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現代でも忍者は存在していた

午後１１時４５分。

外は静かで人通りが少ない時間である。夜道が少し不気味で怖い感じもする。

そして、ここにある個人店の喫茶店『十六夜（いざよい）』も既にお客はみんな帰っており、店にいる１人の女の子が片付けをしていた。

この喫茶店は普段は夜中の１２時までやっているのだが今日は客が早く帰ったので少し早めに店を閉める。

洗い物や店内の掃除を１人でこなす女の子は小柄で黒髪ミディアムヘアの可愛らしい女の子であった。

いくら個人店でも、夜遅いのに人でお店の後片付けをするのは防犯的にどうなのか？と思うだろう。

しかし、それはこの子の事を知らないからである。

電光石火の早さで洗い物、掃除、火の元の確認をした少女は早速2階に上がる。

少女が住んでいる家は一階でお店をしており、２階３階で少女やその家族が暮らしている。

部屋に入るなり少女は服を着替えて夜のお仕事の格好をする。

その格好は『くノ一装束』であった。

よくゲームとかアニメで見る結構エロい服装・・・。

しかも白色である。

「さて・・・今日も行こっか！・・・夜の任務へ！」

そう言って少女は部屋の窓を開けてシュバッと消えた・・・。いや、厳密には消えたのではない。

消えたように見えるほどの速さで走り去ったのである。

そして、そんな少女を追いかける様に一羽の鳩が窓から飛んでいく。