そして世界は回り続ける・某所
――――ん? あっちゃー、みんな死んじゃったカ。
――――ニンゲンが言うところの太陽が全てを狂わせたかナ。
――――万有引力って言うノ? それが弱まったから色々狂って月が地球にぶつかったり、火星に衛星・フォボスがぶつかったりってのが原因、ってのがニンゲンの考える原因ってヤツダロ。
――――今回は変な方向に頭が良すぎテ、死ぬのが恐怖という感情の信号を発信しテ、自滅することが多かったナ。
――――それを調整して次のヤツを作るカ。
――――今度はそれなりに進化するよう二。
――――『地球』はまだ3回目だガ、こうゆうのは面白イ。
――――決して体の大きくないニンゲンとやらが『地球』を掌握するまでの戦闘能力を持つだなんテ、他の星でも無かったの二。
――――バランスが保たれていないト、長続きしないのもまた事実。
――――さて、次の物語、私が作っタ、私だけの秘密の物語。
――――『Secret Fable』を始めましょうカ。
さてさて、『Secret Fable』完結しました。
※あとがきを読むと、印象が変わる可能性があります。それを考慮してお読みください。
この物語は大きく分けて三つのものを追求したつもりです。
一つ目に人々の醜さ、世界の不平等についてです。
この世には格差というのが存在します。これは存在してしまうのは仕方がない、そうじゃなければ進化することを忘れてしまう――――と言いますが、これ以上進化する必要性はあるのでしょうか?
進化したところで、次の進化、次の進化を求めてしまう――――それもいつかは底をついてしまい、退化や滅亡にたどり着くでしょう。
もはや進化というのは麻薬に近い存在になってしまっているわけです。
原発も、その副産物に当たるでしょう。
スカイツリーも競争の上にあんなにも高く進化したのでしょう。
その麻薬を吸い込み過ぎてしまった私達はもう、進化から逃れることは出来ない。
これはその進化に囚われた人たちの物語なのです。
もっとも、進化を嫌っている人たちもいましたが。
二つ目に、純粋に地球のその後の風景です。
私は200年後には生きていないと思われるので、せめてどういう事が行われているのか、というのを妄想したかったのです。
この物語にはインターネットが使われているのですが、インターネットは現代のものとあまり変わらないと思われます。
なぜインターネットがつながっているかについては言及しませんでしたが、宇宙上にネットワークの中継地点が無数に打ち上げられていて、それを介して宇宙全体に通じている、という設定です。
なので少々壊れたとしても基本的に繋がります。
進化のしようがないですし。といっても、人間はまたそこを打ち破るでしょうが。
因みに、月と地球で交信する際には数秒のラグが生じます。
三つ目に、人間は他の、神なる存在によって作られ、操られているという可能性を示唆するってことです。
人間一度なら、一回は考えた事があると思いますが、『私達はある天文学的数値のパターンで動かされているのであって、今、自分がしている事は神、またはそれに準ずるものに操られてやっているのかもしれない』ということです。
それを表現したいな、と思い、今回は神がいろんなものを作り、モニターしているという設定にしました。
私は語彙力がそんなにあるわけではなく、少し不甲斐ない仕上がりになっているかもしれませんが、この空想科学祭で、今まで生きてきて生じた妄想を少しだけ爆発させることが出来ました。
こんな私を、これからも宜しくお願いします。