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森奥の深淵  作者: 初唯
第一章 迷いし森の奥で敗北の書を読み始める青年
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①ー1 聖女アマリリス

 アマリリスはポポノ村の平民であるインザーギとインザーミの間に生まれた。

兄のゼンニバルを入れて善良なごく普通の幸福な四人家族だった。


 彼女が三歳のときに最初の奇跡が起こった。

インザーギが鹿に突進され負傷したのだ。その際に大泣きのアマリリスが父に

覆いかぶった。すると彼らは金色の光りに包まれインザーギは傷が回復し一命をとりとめた。

アマリリスには聖魔法が使えるのではとポポノ村は大騒ぎとなった。


五歳となり教会で魔力属性を確認したところやはりアマリリスは聖魔法の属性で彼女は聖女だと認定された。この国にはもう一人カルマリアという娘が聖魔法を使えることが判明したがアマリリスにくらべ魔力が乏しかったために彼女は聖女とは認定されなかった。


 そして聖女となったアマリリスが七歳になったときに四葉のクローバーを咥えて天より降りてきた一羽のニワチコ鳥が天からの預言を伝えた。

「近い内に魔王アルゴモーゼが生まれる。聖なる力でもって邪をこの世から打ち払うのです」


アマリリスは既に聖女としての自覚があり何年も聖女として生きてきたので、鳥が喋ったことに動転したりはせず、神からのお告げだと素直に肝に命じたのだった。・・・


その話を聞いてアマリリスの父母であるインザーギとインザーミ、兄であるゼンニバルは動転した。

「まだ7歳の小娘だぞアマリリスは!神はこの子になんていう重荷を背負わせるのだ!」


「ですが邪を払うことは聖女である私にしかできないことです」アマリリスは覚悟の程を示した。

「でも旅の仲間パーティが必要ね。きっと私一人では魔王なんて倒せない」


こうしてアマリリスと兄のゼンニバルは共に魔王と立ち向かう勇敢な仲間を求めて各地を漫遊することを決めたのだった。


「とりあえず最初に目指すは教会と冒険者ギルドのあるアウドバラ町に向かおう」

「わかったわ兄さん」


「くれぐれも気をつけるんじゃぞ」村の出口につくと見送りに集まっていた村長や村のみんな。

村長から持てる限りの干し肉や路銀を頂戴して両親や村人に見送られる中、

「アマリリスのことは俺がちゃんと守るから心配ないよ父さん、母さん」ゼンニバルが言う。

「心配かけてごめんなさい父さん、母さん、みんな。でも、私がんばってくるねっ」

かくて聖女は旅立った。仲間を集め、魔王アルゴモーゼを討伐するために!


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