ガールズトーク!
食事が終わり、四人はそれぞれ男女に分かれて風呂場へ案内される。
風呂好きの澪は大はしゃぎしている。
ー女湯ー
「わあぁー!お風呂広ーい!」
「もー、そんな騒がないのー」
大きな湯船に澪は大はしゃぎだ。呆れたように笑いながら莉桜がたしなめる。
「んー、気持ちいいー」
伸びをしながら莉桜が言う。その姿を見ながら澪が一言。
「ところで莉桜、颯とどうなったの?」
「ちょ、なんでいきなりそーなるの!」
「なんとなく気になったから!」
「あはは…。どうもなってないよ、だってあいつ気づいてくれないんだもん」
「もう、ほんとに鈍感だよね。じゃあさ、澪はどうなの?」
「なんのこと?あたし、好きな人なんていないよ?」
「はい、ごまかさないの。亜葵でしょー?」
「う…。そだけど。だってさあ…」
言い淀む澪を莉桜がだって?と促す。
「だって、怖いんだもん。恋愛が怖いの」
「え、怖い?どういうこと?」
聞き返すが澪は打ち切るように
「あたしの恋はいーの。”澪”はもう誰にも恋をしないから」
と言った。
「そんなことよりもね、どうやって颯に気付かせるかが大事!」
「あ…。あいつはもう直接言わないとダメな気がする」
「あはは…」
お風呂場に澪と莉桜の乾いた笑い声が響き渡った。
ちゃぷ、と口元までお湯に浸かって莉桜が思う。
ー澪、やっぱりあの事がトラウマになってるのかな…?