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チェリーボーイが転生したらスゴい事になった  作者: 拓三千
第2章 冒険そして童貞
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第13話 童貞が街へ到着



モンスターを倒し終わり、俺達は街道脇に腰をかけながら、持ってきたコップを鞄から取り出すと、それにリリムの魔法で水を入れてもらう。



そうしてコップ傾けながら俺はリリムにGODスキルの事を話しだすーーー




ーーーーーーーーーーーーーーーーー



さて、どうやって説明したら良いものか……

俺は少しだけ思案する……


やはり、ここは実際に見せてみた方が早いか。

百聞は一見にしかずって言うしな……



「リリム、まずはこれを見てくれ」



そう言って俺は【GODスキル:染まる者】の【スロット1:魔王リリグル】を発動する。


俺の全身を包むオーラが瞬時に魔王のものへと切り替わる。



『お父様っ!?』


『…あー、違ったー。ケミか。』



リリムはキョロキョロと周囲を見渡し、俺の方を見て少し残念そうな顔をした。



「やっぱりお前には俺が変わったのがわかるのか?」



以前もこいつは、たまに俺が父親と同じ位強くなると言っていたのだが、やはり本当に変化がわかっていたようだ。



『んー。見た目はケミだけど、オーラはお父様そっくりだよー。近くにいると、すごい落ち着く。』



そう言って俺の方を見てニッコリ笑う。

こうしていると本当に可愛いのだが……中身が残念なのが、本当にもったいない。


そうして俺は話を続けた。



「この能力変化こそ、俺のGODスキルなんだ。この能力のおかげで俺は今、お前のお父さんと全く同じ能力になっている。」


『GODってなーにー。全く一緒ってどういう事??』



彼女は不思議そうな顔で質問をする。



「GODスキルっていうのはだな……」



どうやって説明するか考える。



「その前に、リリムは転生って知ってるか??」


『転生転生ねー……うーんと…』



彼女は口元に指を当てて記憶の引き出しを探している。



『あっ。思い出した!!前に先生に教えて貰った事があるの。転生者……たしか、何百年から何千年に一度、勇者とか魔王の素質を持った強い存在が異世界から来る事があるって言ってた……あれのこと??』


「そうだ。そして何を隠そう、俺もその転生者なんだ!!」



しばし時間が止まる。

そして堰を切ったようにリリムが笑い出す。



『そんなわけないじゃんー。ケミってば、何格好つけて「俺もその転生者なんだ!!」とか言ってるのー!!

先生が言っていたけど、転生者は勇者になるとか、魔王になるっていう感じの使命に取り憑かれてるらしいの。でもケミは全然そんな感じには見えないもん。』


「あ、いや、あの、だからそれは……」



リリムがお腹を抱えて笑っている。

馬鹿にされているようでだんだん腹が立ってきた…


俺が魔力を高めるとリリムはビクンっと姿勢を直し、話を聞く態勢に戻る。



「話を聞け。俺は他の転生者とは違う経緯でこちらの世界へ転生させてもらったんだ。理由は言えないが……」



転生させてもらった理由が、童貞のまま死にたくなかったからなんて、口が裂けても言えない…。



「だから、そういった他の転生者達とは違って、こちらの世界での生き方は、俺の自由にさせてもらってるんだ。

で、話を戻すが、その転生させてもらったときに神様から貰ったスキルが、このGODスキルなんだ。

GODスキルは二つあるんだが、まだ俺は、この【染まる者】のスキルしか内容はしらない。」


『うんー。そうっか。信用します。』



魔力を高めているせいか、やけにリリムが素直だ。



「このスキルは、相手の股間を触ることによって相手の能力をコピーすることが出来るんだ。そして、どうやらそのコピーした能力を複数ストックする事ができる。

ストックした能力の出し入れも自由だ。」



リリムにGODスキルの説明をした。

話の途中、「相手の股間を触る」の辺りからリリムの顔が赤くなって肩がプルプル小刻みに震えていた。


きっと笑いたかったが、俺から感じる父親のオーラが、笑いを堪えさせていたのだろう。


少し時間を置き、リリムの肩の震えが静まったころ。

リリムがようやく口を開いた。



『わかったのー。ケミがいきなり強くなったのは、そういう事だったんだね。

リリムね、そんなケミに一つお願いがあるのー。』



お願い?なんだ?というかリリムも魔王も、親子そろって、お願いが好きだな……



「なんだ。言ってみろ。」


『たまにでいいから、またリリムの前でお父様のオーラを出して欲しいの…。その……癒されるの。』


「なんだそんなことか、わかった。でもたまにだぞ。」



そんなこんなでGODスキルの説明を終え、俺達はまた旅路を進めた。



ーーーーーーーーーーーーー



二日後、ようやく街の門が見えてきた。かなり立派な石造りの城壁で囲まれた城郭都市である。

そこらへんのモンスターが来たとしてもこの壁ならば堅固に防御しうるだろう。


門のところには関所があり、そこでは入国審査のような事をしているようだった。



『やっとついたのー。これで温かいお布団で眠れるのー。』



隣でリリムが、はしゃいでいた。


確かに長かったし疲れた。

早く街へ入り、宿でとりあえずちゃんとした布団でねむりたい。


道中の戦闘で魔石もだいぶ溜まっていたので、一度どこかで通貨に買えた方がいいだろう。


ここで一旦、自分とリリムのステータスを確認しておいたーーー


ーーーーーーーーーー

岩崎けいすけ


種族:ヒューマン

職業:魔法使い

称号:童貞(聖純の魔法使い)

LV:15

HP:150

MP:17500

力:15

賢:1750

早:15


所持魔法:無し


スキル:

染まらぬ者(GODスキル)

染まる者(GODスキル)

スロット1【魔王化】

スロット2【鱗狼(希少種)】

ーーーーーーーーーー

リリム


種族:魔族

職業:魔王女

称号:魔王見習い

LV:28

HP:780

MP:330

力:400

賢:280

早:650


所持魔法: ウォーターボール、ウォーターウィップ、ウォーターアロー、ウォーターウォール、ヒール(中)


スキル:魔の統率者(弱)


ーーーーーーーーーー


うんっ!順調順調!!

それぞれ強くなっていってる。途中から経験値が三倍だったおかげだろう。

俺のステータスはしょぼいが道中手にいれた【鱗狼化】でしばらくは大丈夫そうだ。

その証拠に、道中出会ったモンスターは俺の【鱗狼化】の前で手も足も出ていなかった。



よしっ!それじゃあ街へ入るとするか!!



そうして、俺達は関所の列に並んだ



ーーーーーーーーーーー



列に並んでいると、俺達の前に並んでいた旅人風の男と門を守ってる兵士が言い合いをはじめた。



『通行料を払えんのならここは通せんな、とっとと、どこかへ行け!!』


『そこを何とかお願いします。中に入ったらすぐに現金を用意しますし、書類で身分は明かせますから。

旅の途中、どこかに現金をいれた袋を落としてしまって……以前同じことがあった時、前の門番さんはわかってくれましたよ。』


『ええい、うるさい!!前の門番は前の門番だ!!

このモトムが門番のうちは如何なる理由があろうとも貴様の様な浮浪者は門の中には入れん!!帰れ!!』



そう言って門番は旅人を蹴り飛ばした。



そして俺達の順番が来たーーー



ブックマークや評価をしてくれた読者の皆様のおかげで少しずつですが、ポイントも上がって来ました。そして全ての読者の皆様のおかげ第2章にも入ることが出来ました。本当にありがとうございます!


これからも頑張ります!!


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