高3、夏。
初めての投稿です!
駄文、不定期更新失礼すると思います。申し訳ありません。
ボーイズラブのキーワードはありますがそこまで強くありません。
ぬるーい感じですすめております笑
円木乃美
クラスがやけに騒がしい。少しも楽しいことなんてないのに。
...来週から体育祭の準備なのか。なるほど、青春っていうやつだ。
私は、手元の単語帳に目を戻す。...tremendous、巨大な、か。
「はーなめ!何に出るの?!花芽は」
「え、どうせ放送の方で忙しいし、100m走でいいわ。」
「ねー、最後だよ?なんかさー楽しんでいこうよ!」
「いや、そんなのもう勘弁。」
それまで結構な成績を収めてた放送部の活動も、みんなみんな中途半端なところで終わってしまった。やりきったなんて感覚、引退した今でもない。
次は受験か、なんて考えてた矢先、成績は急低下。判定はD。
はっきり言ってこんなことしてる場合じゃないんだ。
私は建築学部に行くために死ぬ気で勉強しなきゃいけない。
「小林!」
熱くて人気のある体育教師の担任も今や鬱陶しいだけだ。
「はい。」
「あのさ、建築学部志望だよなお前。物理の芦賀先生、建築学部卒なんだよ。俺から頼んどいたから、先生とこ行ってみろ。」
建築学部のことを聞けということなのだろうか。入れるかどうかもわからないというのに。
「...分かりました。ありがとうございます、谷川先生。」
私は、まだ知らない。これで私の運命が変わること。青春の風が吹くこと。