表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
72/128

忍び込む前にやるべき事がある。

さて柚花ゆずか達はアプリの開発者がいると思われるアパート。そしてその部屋を見つけたのだが、すぐに忍び込むわけではない。


まず、柚花ゆずか春奈はるなは彦根の町を歩いている途中から町にある監視カメラを死角から石を指で弾いて壊していた。


科学が発展した現代社会で忍者が生き抜くには必須のスキルである。


監視カメラに写ったら警察とかが調べ上げてくるからなにかあったら面倒くさいのだ。しかもそれが仲間にも迷惑かかることになるから、このスキルは必ず身に付けなければ任務を任せることが出来ないのだ。




そして指紋は柚花ゆずかたち忍者は小さい頃に消しているから大丈夫。高山は現在指紋を消す為の薬を使っているが、大人になると指紋を消すのが大変なので忍者の出自の殆どの人が子供の内に指紋を消している。





さて柚花ゆずか春奈はるなは監視カメラを片っ端から壊したから、後は忍び込む部屋の壁の厚さを感覚で把握する。


柚花ゆずかは忍び込むアパートの1階の壁を軽く叩いてみると・・・。


「ふむ・・・。流石大学生が多く住んでいるアパートだね。遊び盛りの学生が騒いでも迷惑にならない様に壁が分厚くなっているね。防音対策バッチリしているじゃん!」


この壁の厚さというのは任務をする上でとても大事な事である。


真っ昼間から柚花ゆずか春奈はるなが部屋に侵入しても相手が大声で叫んで近所の人に助けを求めたら任務がまともに遂行出来ない。


忍者は一般人パンピーには存在を知られちゃいけないのである。故に近所の人に気付かれないように殺らなきゃならないのである。


殺す時と拷問する時・・・人は信じられない程に泣き喚き、必死に命乞いをするものである。


任務を行う前に壁の厚さを確認するのは任務を安全に行うためである。壁が厚いか薄いかで殺し方や自白のさせ方を変えることにもなるから、もの凄く重要な事である。


「じゃあ、部屋に侵入しようか?メッセはその辺の木で待機しといてくれる?」


「おう!分かったぜ!」


元気に返事をしたメッセンジャーは機嫌良さそうに近くの木に飛んでいく。




「よし、じゃあ春奈はるなちゃん部屋の鍵の開けるの出来る?」


「えっ?出来るけど・・・どうして?」


きょとんとした顔の春奈はるなではあるが、柚花ゆずかは真面目な顔をする。


「モタモタせずに手際良く、キチンと部屋に侵入出来るかどうかチェックするよ。これも棟梁としての役目だからね♪」


「ううう・・・何だか緊張して来たぁ・・・」


「ふふ♪緊張しないの。いつも通りにやれば大丈夫だから。」


ケラケラ笑いながら柚花ゆずか春奈はるなの頭を撫でてあげる。


すると緊張していた硬い表情の春奈はるなは少しずつ柔らかい表情へと変わっていった。


そして手にする細い針金を鍵穴にぶち込んで部屋の鍵を開けようとする。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ