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週末の大学

そして帝国滋賀大学に柚花ゆずか達はやって来たのだが・・・。


「全然人いないね・・・。」


基本的に土曜は講義がないから人も少ない。だが、講義がある授業もある。教授の都合で土曜に講義する事もあるのだ。


だから大学内がガラガラというわけではないのだ。


「うーん。とりあえずキャンパスの中を歩いて見て回るか」


「おう!そうだな!」


メッセンジャーがバッグの中から頭を出す。


「わっ!メッセ、バッグから頭出さないでよ。誰かに見られたら、あたしヤバい人みたいじゃん」


バッグの中に鳩を入れているのを人に見られたら間違いなく鳩を捕まえたヤバい奴扱いされて通報されるだろう。最近はそういうのがうるさくなっているし。


とりあえず柚花ゆずかはメッセンジャーをバッグの中に押し込んでおく。一応、窒息死しない程度にバッグを少し開けてはいるが、いつメッセンジャーの頭が飛び出すか怖いものがある。





キャンパス内を歩いているとチラホラ人がいるが特に変な人はいない。


「メッセ、本当に小野寺おのでらは今日ここに来ているの?」


「そのはずだ。桜井さくらいに紹介する女の子を探すのに必死なんだ。だけど桜井さくらいに紹介する女が見つかっていたら、ここにはいないだろうな・・・。」


とはいえ小野寺おのでらみたいな頭の悪そうな不良ヤンキーに普通の女の子が近寄るとも思えない。


すると柚花ゆずかのお腹が「ぐぅ〜」と鳴る。思えば学校が昼に終わってから何も食べていない。


「お腹空いた・・・。あっ・・・!」


すると柚花ゆずかの目に見えたのは食堂である。


どこの大学にも食堂というのはあるのだが、柚花ゆずかはこの大学の食堂というのに少し憧れがあった。


「はぁ〜。大学の食堂ってお洒落なところ多いから少し憧れていたんだぁ・・・!」


高校に入って大学進学の為に色んな大学のキャンパスを調べる機会が増えたのだが、どこの大学の食堂もお洒落で華やかで大人って感じがするのだ。


そんな華やかな場所で友達とお喋りとかしてみたい・・・それが柚花ゆずかの夢だ。



「うーん。今日は人少なそうだけど・・・とりあえず入ってみようか。」


食堂を外から見てみると明らかに人が少ないように見えて少し寂しい感じもする。


しかしこれは大学生気分を気軽に味わうまたとない機会である。まさに僥倖ぎょうこうだ。


平日だと人が多くて席に座るのも一苦労するのだろう。だが、今日ならのんびりと食事も出来る。


そう思って食堂へと入ると・・・。





券売機のところで柄の悪そうな集団がいた・・・。


180センチくらいの金髪でサングラスの男、2メートル近くある巨漢の坊主頭の男、腕に入れ墨がある格闘技をやっているっぽい短髪の男。


この3人、本当にここの大学の生徒か!?とツッコミたくなる様な人物である。


そんな3人の後ろで柚花ゆずかは静かに並んで待っていると金髪サングラスの男が柚花ゆずかに声をかけてきた。



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