お父さんと会えるのが嬉しくてテストで本気出し過ぎた結果・・・www
お父さんとの電話で力がみなぎったのか本気で死ぬ気で勉強した柚花。
その中間テストの順位がテストの終わった次の日、学校の廊下に張り出された。
「柚ちゃん、凄い・・・!中間テスト1位だよ・・・!」
沢山の人が廊下に張り出された順位の載っている紙を見ている。
そして柚花と千歌も一緒に順位を見に来た。
ちなみにこの廊下に張り出されている順位表は50位まで載っている。
1学年320人いるから順位表に載っている人たちは頭の良い人ばかりだ。その中で1位を取った柚花は本気で凄い。
「ふっふっふ♪あたし、久々に勉強頑張ったもん♪中間テストの3日間はすぐに家に帰って猛勉強だったもん♪」
柚花は満足気な顔をしていて、とても嬉しそうな感じである。喜びが顔以外に身体からも伝わってくるくらいのルンルン気分であった。
「んで・・・千歌ちゃんは?」
「あっ!み、見ないで!恥ずかしいよ・・・」
恥ずかしそうな顔をして必死に自分の順位を見られないように手を使って柚花に目隠しをして妨害をするが柚花にそんなものは通用しなかった。
「千歌ちゃんは38位か・・・。凄いじゃん♪」
柚花は素直に千歌の成績が凄いと思ったのだが、どうも千歌は柚花の順位を見た後だと見劣りすると思ったらしい。
「全然!凄くないよ・・・」
柚花の1位に比べれば本当に大したことはないが、進学校の姫虎高校で38位は冷静に考えれば凄いだろう。
頭の良い人を集めてテストした中で38位と考えればかなり凄い。柚花はそう思って「凄い」と言ったのだが、1位を取った人に言われたらなんか嫌な気持ちにもなるだろう。
すると順位表を見ていた柚花は自分の一つ下の順位の人の名前を見て驚く。
「関本・・・若菜?あれれ?もしかして若菜ちゃん2位なの?」
失礼ながら意外と思ってしまった柚花。若菜って授業中や会話をした感じだとそこまで頭良いイメージが無かったのに学年全体で2位を取っていて驚く。
「そういえば若菜ちゃんは入試で1番いい点数だったみたいだよ?この前、矢野先生から聞いたよ。」
ちなみ柚花は入試では5番目に良い点数で千歌は8番目に良い点数だったみたいである。
「うっそぉ・・・。別に今までバカにしていたわけじゃないけど、若菜ちゃんってそんなに頭良かったんだ・・・。あたしも負けないように頑張ろっ♪」
親友が柚花の強敵となる・・・。多感な青春のこの時期にこれほど良い刺激になるものはないだろう。
若菜のテストの点数に刺激を受けた柚花は負けられない思いが、競争心って奴が静かに燃えだした。