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「なんで避けるの?」
···なんて、聞かれましても"嫌いだから"としか、答えようが無いんですよ。
「べ···つに、避けてねえし······」
とりあえず、うっすら冷や汗を浮かべながら否定しておく。
···クソ。こう言う時、嘘つけないって損だ。
今、絶対目が泳いでるよ···オレ。
とか思ってると、案の定それがバレて···
「嘘。ちゃんと、答えて。
僕、波崎と話したい事があるんだから」
苛立ちを含んだ声にそう言われて少しだけ顔を上げると、
女子が"理想の王子様"と寒い噂をする超絶美形な顔が不機嫌をあらわにしていた。
「···オ、オレはあんたと話す事無いから。
早くケータイ返せよ」
霧生の前に右手を差し出す。
「···············」
オレと霧生の間に、気まずすぎる沈黙が流れる。
「フッ···」
それを破ったのは、オレでも霧生でもなく突然教室に入って来た三人目の発した小さな笑い声だった。
「···サクヤ」
誰だろう?と首を傾げるオレとは対照に霧生は忌々し気に呟く。
「何しに来たの?
僕、まだ呼んで無いけど?」
···口調は変わらないけど、雰囲気がいつにも増して···怖い。
「いや、別に。
ただ、蓮斗が手こずるなんて珍しいなーって。
どんなヤツなのか気になったから見に来た」
「···期限に間に合えば、どうしようと僕の勝手です。
あなたには関係ありませんよね?」
と、霧生は笑った。··················· ホント、怖いなコイツ···。
「その期限がギリギリなのにコノ状況か?」
「!」
今まで二人で会話をしていたサクヤとか言うヤツが急にオレの方を見る。
···いきなり2つの視線を向けられて平然としていられるほど、オレは図太い神経を持っていない。
「···················な、ナニ?」
ドモリながら問うと、微妙な表情の霧生が口を開く。
ーーーーーーーーーー帰宅後。
家に着いたオレは真っ先にテレビをつけて星座占いを確認する。
「あー···やっぱり」
牡羊座···今日の運勢はーーーーーー最下位。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー今日は、厄日だった。
また、変なところで終わって仕舞いました···スイマセン(>_<)
一話目、評価して下さった方
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