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チェリーボーイが転生したらスゴい事になった  作者: 拓三千
第2章 冒険そして童貞
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第11話 白き天使と変な青年

早く童貞サクセスストーリーを書きたくてうずうずしながら描いております((っ•ω•⊂))ウズウズ


という事で、早く街について欲しい.+*




『なんでこの魔物がこんなに群れていやがる!!』


『だめだ!コイツら連携をとっている!!俺らの手には負えない!!』


『いや、いくらなんでも、これは無理だって!!』


『くっ、お前らは馬車の後ろにまわれ!!何としても依頼者だけは守りきるんだ!!』


『『『おうっ!!』』』



男達は荷馬車を守る様に陣取るーー



ーーーーーーーーーーーーー



今日は人生で最もツイてない一日になってしまった。


俺の名前はヒロキ。

冒険者パーティー【黒き長神】のリーダーをやっている。


俺達のパーティー【黒き長神】は、今この街の冒険者ギルドで、一番勢いのある四人組の新人パーティーだ。


俺達がパーティーを組んだのは一年前、その時はメンバー全員がHランクの新米冒険者だった。


だが俺達は毎日死に物狂いで依頼を受け、空いている時間は常に戦闘の稽古に明け暮れた。

その甲斐あって先日、やっと全員が念願のCランクへと昇格出来た。

これでやっとプロの冒険者として認められる。


Cランクになった事で、難易度の高い依頼も受けられるようになったのだが、今回は頑張ってきた自分達への御褒美として、息抜きも兼ねて難易度の低い依頼を受けた。


隣町までの商人の護衛という比較的安全な依頼。

俺達はこの街の周りに出る魔物ならば、それぞれが一人で一度に三匹は相手に出来る。

そもそもこの辺りのモンスターはあまり群れを作らないので複数いたとしてもせいぜいが三~五匹程度だ。


普通にしていたら半日で終わる依頼……



……の筈だった。



目の前にいる鱗肌をしている狼型の魔物【スケイルウルフ】はこの辺りで一番強い魔物だ。

普段でも何匹かで行動している種ではあるが、ここまでの群れは聞いた事がない。


一匹がEランク冒険者一人相当の力をもっているスケイルウルフ、それが目の前に20匹。


そしてひときわデカい図体のスケイルウルフが後方で群れを見張っている。


恐らくアイツが指揮官だろう。

だが、俺達の使命は荷馬車を守る事。それにあそこまで辿り着く前にメンバーの何人かは殺されるだろう。



ーーーーーーーーーーーーー



そう考えていると、スケイルウルフの一匹が荷馬車の馬の首に飛びかかる。

咄嗟に反応するが、間に合わない。


ヒューという音を立てて馬の喉笛が引きちぎられ、馬の首からは血の噴水が飛び散る


俺はすかさず馬に噛みついている一匹を剣で仕留める。


だが、それを見ていた他の一匹に太ももを鋭い爪で引裂かれてしまった。


そのスケイルウルフと距離を取り、睨んで威圧しながら他の仲間をみるが、メンバー全員が既に満身創痍だ。


足もダメになった。馬も殺された。

退路は完全に絶たれた。


こうなったら、せめて最後は冒険者らしく最期まで戦って散ろう。


そう覚悟を決めたその時ーー



ドドドドドドドドという音とともに砂埃が舞っていた。


スケイルウルフ達も攻めの手を止め音の方を警戒する。


すると砂埃の隙間から少女が見えた。


そして次の瞬間、少女の姿が消え、先程まで俺の目の前にいたスケイルウルフの首から上が無くなっていた。


一瞬の事で何も見えなかった。


そして少女は背を向け俺の前に立つ。



他のスケイルウルフ達も、何が起こったのが理解出来てないようだったが、少しの時間をおいて、やっと理解が追いついたらしく、鋭い牙を剥き出し一斉に少女に飛びかかる。


『危ないっ!』


俺が声を漏らした瞬間。


『ウォーターウォール!』


彼女が唱えた魔法で出来た水の壁に、スケイルウルフ達は弾かれる。


そして体制を立て直す隙を与えず、彼女は剣で蹂躙を始め、スケイルウルフの首が次々に宙を舞う。


白髪をしたその少女のそれはまるで、光が踊っている様に華麗で【天使】という単語が頭に浮かんだ…



そしてその蹂躙が終わると少女は我々には目もくれず元来た方向を見ていた。


すると、その方向から若者が息を切らしながら走ってきた。



「はぁはぁ、リリム走るの速すぎるだろ。」


『ケミが遅すぎるんだもん、もうちょっとレベル上げたほうがいいんじゃないかなー。』


「お前が言うなっ!お前が俺に残してくれないんだろっ!!」


『あ、そうだっけ?ごめーん。てへっ☆』


「てへっ☆じゃねーよ。こいつは本当に…」



目の前の光景に呆気をとられていると、若者がこちらへ声をかけてきた。


「皆さん大丈夫ですか?」


『あ、あぁ、深手は負ったが何とか大丈夫だ。』


「うわっ、その傷痛そうですね。リリム、この人達にヒールを使ってあげてくれ。」


『えー、やだー。めんどくさいもんっ。』


「またか。お父さんに言いつけるぞ。リリムは……」


『いい子だった!!忘れてたー。ごめんー。それじゃあみんな集まってー。』


『キミ、回復魔法も使えるのか…すごいな。それよりも回復より先に、向こうにいるデカいスケイルウルフが……』


『いいよー。あんなのいつでも殺せるからー。それより早く集まんないと回復してあげないよー。』


先程の光景を見た俺達の中に彼女の言った『いつでも殺せる』という言葉を疑う者はいなかった。

俺達は足を引きずりながら少女の元へと集まる。


『ヒール』


彼女がそう唱えると俺達の周りに淡い緑色の光が集まり、みるみる傷が塞がっていった。


「これで一件落着だな」


若者がそう言うと彼女が最後のスケイルウルフの方を見てつぶやく。


『まだ一匹いるから一件落着じゃないよー。』


そう言うと彼女が物凄い速さでスケイルウルフの方へ移動し、向こうで何やら作業をして帰ってきた。


『ケミー、この犬の手足をもいできたから、ケミがとどめを刺していいよー。』


「グロっ。お前、よく平気だな。」


『なんだよケミー。レベル上げたいんでしょー。リリムいい事したよー。』


「そ、そうだな。ありがとうリリム」


そう言って若者は少女の頭を撫でてからスケイルウルフに、とどめを刺す……と思ったのだが、スケイルウルフの股間を触ってからナイフでとどめを刺した。


魔物の股間を触る行為に、いったい何の意味があるのか俺には理解できなかった。


そしてそのあとすぐ、スケイルウルフ達が青い粒子に変わり空へ消える頃、青年と少女はこちらへ一礼して何処かへ去っていった。


命の恩人。その名前を聞くのを忘れたが、彼ら程の実力者ならきっとまたすぐに会えるだろう。

そして、その時は俺に出来る事はなんでもするつもりだ。


俺はそう固く心に誓ったーーー




ブックマークや評価をしてくれた読者の皆様のおかげで少しずつですが、ポイントも上がって来ました。そして全ての読者の皆様のおかげ第2章にも入ることが出来ました。本当にありがとうございます!


これからも頑張ります!!


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