第3話 岩崎けいすけの実力
岩崎けいすけが無双になるまでもう少しかかります。
『きゃーーーーーーー!!!』
女性の叫び声が響き渡る
目を凝らすと遠くで女性がスライムに囲まれていた
そして俺は反射的に走り出した。
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俺は女性の元へ向かって全速力で走る
それにしてもめちゃくちゃ足が遅い…
おそらく小学生よりも足が遅いような気がする
前の人生……キャバクラのボーイ時代は風のような速さでホール周りをしていた俺からは考えられないほどスピードだ……
この身体の能力に不安をいだき息を切らしながら、なんとか女性の元へと辿り着く
「だ、大丈夫ですか!?」
すぐさま女性の安否を確認する
『大丈夫じゃないです、逆に大丈夫に見えますか??』
そりゃあそうですね、愚問でした
とりあえず状況を分析するーーー
スライムの数は3体、女性を囲む形で蠢いている
自分の強さがどの程度のものなのかはわからないが、とりあえず1体のスライムに殴りかかった
振りかぶった拳がスライムの身体にあたる……と思ったその時、拳がスライムの身体をすり抜ける
水の中に手をくぐらせた時のような感触、つまりダメージが全く通っていないのが感覚的にわかる
その直後スライムがこちらに向かって体当たりしてきた
ゴンッ!!
即頭部に鈍い痛みが走りその場で倒れ込む
大人に拳骨で殴られた様な痛さが俺の頭を突き抜ける
なんだこの戦闘力は……
てかスライムってこんなに強いの!?
そんな事を考えている間も俺の背中に対するスライムの猛攻は止まらない
痛みを堪え、涙目になりながらスキルの事を考えるーー
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染まらぬ者(GODスキル)
自身の股間を触る事によって何物にも染まらない
染まる者(GODスキル)
相手の股間を触る事によって何物にも染まる
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本当になんなんだよこのスキルは
そもそもスライムって股間とかあるのかよ……
またもこの謎スキルに絶望する
すると先程まで襲われていた女性の声が聞こえてきた…
『お兄さん、これを使って!!』
そういうと女性は俺に向かって果物ナイフの様なものを投げてくれた
ナイフは放物線を描き俺の顔、数センチ先の地面へと突き刺ささる
もう少しでこの女性に殺されるところだった…
俺は目の前に刺さったナイフを抜きとり、スライムに切りかかる
ザンッ!!
するとスライムの身体は二つに割れて、次の瞬間青い粒子へと変わり空中に消えていくーー
これはいけると思った俺は残りのスライムも同じように両断していく
すると残りのスライムも先程と同じように青い粒子となり、空中へと消えていったーー
なんとか窮地を脱する事が出来たが
危うく転生してすぐにスライムに瞬死させられる所だった
ていうか、このナイフで倒せるなら女性一人でスライム倒せたんじゃねえの?
と考えている俺に女性が近ずいてくるーーー
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(2017/11/24)