闇バイトの対応と薬の売人に対する対応で大変
「ところで春奈ちゃん。昨日言った闇バイトのアプリの件だけど流石にまだ何も出来てないよね?」
昨日の集まりの時に言った闇バイトのアプリ。コレさえなんとか出来たら指示役の元へ近付くことが出来る。
「少しだけアプリについて調べてみたけど、なかなかすぐには無理だね・・・。ゴメンね柚ちゃん。来週中までには何とか調べるから・・・。」
「あー、気にしないで。春奈ちゃん受験生なんだから勉強に専念してくれて良いよ。こっちはあたしが何とかしてみるよ。」
柚花の何とかしてみるは少しヤバいやり方の事が多い。それを知っている春奈は心配そうな顔をする。
「具体的にどうやって?」
「えっ?そんなのあたしが闇バイトに参加しちゃえば良いんだよ。そこで指示してくる人を力でねじ伏せちゃえば良いんだし。」
圧倒的な力を持つ柚花が闇バイトに参加して闇バイトの指示役に直接会うのが1番手っ取り早くて1番効率が良いだろう。
しかし、この場にいるみんなはそうは思っていないみたいだ。
「柚ちゃん!そんな事したらもし何かあった時どうするの!?相手は1人とは限らないんでしょ!?」
ここで本気で心配そうな顔で珍しく感情的になったのは千歌だった。
「大丈夫だってー。指示役とは言っても一般人だし、殺すことぐらい簡単だって。まぁそもそも簡単に指示役に会えるとは思わないけどね。」
闇バイトに参加しても実際は指示役の部下が闇バイトに応募した人に指示を出すのだろう。本当の『指示役』はそんなに簡単に出会えるとは思えない。
「まぁ闇バイトに参加する時は千歌ちゃんも一緒に参加したほうが色々情報は得られそうだから、その時は千歌ちゃんも誘うよ。」
「あの・・・俺は?」
そんな時に空気も読まずに馬鹿の高山が発言してきた。
「高山くん、君はその前に指紋を消したりとかやる事沢山あるでしょーが!高山くんは半年は任務に行かせないからね?」
「そんなっー!」
「そんなっー!ではありません!しっかりと忍者としての最低限の事が出来るまでは参加させないからねっ!?」
柚花が少し語気を強めると高山はすぐにシュンとした顔になって静かになる。
「まぁ、そんな訳で新しい薬も出回っているし闇バイトの犯罪もそこら中で起こっているから、みんなそれの対応を宜しくね?大変だと思うけどしっかり考えて対応したら絶対なんとか出来ると思うからね♪それじゃあ今日はここまでで解散ね♪」
今日の緊急招集、最初は高山が柚花に忍者の厳しさを教えられていて場の空気が重たかったけど最後はいつもの明るい感じに戻って無事終わることが出来た。