カレーコロッケ
みんなは魔法ってしんじる?
まあ、信じない人がおおいよね。
でももし魔法があったら、目の前の人を助けられるかもしれないねw
突然だが、おれには記憶というものがない。
俗に言う「記憶喪失」というものだ。
数ヶ月前、おれは道端で倒れていたという。
十数枚のカードと、白いスマホのような機械と一緒に・・・・。
意識を取り戻した俺は、自分の記憶をとりもどすためにいろんな場所を転々としている。
・・・・が、もうすぐお金がつきそうだ・・・・。
このままでは記憶を取り戻す前に飢え死にしちまうぞ・・・・。
「どうすっかな~。」
ぐぅ~・・・・
あ~、腹減った・・・・。
「・・・・ん?」
どこからかいい匂いがする。
俺は無意識のうちに匂いがする方へ歩いて行った。
「肉屋・・・・・」
この匂いの正体は・・・カレーコロッケか・・・。
ぐぎゅるるるる・・・
「今あるお金は・・・・?
39円・・・。はぁ・・・・。」
おれが諦めて帰ろうとすると
「ちょっとそこの兄ちゃん!」
「・・・おれですか?」
「そうだよあんただよ!あんたお金がないのかい?」
「ええ・・・まあ・・・」
「じゃあほら、これ持って行きな!」
カレーコロッケ・・・・
「いいんですか?」
「こまったときはお互い様よ!」
「ちょっとお母さん!!またそうやってただで配って~・・・」
別の女の人が店の奥から出てきた。
「いいじゃない、減るもんじゃないんだから・・・・。」
「減るわよ!!!!」
「あ、あの・・・あれでしたらお返ししますが・・・・。」
「あ~、いえ、こちらの問題なのでお気になさらず~」
営業スマイルで返された・・・・・かわいい・・・・。
歳はおんなじくらいだろうか。
サクッ・・・・もぐもぐ・・・。
何これ!?めっちゃうまい!!
「ふっふ~おにいちゃん・・・それおいしいでしょ~。そのコロッケはうちの娘がつくったんですよ~。」
「ちょっと、恥ずかしいからやめてよ!!」
照れてる・・・・かわいい・・・。
そんなことをおもった直後、周りが空を見上げて悲鳴をあげだした・・・・。
空には黒い魔法陣のようなものが浮かんでいた。
ご愛読ありがとうございました!!次話にごきたいください!!(最終回ではありません)