契約
ゲームでのシャルロッテは魔法は苦手でしたわ!でも私、考えましたの!
シャルロッテの魔力はだいぶありますわ!ですから魔法が苦手なはずはないのですわ!
私はまず書庫へ行き、魔法に関しての教本を取ってきましたわ!
そして庭に行き、早速実験ですわ!!
この世界では、それぞれの属性の精霊と契約することで契約した精霊の属性魔法を使えるようになるんですわ!
「まずは火属性ですわね。火の精霊を呼び出しましょう。」
『そうね。手に魔力を集めて、詠唱するのよ。』
「え〜っと?【闇夜を照らす大いなる火の精霊よ、我に力を貸したもう。】」
そう唱えた途端、私の手に火の玉が現れてそこから赤い掌サイズのトカゲが現れましたわ。どうやらこの子が火の精霊のようですわね。
『名前をあげるんだって。何にする?』
「ん〜・・・、イグニス、とか?」
『どういう意味の言葉なの?』
「そのまんま、火って意味ですわ。」
『イグニスか・・・。いいわね!』
「じゃあ、あなたの名前はイグニスよ。」
そう言ったら、トカゲは炎に包まれた。びっくりしてると炎の中から小さな男の子が現れた。
背中には羽が生えている。炎みたいな赤い髪をポニーテールにしていて、瞳は金色だ。
「ステキな名前をありがトウ。ヨロシクネ。お二人サン。」
「よろしくね、イグニス。」
『あなたには私の声は聞こえる?』
「聞こえるヨ。」
『そう、じゃあよろしくね。』
これで私たちは火属性が使えるようになったわけですわね!
「次は風属性の精霊を呼んでみようか。」
『えぇ、うまくいくかしら。』
「がんばレ。」
「【世界を駆けし大いなる風の精霊よ、我に力を貸したもう】」
そう唱えると、私の手に風が集まった。目に見えないけど、そこにいるのかな。
「ソコにいるヨ。」
「そうなの?」
『いるようね。名前をあげましょう。』
「あなたの名前はゼファーでどうかな。」
そういうと私の周囲の風が吹き荒れ、小さな女の子が現れた。腰まである緑の髪を下ろしていて翡翠色の目をしている。
「いいヨ。よろしくネ」
「思ったのだけどどうしてみんな少し発音が変なの?」
「慣れてナイからカナ。」
「すぐになれるヨ。」
『次に行きましょう!』
次は土属性にしようかしら。
「【すべての源でありし大いなる土の精霊よ、我に力を貸したもう】」
手の上に土が集まって、小さなゴーレムが現れた。
「あなたはティエラ。」
そう言ったら、地面が揺れた。そして今までの精霊よりひと回り大きな男の子が現れた。
茶髪を後ろで結んでいる黄色い目の精霊だ。
「よろしくな。」
「あら?発音が普通だわ?」
「俺は人間の言葉に慣れてるからな。」
『なるほどねぇ。』
「後は水属性と、氷属性、それから雷属性ね。」
「闇と光はやらないノ?」
「まだ魔力が安定してないからね。」
「そッカ。」
次はどんな子が来るのかしら。楽しみだわ。
「【すべてを潤す大いなる水の精霊よ、我に力を貸したもう】」
手に水玉が集まった。これが精霊なのかしら。
「あなたは・・・そうね、アクアよ。」
水玉が弾け、中から現れたのは小さな女の子だった。膝まである青い髪を下ろしていて、青緑の瞳だ。髪の毛は癖っ毛のようで、波のようになっていた。
「よろしくです〜。」
『なんかみんな可愛いわね。』
「そうね。」
「次ハ氷属性を呼ぶノ?」
「えぇ。」
「少しコワいネ。」
『大丈夫よ。』
「【美しき氷を司る大いなる氷の精霊よ、我に力を貸したもう】」
私の周りの気温が一気に下がった。そしてあらわれたのは私と同じくらいの大きさの女の子だった。綺麗な銀髪は足まであり、表情は無表情。瞳は水色で、和服を着ていた。
「妾にも名を。」
「あなたにグレイシャーの名を。」
「娘、よろしくな。」
「『よろしく。』」
「オマエ、魔力少し抑えてヨ。」
「ん?すまぬ。」
火属性の精霊にこの冷気は辛いわよね。
『最後は雷属性ね。』
私は深呼吸をしましたわ。緊張しましたの。
「【空に光し大いなる雷の精霊よ、我に力を貸したもう】」
いきなり雷が落ちた。そして雷を纏った小さな男の子が現れた。髪は金色で、紫色の瞳をしている。
「オレにも名をくれ。」
「レビンなんてどうかしら。」
「いい名だ。よろしくな!」
こうして私は基礎属性の精霊と契約を結べたのですわ!
ゼファーは希望の西風、ティエラはスペイン語で大地、アクアはラテン語で水、グレイシャーは氷河、レビンは稲妻という意味です。
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