イイところに連れて行かれる柚花ちゃん♪
「そこのお嬢ちゃん・・・どうかしたのかな?」
背が高い金髪サングラスの怖そうなお兄さんに声を掛けられ柚花は少しドキッとした。
「えっ!?いや、食券買うために並んでいるだけだよ!」
ナンパでもされたのかと思った柚花。 しかし、男たちはジロジロと柚花を見てくる。
「ん?どうかしたの?」
「いや・・・。ところでお嬢ちゃんこの大学の生徒じゃないよね?見ない顔だし。」
「あたしは高校生だよ。今年高校入学したばかりなんだ。」
すると金髪の男はニヤリと笑う。そして仲間内で何やらコソコソと話す。
「あの子、高校生だとよ。桜井さんが求めているタイプど真ん中の子だぜ。あの子を桜井さんに紹介しよう!」
「えっ?でも胸が足りないよ・・・?」
「アホかっー!桜井さんはガリガリ貧乳の女子高生が好きと何回言わすんなら!」
3人組はギャーギャーと騒いでいる。その間、柚花もバッグの中にいるメッセンジャーに話しかけられた。
「おい柚花!あの金髪の奴、アイツが小野寺だ。早速ナンパされて桜井を紹介してもらえっ!」
「えっー。あたし、チャラついた人嫌いなんだけど・・・。ナンパなんて嫌だし・・・!」
柚花はチャラついた人からナンパされるのは嫌いだ。自分を軽い女と思ってそうで好きになれない。
「でもこれは任務だぞ?」
「うっ・・・。そう言われたらナンパされた方が良いのかな。」
ナンパされて付いていくのは嫌だ・・・。しかし忍者の任務という以上我慢するしか無い。任務の為ならば何でもするしか無いのが忍者である。
すると会話が終わった小野寺が柚花の肩を触る。
「とりあえず、君イイところ行かない?こんなところより楽しくて美味しい食べ物が出るお店があるんだけど・・・どうかな?」
肩を触られた瞬間、柚花は背筋がゾクッとした。得体の知れない気持ち悪い感覚が背中を走った。
「良いよ・・・。あたしも興味あるな♪」
気持ち悪い感覚があるが、柚花は元気を振り絞って笑顔で返事をした。
「おほっ!君みたいな可愛い女の子が来てくれると場が盛り上がるから助かるなぁ!早速行こうか?すぐに車を用意するからね!?」
すると小野寺はすぐに電話をして車を呼び付けた。