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少女ときどきジョッキー  作者: モリタカヒデ
第2部 少女のちジョッキー
187/222

187 春のGⅠシリーズ、開幕

 スプリングステークスをが制した裏では、春の天皇賞の重要なステップレースであるGⅡ阪神大章典が行われた。このレースを制したのは、昨年末の有馬記念を制した4歳馬エースインザホール。まくりからの4角先頭で後続を突き放しての完勝で、グランプリホースの貫禄を見せつけて今年初戦を飾った。ダイヤモンドステークスの覇者ザゴリラ、大阪杯で始動予定の菊花賞馬ダイヤモンドダストとで明け4歳が3強を形成する構図となった。


 明けて今週は、日本ではGⅠ高松宮記念、そしてはるか離れた中東の地ではドバイワールドカップを始め多くの大レースが開催される華やかな週となっている。

 3歳戦線に目を向けると、皐月賞だけでなくNHKマイルカップにも繋がる重要なGⅢ毎日杯が予定されている。先週のスプリングステークスでは6着と不発に終わったマイフェイバリットが、賞金加算を目論んで登録していたことで注目を集めたが、このレースの主役は何と言ってもテムジン。デイリー杯2歳ステークス→全日本2歳優駿と連勝した異色の二刀流ホースは、ここからNHKマイルカップ→日本ダービーとまたまた変則ローテを予定している。


 春のGⅠシリーズの開幕で賑やかさを増したトレセンに、一人の男が帰って来た。フェブラリーステークスでの落馬骨折し、休養を余儀なくされた神谷 陽介である。

 軽度の骨折だったとはいえ、驚異的な回復力に加えて入念なリハビリとトレーニングを重ねて、クラシックを前に超速復活を果たした陽介。今週は調教騎乗にとどめ、相棒のダイヤモンドダストが待つ来週の大阪杯ウィークで実戦復帰を予定するという盤石の態勢を敷いている。


「ただ休んでたわけじゃないよ。怪我する前よりパワーアップしているから、俺」

 トレセンで顔を合わせた優に茶目っ気たっぷりに言ってのけた陽介だったが、優はそれがあながち冗談でもないことを感じ取った。調教の馬上で見せる彼のフォームからは、以前と変わらぬ力強さを持ちながら、どっしりとした安定感や左右のバランスがむしろ向上した印象を受けたのである。負傷個所に負担を掛けぬよう地道に行った筋トレや、今回力を入れたと噂の体幹強化が実を結んだのか、より逞しい強大なライバルとなって彼女の前に再び立ちはだかろうとしていた。


 そして迎えた土曜日の毎日杯は、テムジンが断然の1番人気に応えて2馬身半差の快勝。この後は予定通りNHKマイルカップに進むとのことである。

 連闘のマイフェイバリットは2着に入り賞金を加算したものの、ダービーに出走するには厳しい収得賞金の現状を踏まえ、皐月賞回避を決断。一息入れて5月のGⅡ京都新聞杯から大一番を目指すこととなった。


 日曜日の高松宮記念は、大本命ブラインドフェイスがスプリントGⅠ3連勝を達成。その前に行われたドバイミーティングでは、ライトニングボルトがドバイシーマクラシックを快勝。日本馬が全体的に苦戦する中、昨年のダービー馬の意地を見せた。



 暦は4月へと移り、クラシック初戦の出走馬がほぼ固まった。

 皐月賞の主な出走予定馬は、以下の通りとなっている。


優先出走馬:エナジーフロー  (弥生賞1着)

      ストロングソーマ (弥生賞2着)

      ダンシングヒーロー(弥生賞3着)

      フレイムハート  (若葉ステークス1着)

      ホダカブロンソン (若葉ステークス2着)

      ブルーゲイル   (スプリングステークス1着)

      スルスミ     (スプリングステークス2着)

      テグザー     (スプリングステークス3着)

賞金上位馬:マッハマン

      ゴールドプラチナム

      インドラ

      ライディーン 

      ポテンショメータ

      フリーアズアバード

      ワイネルワイバーン

      ローリングサンダー

      ブルーバード




 

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