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閑話3 …… 【改】

 いつもお読み頂きありがとうございます。


 短い話を三話書いてあります。

 毎日毎日、手応えのない奴しか来ない。もう止めようかなこんな事?

 一日中、吊り橋の上にいるのも飽きたし、うん、そろそろ止めよう。

 こんなことやっていてもトウヤはきそうにもないし落ち人も来ないし……弱い奴と見物人、力試しと一番嫌なのが国のお偉いさんしか来ない。

  

 お前を捕まえない代わりに奪った武器を寄越せ、と……国のする事が? と思ったがこの国ならやるかもと思ってしまった。そこまで腐っていたんだな? 内政に才能のある王子に期待するしかないのかな?


 と考え事をしていたら。またお客さんだ。


 うん? 男の子? 女の子? 本人の話しでは男の子みたいだが……何処からどう見ても女の子にしか見えん……が、後ろの仲間の反応を見てみると男の子なのか? なぜだが爆笑しているし。


 ま、まあいい、ハンデをやってさっさと帰すことにするかな?


 で、馬鹿にしたのがいけなかった。


 コイツ本当に子供か? いや、トウヤも同じ年くらいで強かったからなぁ……子供だと馬鹿にしたのがいけなかった。本気を出すしかないな……。


 ……本気を出したが負けてしまった。いや、最後までやれは体力の差で勝てたと思うがそんな勝ち方は自分が納得できない……潔く負けを認めよう。


 で、フェスと仲間たちを俺のテントに案内したら妹の言葉にまた、爆笑が起きてしまった。


 フェスが用意してくれた料理美味しかったな!


 久々にトウヤとの昔話を話した。話しながら懐かしさが込み上げて来た。


 お互いに情報を約束したがフェスが探しているの見つける事が出来るだろうか? 伝説と言うか神話級の話しだからな……。


 封印された五竜の話……お伽噺だとばかり思っていた。


 約束だから仕方がない……探して見るか。


 だが、一度村に戻らないとな……。



――――――――――――――――――――

 

 何故、何故、こんな事になるの?

 私達が獣人族って言うだけで何故……処刑されないと駄目なの?


 私の……私の子供達……血の繋がりはないけどそんなの関係ない……私の子供をエスト以外処刑されてしまった。

 しかも最後と言わんばかりに私とエストまで処刑しようとしている。


 処刑台に昇らされて首を刎ねやすい体制にされて紐で縛って動けない状態にしてからティモリア教会の司祭が私達がした。と言う嘘の話を大勢集まっている人達に語っている。

 エストと私が助けを請うのが面白いのか大笑いしている人もいる。何もしていない私達が殺されるのがそんなに面白いの? 全員が笑っている訳じゃないけど……助けようとしてくれている人もいたけどどうにもならないみたい……。


 ……エスト! エストごめんね! ごめんね助ける事が出来ないでごめんね! 私も一緒に逝くから……向こうに逝ったら皆、待っててくれるから寂しくないから……。


 司祭の口上が終わり男達が剣を構えた。もう、本当にダメみたい……って思っていたけど全然剣が振り降ろされない。何があったのかな? 騒がしかった広場も静かになったみたい……なぜ?


 理由がわかった。綺麗な黒髪を伸ばして黒眼の可愛く綺麗で可憐にも見える剣? を持っている女の子が私とエストを縛っている縄を切ってくれた。


 最初は呆気にとられて動く事が出来なかった。その女の子が、小さい女の子があんな大きい男の人を吹っ飛ばすなんで、信じられないけど……目の前で起きたことは事実……私達を助けてくれた女神様と思っていたら聖女様だった。

 先に逝った子供達は可愛そうだけどエストと一緒にみんなの分も精一杯に生きるから……ごめんね? みんなの分までエストと一緒に生きるから……そっちに逝ったら色々と話をしてあげるから許してね……。


 聖女様の買い物は凄かった。一人であんなに買う人初めて見た。それと聖女様がいる場所には笑顔が溢れている。本当にあたたかい人だ。


 知識も信じられないほどに凄い。今までは馬の餌とされていた豆が正しく調理されれば立派な料理になるなんて……聖女様の料理を食べに大勢の人が集まりみんなの分も作って食べさせるなんて、それもタダで、普通の人には出来ない行為だ。やっぱり聖女様は凄い。


 この人にエストを任せたいと思いお話をすると私も一緒に来るなら、と承諾してくれた。


 王都に行く途中に子供盗賊団とそれを助けに来た盗賊団を一人も殺さないで無力化させてしまった。盗賊を殺しても喜ぶ人がいても困る人はいないのに……人を殺すのが嫌なのかな? その後も何度も盗賊に襲われたけどやっぱり一人も殺さない……殺さないと決めているのかな? 


 一度聞いてみた話では、殺さないと切り抜けることが出来ないなら殺すけど……殺さないで済むならなるべく殺さない、と……今まで、そんな考え方の人いなかったと思う。やっぱり聖女様だと思った。


 旅の間もフェス様は、誰の力も必要としない完璧な人だった。

 夜に魔道具テントでお勉強を全員でしていた事には驚いた。

 エナちゃんが見たことのない文字をフェス様に習っていたのが気になり一緒に教えて貰う事にした。

 何処の文字が聞いてみたら落ち人達の文字と教えてくれた。

 エナちゃんはフェス様の落ち人達の保護を手伝う為に習っているようだったので、私も少しでもお手伝いをするのに一生懸命に習おうと思った。その後、アーシャさん、マインさんも一緒に習う事になった。エストは、まず、この世界の人族の言葉の読み書きから覚える事にした。今までも少しずつ教えて来たからすぐに覚えられると思う。がんばれ!


 フェス様達の目的地であったエクレーシア王国に入国して暫くするとアーシャさんとエナちゃんが熱を出したので、村の村長さんのお部屋を借りて休む事にしたけど……此処でもフェス様は、村人の為に働いていた。

 村人達の食事、穴を掘って池にしたり、畑を回復させたり、見たことのない魔道具を作り無償で提供したり……本当にフェス様は凄い……そんな中で、フェス様が初めて失敗するところを見た。

 自分が掘った穴……池にする穴に水を流し込むと魔術が使えなくなることを忘れていたみたいで溺れかけてしまった。

 マインさんとアーシャさんと私で、説教をした。少し言い過ぎたかもしれないけど溺れかけたんだから仕方がないよね? 一歩間違えていたら死んでいたんだから。 

 でも、フェス様も失敗するなんで、と思うと少し安心した事は内緒です。


 誘拐された王女様を助けたり、聞いた話だけど暗殺者に襲われた女王様も助けたなんで流石フェス様です。

 

 教会に連れていかれて翌昼に帰ってきて料理をして、その後に厨房で倒れたのには驚いたけど……寝ていただけみたいで良かった。


 エストもフェス様の役に立てられる様に頑張るって言っていたけどどうなるかな?



――――――――――――――――――――



「本気ですか?」

「ああ、本気だ! それとも雇主の儂の命令が聞けないのか?」

「しかし、聖女様もおられるのですよ?」

「だから高く売れるんだろう! 依頼書にも書いただろう? 雇主の言葉には従う事と。それとも依頼破棄でもするのか? これ以上依頼の失敗をしたらランクが下がるんじゃないのか? この話は以上だ」


 ぐっ! 何故こうなったんだ?


 昨夜の聖女様が盗賊を捕まえた事を雇主の商人に報告し、見張りに戻り朝方に盗賊の確認に行くと逃げた後だった。

 逃げた盗賊を追いかけるために俺のパーティーメンバーで追い掛けたんだが見つけることは出来なかった。

 

 それだけじゃない聖女様が倒した森狼フォルストヴォルフを商人と俺とは別のパーティーで分配した後だった。

 俺達が盗賊を追いかけている最中にそんな事をしていたのか……。


 文句を言いに行ったが事実を聞かされてしまった。

 盗賊を逃がしたのが商人の見習いで、元々この隊商の乗客は盗賊に売るための物だった。

 俺のパーティーとは別の冒険者パーティーは知らされていたところが何度もやっていたようだ。

 

 旅の途中で盗賊に襲われたのなら運が悪かったと諦めるしかないけど……こんなやり方は酷い。許される行為じゃない。

 それに今回は、聖女様がいるのに……高く売れるからって、聖女様こと襲わせるとは……教会に知られたらとんでもないことになる。


 俺は騙されたのか? しかし、今回依頼破棄をすると確実にランクが下がってしまうから……破棄は出来ない……すまない。


 アトカース男爵領領都カナーに到着する日の昼に盗賊との打ち合わせの場所で、聖女様の乗る……乗客の乗る馬車を置いて馬を馬車を走らせたが盗賊の別働隊に襲われてしまった。

 盗賊に裏切られたのか?


「どうなっているんですか!」

「儂か聞きたいわ!」


 本当に知らないようだ。

 聖女様達を見捨てた罰が当たったのかもしれん。


 一人また一人と倒されていき全員の体力も無くなりもう駄目かと思った時に盗賊の三人が別方向へ走って行った。

 盗賊が向かった方を確認してみると聖女様がいた。危ないと思ったが俺が心配することじゃなかった。

 盗賊とすれ違いざまに二人の盗賊の首を刎ねていた。本当に強いんだな……俺より強い。


 生き残りの一人が報告に戻り話を聞き終わると怒った盗賊の頭が聖女様に十人の盗賊を向かわせた。商人がこの隙に逃げ出そうとしていたが盗賊頭に牽制され動けずにいた。


 聖女様に向かった十人の盗賊も簡単にやられた。さらに怒った盗賊頭が残り全員で襲うことを決め向かった。が、盗賊頭以外が簡単にやられていた。


 聖女様と盗賊頭と一騎打ちをして、危ない場面もあったが聖女様が勝ったようだ。


 お礼に向かったのかと思った商人が何を血迷ったのが聖女様に怒鳴った。


 自分で置いて行ったくせに早く助けに来いって、何を考えているんだ? と思ったら馬鹿がもう一人いた。

 冒険者の一人が聖女様に食って掛かっていた。

 あの場面から反撃するつもりだったとかどの口がほざいているのやら……お前が一番弱腰だっただろうに……聖女様もめんどくさくなったのか倒した盗賊の死体を全部と馬を全頭置いて先を急いていた。


 急いていた理由がわかったのは分配をしている最中だった。


 森狼フォルストヴォルフと野犬、毒蛇ポイズンシュランゲとゴブリンが大量に現れた。百匹以上いる様だった。

 流石に数が多く駄目だと思い雇主を馬に乗せ逃げることにした。

 逃げ場は、聖女様の向った方向だけだ。


 逃げる方向に聖女様が一人で立っていた。逃げてくるのがわかっていたのか?

 だが、聖女様のかなり手前で馬が襲われ放り出されてしまった。


 四人で聖女様の傍まで来るとまた馬鹿の一人が聖女様に怒鳴った。冒険者のお前が子供に冒険者の基本を教えられて恥ずかしくないのか? 馬鹿が自分の無能を教えているだけなのがわからないのか……。


 森狼フォルストヴォルフに囲まれてしまったが聖女様が戦うそぶりを見せると逃げて行ってしまった。

 聖女様の強さがわかったのか? とにかく助かった。


 商人も馬鹿も大人しくなって聖女様に怒鳴るような真似はしなかった。


 王都カナーに到着すると門兵に捕まりその後で、警備隊に引き渡された。


 商人と馬鹿は犯罪奴隷となり鉱山で働くそうだ。アニーと俺は、Gランクからやり直しだった。

 アニーはFランクからGランクだからまだいいが俺はDランクからGランクとは……。


 こんな事なら依頼破棄をした方がまだマシだった。


 後悔してももう遅いけどな!


 最後までお読み頂きありがとうございます。

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