後処理をしっかりやるのも忍者のお仕事です☆
琵琶湖から一瞬のうちに柚花の家の近くの公園まで走ってきた・・・のだが柚花の小さな胸に挟まれているメッセンジャーはあまりの速さに気持ち悪そうである。
「ウッ・・・毎回思うんだけどな?もう少し遅く走ってくれねぇーか?速すぎて気分悪くなるんだよ。」
「そんな事したら周りの人に見られるじゃん?忍者のコスプレした女の子が走っているって。この速さで走るから人はあたし達に気付かないんだよ。」
忍者の掟の1つに一般人に忍者である事を知られてはならない、見られてもならないというのがある。
もし見られたらぶん殴って記憶を消すか殺すかというものである。
だから柚花達忍者は人に気付かれないように突風の如くの速さで走るのが基本である。
「さてと・・・ここは家の近くの公園。ここなら監視カメラもないし良いかな。」
忍者である以上、もちろん監視カメラの存在にも非常に敏感である。監視カメラを見つけたらカメラを壊して任務を続行するのが基本だ。
さて柚花片手で持ち上げているお兄さん達3人を公園のベンチに置く。
「さて連れの2人はここに置いといて・・・」
「それは可哀想だろ。公園のベンチで寝かせていたら風引くだろ?それに最近はめんどくせーからな。すぐ不審者って通報されるぞ。」
メッセンジャーは鳩のくせにしっかりと人のことを考えている。柚花より考えている。
「うーん。そうだね・・・。じゃあアソコに置いておこう。」
柚花は2人を背負って公衆便所へ行き男子トイレの中に入っていく。
そして洋式トイレの中に2人を置いていく。
「ここなら周辺住民にも気付かれないし大丈夫でしょ!」
「ああ!臭いけど通報もされねーし大丈夫だ!」
「じゃあ次にお兄さんを起こす前に・・・。」
柚花は手にする鞄の中身を見る。
「こんだけある個人情報、あたし達が持っていても仕方ないし交番に届けちゃおっか?」
「そうだな・・・。現状それ以外ないだろうな。それに俺たちが持っていたら困る人も当然いるだろうし。」
柚花達がこの鞄の中にある身分証明書、銀行のカードなどの個人情報は早く返して欲しいと思っている人たちが殆どであろう。
ならば柚花達が保管するのではなく警察に渡すべきだ。
しかし柚花みたいなエロい忍者のコスプレをした女の子が深夜に交番に持って行っても怪しまれるだけである。
なので気付かれないし様に交番に持って行く事にした。
忍者の神業レベルの速さを持ってすれば監視カメラにも映らないし警察に気付かれずに交番の中に入ることも余裕である。
「では行ってこようか♪」
すると再び突風の様な速さで走り出す。