独白です。では、お楽しみください。2/19-16:15 少し書き足しました。
姫様が、お付きの人に支えられて、踏み台の上から父ちゃんの手元に見入っている。
アレコレ母ちゃんと、気さくなお話をしながらね。それにしても、冷やし飴のモントの話に始まりお肉の話まで、厨房事情を挟んでとってもスムーズに会話が流れていって、距離を感じさせない親しみ易さには感心するわ。
母ちゃんと仲良く話こんで居るのをみたら、こんな事を言っては失礼に当たるけど、まるで死んだあたしの姉ちゃんが帰って来たみたい。小さなお人形さんみたいに可愛くてイジらしくて、さっきから胸がキュンキュンとして仕方ないよ。
これが、お姫様なの?直接にお目にかかる機会は初めてで、一生その機会に巡り合う事も無いはずだったけど、普通のお貴族様のお嬢様でも、もう少しは取り澄まして居るものじゃない?
そんなお姫様の態度に気が緩んでたのかな?姫様が父ちゃんにアレコレ言い出した辺りから雲行きが怪しくなり、父ちゃんの表情が硬くなってハラハラしていたら遂に姫様に手を伸ばしてしまった……。
たちまち父ちゃんは床に押し付けられ、腕を捻り上げられた。母ちゃんはお姫様に慈悲を乞うし、あたし達は大好きな父ちゃんが捕まえられない様にともかく必死に取りすがった。
和やかな空気が一気に雲散霧消する中で、姫様は慌てる事なく、「大丈夫ですから、私は何事も御座いませんよ!?」と、護衛の女性を落ち着かせてた。
「ですが、この男はお嬢様に狼藉を働こうとしたのです。」と言われても、「いいえ、違います。私が、ゴンゾさんの誇りに触れたから、思わず手が出ただけですよね?」あたしが姫様に"助けて欲しい"と強く願ったからかな?姫様は父ちゃんを庇ってくれたんだ。
「………引っ立てて、警吏に引き渡します!」「いいえ、それは成りません。」姫様は歳に似合わぬ、ひどくハッキリとした態度で護衛を制止されて、長年連れ添った夫婦は似てくると言われ、母ちゃんが真っ直ぐな性格なら父ちゃんが悪人である筈はないと断言された。
それでも食い下がる護衛に、「警察の留置所は、悪人を収監して置く場所です、この美味しいお菓子の心尽くしが出来る様な人間が入る場所では有りません。………人を幸せにする立派なお仕事を為されているゴンゾさんには、刑務所は不要な場所です。」と、一顧だにされなかった。
そして護衛の人に、持っていたゴーフレットを割って渡して自分も口にされて、絵もいわれぬ様な可愛らしさで、「ほら、美味しいですわ。」と満足そうに微笑んでいらしたの。愛くるしさに、胸の奥が締め付けられる。そこに居た全員が、同じ感慨を持ったと思う。
姫様は、ドレスの汚れなどチラリとも気にせず土の床に跪くと父ちゃんの手を取って、「ゴンゾさん。貴方は毎日のように、皆んなを幸せにする大切なお仕事をなさって居るのですから、こんな所で何時までもヘタっていてはダメですわ。正業に励む限り、人は明るい太陽の下で胸を張って生きるべきなのです。」
あたしは思わず、「エラ姉ちゃん………。」と呟いてた。髪の色も姿形も歳でさえ違うのに、父ちゃんを引き起こす仕草も意見してお尻を叩く所も、今は亡きエレオノール姉ちゃんとダブって見えた。母ちゃんの表情も一旦驚いて、次に凄く柔らかくなったんで同じ気持ちになったからだと思う。
今日何編目かの驚きは、跪いたお姫様が父ちゃんの両手を押し頂いて、謝罪と感謝の気持ちを述べられたからなんだ。
それはちょっとした押し問答なんだけど、母ちゃんが姫様のお金は初めてのお小遣いだし大枚過ぎて受け取れないと言って柔らかく拒否したんだ。そしたら姫様は、羊皮紙にサラサラと何やら書き留められて、ヒュアリエンの華紋判を押されたのにはビックリしたよ。
だって、ヒュアリエンを持って使えるのは、先代様ご夫妻とデュチェッセ様とデュエンファンテ様だけだもん。
アイテシア貴族は実力主義で、実の子供であっても優秀な子しか後継ぎに指名されないの。普通は、10〜15の間に後継ぎのご指名が為されるのだけど、このお小さい姫様は既にデュエンファンテの証を貰われているわ。
羊皮紙に、デュエンファンテ様の公印が押された注文書は、デュク様の認めた公文書の次に権威のある文書になる。あたしが思うまでも無く、優しいこのお姫様は次代のデュク様で間違いはないんだ!
姫様の用が済んで帰り際に父ちゃんが追いすがって、お貴族様なのに何故そこまでしてくれるのか尋ねたら、「………私ね。何時も命を気にしなければならない立場ですから、その時に舞い降りた知恵は、なるべく他の人に伝えて置きたいのです。」
この言葉には、誰もが胸に迫る物を感じた。お貴族様の道楽では無くて、このお姫様にとっては命がかかった真剣勝負なんだと思う。そして、お姫様が買われたのは、父ちゃんの本気とこのお店全体の雰囲気なんだと理解ができた。
お姫様は、あたし達と真剣に向き合ってくれた。もう、誰が違うと言っても間違いはない。お姫様が姉ちゃんの生まれ変わりか、姉ちゃんが優しいお姫様とあたし達を引き合わせてくれたんだ。
後で署長様が、何でお姫様に手を出す様な危ない真似をしたのか尋ねられたの。
父ちゃんが言うには、「お姫様の親身な意見を聞いている内に、亡くなった娘のエラが姿形を変えて帰って来てくれたと感じて、いても立っても居られなくなって気が付いたら手が出ていました。」と答えたら、署長様も思う所があったんだろう、「そうか、気を付けろよ。」で済ませてくれた。
父ちゃんが触れられたく無いから母ちゃんも言わないけど、父ちゃんは無類の酒好きで、飲まなくなったのはエラ姉ちゃんが病で倒れた時からなんだ。兄ちゃんと生まれたばかりの妹を亡くしてヤケ酒に逃げる父ちゃんを、姉ちゃんは叱咤して元気づけていた。
お姫様が来られた時の父ちゃんは、口にはしないけどまだ姉ちゃんの事を引きずっていた。でも、"エラにまだ心配をかけている"と感じた父ちゃんは吹っ切れて、頑固さが和らいで真剣さだけが残った。
その日の父ちゃんは、知り合いから材料を調達して夜を徹してお姫様のレシピを再現し神殿に献上して、ご注文のゴーフレットコーン500個も前日までに領館にお納めした。
半年後、グラン・ブルンに呼ばれた父ちゃんは、ゴーフレットコーンを使った見事なお菓子とMédaille de maîtrise(=メダイレ・デ・メトリーズ)勲章を姫様お手ずから授けられて帰って来た。
メトリーズ勲章は姫様が創設なされて、父ちゃんが初の受賞者となった。受賞理由を姫様に尋ねたら、"信心深く真面目で、人々に勇気や希望を与える人"というのが理由だそうだ。
父ちゃんは生真面目に、「それなら俺より相応しい人が沢山います。」とお応えしたら、「私が知る中で、最もこの賞に相応しいのは貴方です。貴方を賞するのでなければ、誰を賞すれは良いのでしょう。」と言われ、来年からもメトリーズを毎年10人は選びますと答えられました。
副賞で、大金貨5枚とファブリカント・ゴーフィーレを20丁ほど下賜されてた。
帰って、包みを開けてメーカーを開いてみたら、驚いた事には金型の部分にヒュアリエンの模様が入っていたよ!あたし達平民には恐れ多いので返そうかどうか迷っていたら、姫様からのお言葉がお使者により伝えられた。
"ヒュアリエンの華紋判は、そのままでは単なる物にしか過ぎません。華紋を活かして商売繁昌をするのも、活かす人の腕次第です。毎年のメトリーズの授賞式には、ヒュアリエンのコーンを使ったお菓子を出したいと思いますので精進してください"
これだけ期待をかけられて、父ちゃん母ちゃんが奮起しない訳はないよね?父ちゃんは、兄ちゃんを呼び戻し、表通りに店を借りると新しいゴーフレットのレシピに懸命に取り組んでいた。
そうして、カカウエッツテを砕いた粒が入った、素朴ながら風味豊かな口飽きしないゴーフレットを作ったんだ。
父ちゃんの胸には、皮袋に入った姫様の最初のお小遣いの大金貨が下げられていて、これは姫様とエラの心だと、大変な時でも初心を忘れ無いように何時も首にかけてぶら下げられてる。
ヒュアリエンのファブリカントを使ったゴーフレットを、ヒュアリエン焼きと称したら凄い人気になって、焼く端から売れまくったので新しく広くなったお店はてんてこ舞いだよ。3年経った今では、領都名物になりつつある。
縁起が良いからって、領都と自領を行き来するお貴族様や、商人さん達のお使い物にされている。商人さん達も、お姫様から素敵な歌をプレゼントされて広める様に言われたらしい。それが、この恋歌。
"西南の風と共に"(Karen Loretta)
"Avec le vent du sud-ouest"
(=アベック・ル・ヴォン・デュ・シゥーブェスト)
風の中で舞う花の精のように、
Comme Clarice dansant dans le vent,
(=カミュ・クラリセ・ダンセント・ダンス・ル・ヴォン)
地の精を潤す水のように、
Comme de l'eau qui hydrate Electra,
(=カミュ・デ・ルゥ・クゥイ・ハィドラター・エレクトラ)
この世界は共に生きている。
Ce monde vit ensemble.
(=セ・モンデ・ヴィ・アンサンブレ)
明星に願いを掛けるの、
Faire un vœu à Sahar,
(=フェ・アン・ヴゥー・ア・サハー)
愛しい人よ、私達の愛は永遠であり、
Mon chéri,Notre amour sera éternel et,
(=モン・シェリ、ノトー・アモレ・シアー・エターナル・エト)
例え傷ついてお別れが来たとしても、
Même si ça fait mal et que l'adieu vient,
(=メメ・シ・サ・フィ・マリ・エ・クエ・ラビュオ・ヴィエン)
私の温もりを感じて、それは本物だから…、
Sentez ma chaleur, Parce que c’est réel…,
(=ソンティー・マ・シェルエール、パース・クエ・セスト・リール…)
サハルはいつも私達の夜明けを呼ぶの。
Sahar appellera toujours notre aube.
(=サハー・アプェレラ・トゥジュー・ノトー・オゥーベ)
耳元に美しい調べが聞こえて、
J’entends de la belle musique dans mes oreilles,
(=ジェントン・デ・ラ・ベル・ミュージー・ダン・メ・オレイル)
あなたと私の鼓動が重なって、
Vous et mon rythme cardiaque se chevauchent,
(=ヴゥ・エ・モン・リーズマ・カーディアック・セ・シュヴーシェ)
共に生きていると感じるの。
Sentez-vous vivant ensemble.
(=サンテッヴ・ヴィヴォーン・アンサンブレ)
あなたは私の癒しの風、
Tu es mon vent de guérison,
(=テュ・エ・モン・ヴォン・デ・ゲェリゾン)
私の心を伝えていくの。
Transmets mon cœur.
(=トランスメ・モン・ケール)
そして雨のように私を潤して、
Et mouille-moi comme la pluie,
(=エ・ムイルモア・カミュ・ラ・プリュイ)
響き合うモナムール。
Monamour résonnant.
(=モナムール・レゾナンス)
ある商人さんが、この素敵な恋歌を木版にして刷って配ったら、たちまち全部もっていかれて、また刷っても直ぐに無くなって、売りに出したら飛ぶように売れたと言う話をしてた。
大抵の人が読めないのに何で持っていくのか聞いたら、読んでもらうとか、これから字の勉強をするとか、中には女神様の加護が宿っているから拝むって人まで居たらしい。
幼い姫様が書いたにしては、情熱的で"共に生きているんだ!"と強いメッセージが込められた歌に多くの人が心を撃たれたみたい。この頃は、姫様に神様のご加護があるって事が、まことしやかに流れていたよ。
姫様の為された素敵なマナ法は、これだけじゃないよ?
街道や橋や都市への入出門税など流通に関わる税を全面撤廃されたり、小舟で渡河する商人の船賃の援助をされて、ギルドや流通管理業者の既得権も制限されて、誰でも自由に市を立てて良い場所を提供するとお達しがあったんだ。
もちろん、新規の商工業者なんかを入れない不入権も撤廃された。詳しくは知らないけど、既得権なんかに対して"独占禁止法"ってお触れがだされたそうよ。
人頭税に借地税、住民税などの外形的課税は徐々に縮小されて、所得税の累進課税化や贅沢品に対する物品税なんかに移行されるってさ。
その他、住民登録税や死亡税は、最低限の手数料程度と定められた。農村部での死亡税は実質撤廃で、都市部だけ防疫の観点から残されるみたい。姫様に言わせたら、遺体は病魔の巣らしいよ。
今まで、助産の時も遺体を触ってそのまま携わるなんて事も有って、産褥熱で出産後の女性の命が危うい事も有ったけど、高純度アルコールや塩化カルシウム(=精製塩)による消毒が義務付けられるお触れが出されたんだ。どちらも、病魔が嫌うらしい。
これからの商工業者に、沢山のチャンスが与えられたんだ。お触れは公爵様のお名前で出されるのだけど、斬新過ぎる発想は姫様だろうと皆んなが言ってる。
何で、ここまで詳しいかって?あたしの彼が、デートの度に姫様の素晴らしさについて熱心に語るからだよ。税金に詳しく無ければ、商家のお嫁さんになれないもん。
そう、その時はグリル・ヒュアレンが大人気で、猫の手でも借りたい位に忙しいお店に、ジョーゼフ・コンタン様がいらして、何度かお会いする内に告白された"キャッ"んだ。
普通の女の子は、別の女の話をされると不機嫌になるそうなんだけど、お姫様はあたしにとっての素敵な姉とも妹とも言える存在だったんで、彼と日が暮れるまで姫様の素晴らしさについて話し込んだ事もある位、お互いに姫様が大好きだった。
彼が、あたしを気に入ってくれたのは、そこはかとなく良い香りがするんからだって!えへ、姫様がメトリーズの時に副賞とは別に母ちゃんとあたしにって、匂い袋と香油の小瓶を下されたんだ。香油は、カモミールとラベンダーの香りが強い感じ。他にも色々入ってそう。
彼によると、姫様が1番に嫌うのは、流通の足枷になって市場を小さくする課税方法らしい。不平不満ばかりのヴァン・センヌの官吏を前に、課税方式を作物に例えられたのは有名な話だからね。
姫様が、「貴方達は、作物の芽も葉も出てない時点で収穫するのが適正か、芽が出て葉になってから刈るのが正解か、実が十分に太ってから収穫した方が良いのか、どれが正しいと思う?」と尋ねたら、みんな後者と答えるんだ。
で、姫様が「何で?貴方達が言っているのは、みんな芽になる以前で刈り取れって事じゃない。将来的に収益が出るかも知れないってだけで、何も実りのない所から課税しろって事でしょう?」とニコニコされながら官吏達を問い詰められたそうなんだ。
「私達の正しいあり方は、産業を興し、流通を円滑にして、市場を拡大するのが領主と官吏の最大の責務であって、目先の税金を搾り取る事では無いと思うのですけど違います?」
これには、不平不満を抱いていた数多の秀才官吏達も白旗を上げるしか無いって、彼は爆笑しながら話していたよ。秀才を手も無く捻る大天才が、私達のお姫様なんて2人にとっての誇りだよね。
そうそう、官吏の若い人が広く薄くの消費税の話を出したら姫様は一言、「消費の足枷になる消費税とは、市場を狭めるだけ愚かね。」とバッサリ切り捨てられたんだ。
「税金は、有る所から取るものなの。広く薄くは見かけは平等な様で、所得の低い人と高い人を同じに扱う不平等税制ですよ。税金は、人々のやる気を削ぐ様でいて、取り方と使い方によってはやる気にさせる効果が有るの、理解できません?」
あたしはピンと来た。メトリーズ制度は、やる気を出させる税金の使い方なんだ。それでヒュアリエン焼きって産業まで興して見せる凄さは、姫様に神様のご加護がある証拠だよね〜って彼に言ったら、とっても満足そうに頷いてた。
姫様は、口で言うだけじゃ無いよ?
東西南北の最外縁の門の内側に自由市が立てられたんだけど、狂犬アドリアンって人を殺したって噂のある悪で有名な人がチンピラを率いて自由市を襲ったんだ。
多分、既得権益側の人が姫様に圧力をかける為に唆したんだろうね。北の市に姫様が、ご巡幸をしている最中に襲われた。
警吏も痛め付けられた中で、周りもお止めすれば良いのに若くて大きなアドリアンの前に白木の棒だけ持って立った姫様は、アドリアンを信じ難い事にさんざっぱら投げ飛ばされたんだ。
一瞬だって立って居られないアドリアンを助ける為に、姫様に迫ったチンピラも一緒に投げられたそうね。見た人は、チンピラ達が自分から勝手に飛んで行っている様にしか見えなかったんだって!
アドリアンが、"さあ、殺せ!"と大の字になって転がると、地面に膝を曲げて座った姫様はアドリアンの頭を膝に乗せて、「貴方の命は、ご両親で2人。祖父母は4人、曽祖父母は8人、16人、32人、64人、128人、256人、512人とご先祖様を遡ると、皆さん20歳で子供を儲けられたとして10代前の200年で1,024人になります。」
そうして、アドリアンの髪を撫でられた姫様は大粒の涙を零されながら、「20代前400年を遡れば、100万人以上のご先祖様が誰一人として欠ける事なく貴方の命と繋がっていますのに、貴方はどうしてご自分の命を粗末になさるのですか?私は、それが悲しい。」
強くて麗しいお姫様が涙を流して嘆く姿は流石に堪えたらしく、命知らずのチンピラ達も白旗を掲げるしか無かったそう。当のアドリアンも、大の男が大泣きをして改心するからもう泣かないでくれって懇願するほどだった。
警察署に自首したチンピラ達に姫様は、罰を受けるのは簡単な事だと言われて、本当に生まれ変わりたいのなら100万倍の苦労をしなきゃダメだと1年間をシゴキにシゴキまくった。
今までご迷惑をかけて居たのだから街の人にご奉仕をする警吏になりなさいと、アドリアンを含む元チンピラを警吏にされてしまいました。
出来たばかりで人材不足の警察署に、ワルを知るワルの専門家が入ったのだから、たちまち実績を上げて街に貢献したんだそうです。
多分、これに真っ青になったのは、既得権益側の人達でしょう。私達庶民は、ザマアと思ったのですが姫様は違いました。
ヴァン・センヌから5ヶ年の上下水道の整備計画が発表されて、「私達は、同じ国に生まて助け合う家族です。小さな池の中で争ってばかり居ないで、市場を広げて池を湖くらいしますので、どうか慌てて乱れた事はしない様にしてください。」と、呼びかけられたの。
姫様の気宇の壮大さ、懐の大きさに誰もが申し合わせたように、"サラザードの聖女"と称揚される様になった。
あたし?あたしですか、姫様は聖女じゃなくて間違いなく女神様ですよ。姫様とジョーゼフ様のいる幸せな街が、あたしアザレアのサラザードです。
エンゾのメトリーズ授賞式の時のお菓子は、ゴーフレットコーンにマッロンクリームと生クリーム、甘酸っぱいリンゴのシロップ煮をトッピングしてありました。
次回も不定期リリースです。後、1〜2本の番外編で書き溜めのお休みを頂きます。




