ここまでの『新生学校の怪談』その1
*プロットを元にしているため、内容が本編と異なる場合があります。
一九九五年七月の夜、小学五年生の翔と裕美子は夜の学校に忍び込み、ある儀式を決行した。引き起こる怪異の数々に雷鳴が轟いて、その一夜は終わった。
それから二十年後、放課後の学校で生徒達がかくれんぼをしていると、小さな揺れが襲う。その直後、生徒達が不気味な妖怪に襲われていく。自らも口裂け女に襲われた未来は、突然現れた少年の翔に助けられる。
クラスメイトを次々と襲うのは、ワタルという名の魔物だった。ワタルは、昔から学校に居着いて、一人になった生徒をさらう。襲われた子供は、存在そのものをこの世から消されてしまう。
今から二十年前、学校を密かに恐怖で支配していた魔物を、翔はその存在に気づいて、ある夏の夜に封印するのに成功した。ところが、ワタルに道連れされる形で彼も一緒に封印されてしまったのだ。微震の揺れで封印の鏡が割れて、ワタルが復活した際、一緒に外に出ることが出来たのである。未来は親友を助けるために、誰よりも事情を知る翔に協力を仰ぐ。
翔が話すには、ワタルを封印するには『妖怪悪霊大図鑑』というアイテムが必要だったが、こともあろうに、最後の貸し出しした生徒が紛失させていたせいで、封印は事実上不可能だった。
そして、その日の放課後、弟の徹と、幼馴染の一也の妹、美月がいなくなり、三人は、学校の片隅にある廃屋、おぼろ屋敷に脚を踏み入れる。
同じ頃、一也のクラスメイトで魔物と同じ名前を持つ亘と、義理の従姉妹の雛と共に妖怪に襲われる。二人で逃げているところを、未来達と合流する。
無事に互いの弟と妹を助け出すの成功するが、学校を脱出する際、未来と一也は迫り来る砂の怪物に飲み込まれてしまう。
『魔物は復活を遂げて、恐怖は侵蝕を広げていき……』