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惨殺ッ!

気を取り直して柚花ゆずか春奈はるなは奥の部屋に進む。


奥の部屋から人の気配がビンビン感じる。


その気配から察するに恐らく一般人パンピーと思われる。ここで言う一般人パンピーとは警察やヤクザ、半グレ、忍者、軍人みたいな訓練された人間やイカれた世界とは違う、一般的な世界で生きている人たちの事だ。



一般人パンピーは思考や歩き方、気配の出し方が訓練された人間、イカれた世界の人間とは違うのだ。


皆さんも過去に一度くらいは見たこと無いだろうか・・・?極稀ごくまれに普通とは違う雰囲気、オーラを持った人に・・・。


コイツと関わっては駄目だ・・・!と感じるような人。


それが『一般的ではない人』である。



この奥にいるのはそういうのではなく、ごく普通の人間である。



でも普通の人間だろうと関係ない。人の生き死に関わるアプリを開発する奴は惨殺する。


春奈はるなちゃん。ここはあたしが行くよ。」


柚花ゆずかは奥の部屋の前で春奈はるなに代わって前に出ると扉を蹴り飛ばす。


ドーンと大きな音がしたけど柚花ゆずかはそんな事気にせずに派手に部屋に侵入する。


すると部屋の隅でヘッドホンをしたままパソコンを使っているメガネの男がいた。


男はヘッドホンで音楽を聞いているせいで扉を開けた大きな音が聞こえていない模様だ。ずっとパソコンの方を向いてカタカタとキーボードを動かす音を出す。


そんな様子の人間相手なら忍者じゃなくても制圧するのは簡単なことである。


柚花ゆずかはメガネの男の背後に行き、頭を素手でガツンと殴ってヘッドホンを取り上げる。


「グハッ・・・」


すると柚花ゆずかは軽い脳震盪の様な感じになった男の首を絞める。


「おい、お前が専用アプリ作っているんでしょ?このアプリ、闇バイトの指示役が使用しているらしいんだけど・・・。それについてどう思っている訳?」


男の耳元で柚花ゆずかは囁くように言うが、男は咄嗟のことで何が何やら良く分かっていないようだ。



「えっ?えっ!?」


「早く答えろ。」


焦れったく感じた柚花ゆずかは顔面を思いっきり殴り付ける。


「ぐあぁぁぁっっ!!」


柚花ゆずかが殴った時、顔の骨が折れる様な音がしたが恐らく気のせいだろう。


「質問を変える。このアプリ、誰に言われて作ったの?ちゃんと質問に答えたら楽にしてやる。」


すると男はめっちゃ震えながら答え始める。


「お、同じ大学の同級生の小野寺くんに脅されて・・・。」


「その小野寺おのでらくんは何者なの?」


「よく分からないけど、大阪出身の人で・・・。怖い人とツルんでいて、俺はその怖い人たちにも脅されてアプリ作らされてました・・・。大学生犯罪集団とか言ってました。」


「なるほど・・・。その組織の名前と偉い人の名前は分かる?」


すると男は少し震える。


「組織の名前は知らないけど、桜井さくらいって人がリーダーみたいです。」


その名前を聞いた時、柚花ゆずかは「なるほど・・・」と呟いた。


忍者の間では様々な情報を共有しているが、その名前は半グレ集団の有名な人物である。


すると柚花ゆずかは最後に質問をする。


「君はこのアプリを開発してお金や物を貰っていた?」


「あ、はい50万円を現金で。あとご褒美に最高の女とヤラせてもらいました。でも僕は悪くありません。生きるためだから・・・。」


「そっか・・・」


すると柚花ゆずかはそのまま首の骨をボキボキに折ってしまう。




「ゆ、ゆずちゃん?脅されてやったのなら許してあげても良かったのに・・・。」


春奈はるなはやり過ぎとでも言いたそうな顔をするが柚花ゆずかは表情を変えなかった。


「コイツは脅されたとはいえアプリ開発で金を受け取り、女とヤラせて貰った。報酬を受け取った時点で悪人の仲間入りだよ。おまけにあまり罪の意識を感じていなかった。いくら生きる為とはいえ許されない事だよ。」


普段は笑顔の絶えない柚花ゆずかだが、忍者としての任務では非情になれる。それが忍者の棟梁としての使命であり責務でもある。


そこらの忍者とはまるで精神性が違う存在なのである。









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