過酷な訓練をやり遂げたぞ!さてゲームやりながら千歌ちゃんのご飯を食べよう!
高山はその後も千歌の助けも借りて何とか本日のノルマの訓練をやり遂げて屋敷に帰ってきた。
「はぁはぁ」
高山は誰の目で見ても疲労困憊で今にもぶっ倒れてしまいそうな状態であった。
「た、高山くん!今すぐに料理するからちょっと待っててね!」
そんな高山を見た千歌はすぐにでも高山に何かを食べさせないと駄目だと思い、急いで料理をするために台所に立つ・・・訓練終えたばかりのくノ一装束のままで。
「ゲーム・・・!」
疲労困憊で今にも寝てしまいそうな状態の高山ではあるが、睡眠よりもゲームがやりたい欲が勝っているみたいで、自分の部屋にゾンビの様な歩き方で戻っていった。
部屋に戻った高山はフラフラになりながらもゲームのスイッチを入れてゲームに興じる。
ゲームをやり始めると高山は次第に顔色が良くなり、活き活きとした表情になる。
「やっぱゲームは癒されるなぁ・・・。毎日ゲームして遊べたら良いのになぁ・・・!」
過酷な訓練の後だからか高山はゲームが出来る事が凄く特別な感じに思う。
「高山くーん?ご飯出来たよ?」
「ほーい!!!」
千歌の声が聞こえると高山は満面の笑みで台所へと走っていく。
そして台所へと走っていくとそこには高山の好きな食べ物があった。カツ丼と焼肉と味噌汁!更に健康のことを考えてサラダもある!
「うほほ〜い!俺の好きな物ばかりだぁ〜!千歌ちゃんありがとっ!」
邪気の無い良い表情で高山は千歌に感謝するもんだから千歌は少し照れてしまう。
「ど、どういたしまして・・・。」
「さて食べようか!いただきまーすっ!」
「うん、頂きますっ。」
高山と千歌は高山の部屋に料理を持っていき、そこで2人仲良く食事をする。
高山は大きな口でカツ丼を食するが、その様子を千歌は見ていた。
高山の表情一つ一つを見て、自分の料理をどう評価するのか気にしているのだ。
これでも柚花と共に喫茶店で働いたりする事もあるんだから料理には自信がある。
「うん!美味しい!めっちゃ美味しいよっ!」
『にぱー』っと子供のような無邪気な笑顔を見せた高山を見るにお世辞ではないことが分かる。それが分かった千歌は少し安心した。
自分の料理が柚花と比べて美味しくないとか言われたらどうしよう・・・と思っていたのだ。しかし結果的に何も言われなくて良かった。
「こんな優しい味、実家の母ちゃん祖母ちゃん以外で食ったことないや!千歌ちゃんの飯マジ美味ぇ!柚花ちゃんの料理の百倍ぐらい美味ぇっ!」
勢い良く料理にがっつく高山を見て千歌は何だか自分が誇らしく感じた。