私のことを貧乳って言うやつは、犬のうんこを踏め!
学校の屋上で、私は一人、風に揺れる制服のスカートを感じながら空を見上げていた。青空にはいくつか雲が浮かび、それをぼんやりと眺めていると、あの嫌な言葉が頭をよぎる。
「ねえ、あいつってさ、貧乳だよな?」
つい先日、クラスの男子がそう言って笑っていた。冗談のつもりだったのかもしれないが、その一言は私の心にズシンと響いていた。
「貧乳って何?それが何だっていうの?」その場で言い返せればよかったのに、現実はそううまくいかない。ただ悔しさと情けなさが胸の奥で絡み合い、チクチクと痛むだけだった。
「胸の大きさなんかで私を評価しないでほしい。人の価値はそんなもので決まらないんだ!」そう心の中で叫んでみても、実際に口にするのは怖い。誰も分かってくれないかもしれないから。だけど、心の中で呪いをかけるくらいならいいだろう。
「私のことを貧乳って言うやつは、犬のうんこを踏めばいいんだ。」
そうつぶやくと、少しだけ気持ちが軽くなった。胸の大きさで私の価値は決まらない。そんな単純なことさえ、彼らには分からないんだから。
その日の放課後、帰る途中だった。前を歩くあの男子が、突然足を止めて顔をしかめた。どうやら犬のうんこを踏んでしまったらしい。
「うわっ、マジかよ……」彼は靴を必死に地面にこすりつけている。
その様子を見て、私は思わず吹き出しそうになったけれど、ぐっとこらえた。心の中で小さく微笑む。「世の中って、意外とフェアなのかもね。」少しだけ空がいつもより青く見えた。
翌朝、学校の玄関では奇妙な光景が広がっていた。男子たちが次々と犬のうんこを踏んだらしく、玄関マットで靴をこすりつけている。
「昨日も最悪だったのに、またかよ!」
私はその様子を横目にしながら、無言で上靴に履き替えた。思わず口元が緩む。あまりにタイミングが良すぎる。「これ、私の呪いが効いてるの?」と心の中で思いながら、廊下を歩く足取りは軽やかだった。
数日後、また別の男子が私を貧乳と言い、それを聞いた私は静かに呪文を唱えた。そして次の日、その男子も犬のうんこを踏んでしまった。周りはさらにざわつき始める。
「貧乳って言ったらうんこ踏む法則、あるんじゃね?」
「いや、そんなの偶然だろ。でも最近変だよな。」
男子たちは少しずつ慎重になり始めている。その反応に、私はますます心の中で笑いがこみ上げてくる。
自分の胸のことでこんな風に笑える日が来るなんて、思いもしなかった。




