表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
88/128

メッセも一緒に行こぉよっ!

そして土曜日。柚花ゆずかは学校が昼に終わり帰って急いで着替える。


「何してんだ柚花ゆずか?」


メッセンジャーは昼寝をしていたが柚花ゆずかが慌ただしくしている為、目が覚めた模様。


「見ての通り着替えてんの。お洒落しなきゃいけないからね♪」


「あぁ、今日は例の任務の日か。店番は大丈夫なんか?」


「うん。紅葉もみじちゃんがいるし千歌ちかちゃんも手伝いに来てくれるから大丈夫♪」


今日の任務のために柚花ゆずか千歌ちかに店番を頼んでいた。千歌ちか柚花ゆずかの店の手伝いをするのが好きみたいで嫌な顔などせず、喜びの顔をして引き受けてくれた。



柚花ゆずかは急いで私服に着替えるのだが、メッセンジャーがその様子をジッーと見てくる。


「何?ジッーと見てきて。エッチな目で見られるの嫌なんだけど・・・」


不快な顔で柚花ゆずかはメッセンジャーを睨みつける。例え、家族であり親友ともでもあるとはいえ女の子の着替えるところをいやらしい目で見てくる奴はキモいものがある。


「別にエッチな目で見てねーよ。ただ、オレも暇だから着いて行きたいな〜と思ってな。」


「じゃあ着いて来る?」


考える間もなく柚花ゆずかは即答。


「えっ?良いのか?」


「うん、良いよ。このバッグの中になら入ることが出来るよね?」


そう言って柚花ゆずかがメッセンジャーに少し大きい目のバッグを見せる。


「ま、まぁ入ること出来るかな・・・。でも良いのか?」


普通の鳩なら余裕で入るけどメッセンジャーは他の鳩より少し大きいからギリギリ入れるかどうかってところである。


ちなみにこのバッグ、柚花ゆずかが父からプレゼントされた超高級バッグである。何十万とするバッグだから少しメッセンジャーも戸惑いがある。


「良いって!メッセも一緒に行こっ!1人で任務するのって苦手なの。黙々とする感じがあたしには無理なの」


「あ〜、なるほどな」


メッセンジャーは柚花ゆずかの性格を考えたら確かに無理そうだと思った。


そういえば柚花ゆずかは今まで任務の時はだいたいメッセンジャーか誰かが隣にいた。


そもそも柚花ゆずか達忍者は基本的には二人一組で行動する。これは一人の力だけではどうしようもない状況を考えての事である。


それは例え棟梁の柚花ゆずかとはいえ例外はないのである。こういうところは警察と少し似ているかも知れない。







さて、柚花ゆずかは着替え終わるとメッセンジャーに「どうかな?」と自分がお洒落に出来ているか聞いてくる。


「うん・・・良いと思うぞ。似合っているし可愛いよ、世界一な」


メッセンジャーは決してお世辞で言ったわけではない。本当に可愛いと思ったのだ。


柚花ゆずかは何を着ても凄く似合うのだが、今回は大人しい普通の女の子である必要があるため、大人しい印象の服装にした。スカートも似合っており、眼鏡も似合っている。


「そっか、似合ってるか〜。よし、それじゃあ行こう!」


するとメッセンジャーの首を掴んで無理やりバッグに押し込めようとする。


「グエェー!バカっ!首掴むんじゃねぇ!あと無理やりバッグに押し込もうとすんなボケッ!」


「アハハ、ゴメンゴメン!可愛いって言われてテンション上がっちゃいまして〜。そんじゃあ行こっか!」





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ