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閑山自撰詩篇

幸運の女神

作者: 竹井閑山

マンションのベランダに千両の木が自生する

朱の実を鮮やかにもたげてみせる

キタ!

時計の文字盤を覗くたびにゾロ目が揃っている

くるぞ くるぞ

結局何も来なかった

来たのはアルバイトの不採用通知

これはあなたの幸運です

最近とみに仕事は少なくなっています

なるほど

選択肢が限られてるということを

鮮やかに示してくれたんだね

私の身の丈に合った幸運の女神さんよ

一度でいいからゴージャスな女神にあやかりたいねえ

柔らかくっていい匂いがするぜ きっと

いつもの女神さんは意外性にのみ長けている

意外性は私の妄想する華麗な人生にはないキーワード

意外性は低燃費で走る私の人生に欠かせぬオイル

ふつう彼女は無理強いをしない

怪我しないように気遣ってくれる

ときおり怠惰な尻を叩いて

意外な景色を見せてくれるけど

きっと最後のゴールに着いたとき

初めて対面することになる

どのツラさげて会えばいいのか

自嘲の笑みを浮かべるしかないな

それでも彼女はねぎらってくれるさ

でなきゃとっくに見限られてるよ


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