忍者の集会
柚花は部屋の扉を開けて他の忍者が待っている部屋に入る・・・高山の手を引っ張って。
その時の柚花の顔はいつものニコニコした顔で、忍者の棟梁という感じの表情では無かった。
そして部屋にいる忍者の数だが、思っていたよりかなり少なく、4人しかいなかった。
柚花は部屋にいるみんなの顔を見て「ああいつものメンツだね」と呟く。
そしてみんなの前に行くと大きな声で「皆さんご機嫌麗しゅう!」と笑みを見せ挨拶をした。
しかし、みんなは元気無さそうに「こんばんわ〜」と言うだけであった。
よく見るとみんな若い人ばかりである。見た感じ大学生ぐらいのギャルっぽい人もいるし、めっちゃオーラのある輩もいるし、普通の女子高生みたいな女の子もいた。
少なくとも今この場には忍者という闇の世界に生きている人間って感じの人はいない。
しかし高山からするとこれくらいの方が良い。これくらいの普通の人達の方が仲良くやっていけそうだ。
「今日は先日あたしが忍者にスカウトしたお兄さんを紹介します!はい、自己紹介して♪」
柚花に言われて高山はみんなの前で一礼をして挨拶を始める。
「えっと・・・先日忍者になりました高山俊一です。身体能力には自身があるので宜しくお願いします。」
普通の挨拶。特に面白くもない挨拶であった。
そもそも自己紹介で何を言おうとか考えてなかったから普通の挨拶しか出来なかった。
「そんで、高山くんに紹介するけど・・・。ここにいる4人が主に忍者の活動をするんだ♪」
「4人だけなの?」
「うん4人だけ。大人の人は普通に社会人として仕事しているからね。滅多に忍者の仕事は出来ないよ。ここにいる人はみんな学生、または仕事の融通が利く人だけなんだ。」