めっちゃ強そうな忍者!でも普通に柚花ちゃんより弱いんです
柚花と春奈が女同士のイチャイチャをしていると厳つい顔付きの男がゆっくりと歩いてきた。
「おい・・・。今日の話はコイツの紹介だけで終わりか?明日も仕事じゃけぇ俺は帰るぞ?」
その男は長髪茶髪のメチャクチャ強そうなオーラを持つ男で筋肉質。身長は180センチも無いだろうが鍛え上げられた身体のせいで大きく見える。
「まだ話はあるよ桧山くん。闇バイトの件なんだけど・・・どうすれば良いと思う?」
「知らん。お前はお前の好きなようにすればええ。」
冷たく突き放す様な言い方をする桧山。その言い方に高山はイラッとした。
「ちょっと待てよ!おっさん、柚花ちゃんが相談しているのにその言い方は無いだろ?」
またまたまた余計な事を言ってしまった高山くん。その高山くんの言葉に反応した桧山は高山くんに近寄ってくる。
「おめぇ誰に物を言よんな?おおっ?新参者が調子乗ってンちゃうぞゴラっ!」
殴りはしないが桧山の目付きは高山くんを今にも殴り飛ばそうとする目付きであった。
そんな桧山の怖さに高山くんはビビって半泣きになる。
「うわぁん!柚花ちゃん、この人めっちゃ怖い人だ〜!!」
「ちょっと桧山くん!高山くんをイジメないでよ!」
高山くんを庇うように間に入る柚花。しかし桧山はそんな事知らねぇみたいな態度をとる。そして小さな声で呟いた。
「そいつが悪ぃんだろうが・・・。俺は柚花の成長の為に敢えて突き放す言い方したのに・・・」
「なんて?桧山くんなんか言った?あたしの為って聞こえたけど?」
小さな声で言っても耳の良い柚花には少し聞こえていたみたい。しかし、桧山はそんなの無視して部屋から出る。
「俺は帰る。柚花、おめぇ棟梁なんじゃけぇ自分で判断して自分で決めろ。じゃあな!」
そう言ってその場から瞬時に立ち去る桧山。
「自分判断して自分で決めろ・・・か。」
桧山の言葉・・・忍者の若き棟梁である柚花にはとても重い言葉だ。
下手に動くと闇バイトの被害者が増えるだけになるかも知れないし、指示役も尻尾を表さないかも知れない。
「うーん・・・。」
一番良い効率的な闇バイトの減らし方を柚花は知っている。
疑わしき者は皆殺し。ヤクザや半グレ集団、海外マフィアなどのヤバいヤツらを片っ端から皆殺しにすれば間違いなく闇バイトは減るだろう。
しかし、柚花にはその方法は取れない。人を殺したことがない『殺人童貞』はまだ人生をやり直すことが出来ると思っているから。