緊急招集!なのに・・・
その日の夜中。柚花は忍者全員に緊急招集の命令を出した。
しかし屋敷の大広間に行ってみると・・・。
「誰もいないね〜。」
流石に連夜の緊急招集だと集まりが悪い。
LINEで桧山くんと優ちゃんは来れないと連絡があったし、春奈ちゃんは遅れるとの報告。
「みんなやる気が無いぜ!今日は土曜なのによ!明日も休みだろーが!」
メッセンジャーが大広間をパタパタと飛び回ってお怒りである。
「桧山くんは来週から出張だから用意で忙しいのと優ちゃんは来週試験。やっぱり2日連続で呼ばれるとしんどいのもあるみたいだね。」
桧山くんはともかく、緊急招集にはいつも必ず来る優ちゃんが来れないというのは珍しい。
本当に来週の試験が大変なのだろう。
「ほんで?千歌はまだなんか?」
「千歌ちゃんはもう少ししたら来るって。」
「はよ来いよな・・・。俺と柚花とアイツだけじゃあ緊急招集する意味が無いんだよな。」
メッセンジャーは部屋の隅っこで爆睡している高山くんを見て呆れた顔をする。
「メッセ、今日高山くん何していたか分かる?」
「ああ、なんか荷物運んで来ていたぜ。自分の家から荷物でも持ってきたんだろ。本格的にここで住む気なんだろうな。」
「うん、もう高山くんにはここで住んでもらった方が良いよ。高山くん放っていたら何やらかすか分からないし。」
「ははは、言えてるぜ。」