怪しい人を追いかけたら薬局でクスリ買っていたよ♪
喫茶店を出た柚花は顔面に入れ墨をした男を追いかける。
一目見てビビッと来た。というか誰がどう見ても顔面に入れ墨入れるなんてやべぇ人だ。普通の人間なわけが無い。
そもそも顔面に入れ墨なんかしたらどこでも雇ってもらえないから普通にしていたら収入なんてあるわけない。
・・・という事は普通に生活していない裏社会の人間という線が濃厚となる。
だから柚花は顔面入れ墨男を追いかける。
「おっと!」
忘れていた。制服のまま尾行したら怪しまれるし、そもそも動きにくい。
という訳でスパッといつものエロいくノ一装束に着替えた柚花は気を取り直して再び顔面に入れ墨男を尾行する。
「良かった・・・念の為、くノ一の服を学校に持ってきていて。」
柚花のくノ一装束は青・黒・白・ピンク・黄色と派手な色から地味な色まである。
これは格闘ゲームとかのくノ一のコスチュームがそんな感じだから自分もそんな格好がしたくて作った柚花の自作のコスチュームである。
さて今回は昼間なので黒色のくノ一装束に着替えて尾行するのだが、顔面入れ墨男は普通に駅前の商店街を歩いていく。
柚花も心を無にして気配を殺して尾行する。
意外かもしれないが柚花は気配を殺したり、存在感を消すのは得意である。人通りの多い商店街をどうどうと歩いていても誰も気付かない。
エッチなくノ一装束を着て歩いても誰も気付かない・・・。これはほぼ姿を消している状態と捉えても良いだろう。
忍者ならみんな持っていないとダメな必須スキルの一つでもある。
その後20分ほど顔面入れ墨男は商店街を歩いていくが、ふと狭い道に入っていった。
その行動をみた柚花は「アソコがヤバい人達のアジトかな?」とニヤッと笑った。
そしてその後も狭い道を歩いていくと・・・お店があった。
看板は掲げていないが綺麗な感じのお店だ。
店の外から見た感じだと薬局だろうか。
男はそのまま店の中に入ったので柚花も気配と存在感を殺してアッサリと店の中に潜り込んだ。
そして店に入った顔面入れ墨男を探したら店の奥で金髪の店員から何やらクスリを買っていた。
「買った商品は普通の薬みたいだね。でも中身は別のクスリだよね。こんな怪しげな場所にまともな薬局屋さんがあるわけないよね。」
柚花は鞄の中に入れているカッターナイフを取り出す。
ここまで来ると柚花が何をするかお分かりであろう。
柚花は殺しをする悪人は必ず殺すが、薬漬けにして社会的に殺す悪人も殺すし、そして自ら薬漬けになった人も殺す。自ら薬漬けになった者は自分を『殺している』のと同義だからだ。