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第三話 二日目①

※この作品は実在の人物・団体とは一切関係ありません


――龍雅の家 玄関――

龍雅母「ハンカチは持った?ノートは?教科書は?」

「ノートと教科書は今日は必要ないよ、というより普通そういうのは高校初日にやって俺が『もう中学生じゃない』っていうやつじゃないの?なんで二日目に?」

龍雅母「昨日は龍雅が高校初日なの忘れててね、寝ちゃってたんだよね、えへ☆」

「えへ☆じゃねぇしその年で似合ってないぞ」

龍雅母「ひどーい、そんなことはいいから半田ちゃんも待ってるし早く行ったら?」

「はいはい、あいつは待たせるとめんどくさいからもう行くよ」

龍雅母「女の子をめんどくさいとか言っちゃうのはいけないと思うわよ?」

「あいつとはもう10年くらいの長い付き合いだしいいんだよ、それじゃ行ってきます」

龍雅母「行ってらっしゃーい」


やれやれ、うちの母親はいつでもマイペースだな、学校に早く行ってもやることがないから遅刻ギリギリで行くつもりだったんだが、あいつ(半田)が毎朝来るとなるとそれもできそうにないな、めんどくさいが何か暇つぶしを考えるか


「よっ、龍雅遅かったな!」

「お前が早すぎんだよ、いつから待ってたんだ?」

「ん~、じゃあ今きたとこだな」

「カップルでもねぇんだからやめてくれよ...ほんとのところいつから居たんだ?」

「大体10分くらい前位からかな?四捨五入したら0だから実際今きたところだな」

「お前それ好きだな、もうちょっと遅く来てくれてもいいんだぞ?」

「そういっても今の時間くらいで大体始業20分前だからちょうどいいだろ、俺らの家結構学校から遠いんだしなんかあっても遅刻しないようにな」


何も言い返せねぇほど正論だな、オイ

それにしても昨日のあれのせいでまだちょっと眠いな


「どうした龍雅眠そうだな、何かあったか?」

「お前があんな夜中にメッセージ送ってくるせいで音で起きてよく眠れてないんだよ、反省しろ」

「ごめんごめん、寝る前に話したくなったんだけど返事がなくて心配になってね」

「今日からはマナーモードにしてから寝るわ、心配するなら朝になって家から出てこなくなったときにしてくれ。」

「その時には手遅れになってないようにな」

「手遅れって俺の家で何が起きるんだよ」

「う~ん、密室殺人とか?龍雅って最初に殺されそうだよね」

「うるせぇ、小説じゃないんだからそんなこと起きねぇよ、推理小説の読みすぎだ」

「それもそうだな!」


こいつは朝から元気だな、その元気を俺に分けて欲しいくらいだな、いや俺が疲れてる原因の8割はこいつのせいだから返してほしいが正しいのか、早く学校についてこいつと別れてぇな....あ、そうだ走るか

早く走れば早く学校について早くこいつと別れることができる、学校に早く着く必要はないがこいつとは早く別れたい走ろう


「よし半田」

「ん?どうした」

「競争だ」

「え?」

「よーいドン!」

「え?りゅ、龍雅待ってくれー!」


なんか後ろから声が聞こえるがスポーツ推薦現役運動部のスピードにはあいつも勝てまい、このまま学校までGOだな




――高校 昇降口――


「ふぃー、到着」


思ったより時間がかかったな、体力落ちたか?さっさと戻さないと部活がつらくなるな...よし毎日走るか

最後の方スタミナ切れて歩いてたからか半田がもう見えてきたな、そういえばこいつ一応陸上部だったか俺と同じく春休みで体力が落ちてきているからか追いつかれることはなかったな


「龍雅...なんで...急に走り出すんだよ」

「どうしたそんなに息を切らして」

「俺も走ったんだよ、ほんと疲れたよ」

「そうかおつかれまた昼な、俺は先に行くぜー」

「ちょっ」





――教室――





「よっ、バーニャ」

「半澤?どうしたのそんなに汗かいて」

「厄介な奴から逃げるために少し走って登校してきた」

「朝からお疲れ様ね」

「そういうお前は何読んでんだ?」

「友達に勧められてほとんど無理やり渡された本」

「それはなかなか面白い」

「楽しそうね、今日の1時間目はグループを作って自己紹介だそうよ」

「うわめんどくさい、まぁ全員の前でさせられないだけましか」

「同感だわ」

「でもこのクラスだとお前としかまだ話してないしどんな奴がいるか楽しみだな」

「それもそうね、ところでまだ時間があるけどあなたはどうするの?」

「俺は飲み物忘れたし自販機でなんか買ってくるかな」

「そろそろ人がたくさん来るから早く行った方がいいわよ」

「それもそうだな、じゃ!行ってくる」

「いってらっしゃーい」


バーニャはいつも通り眠いのか疲れてるのかわからんが気の抜けた声だな、背が小さくなければ誰もが二度見するような美人なんだろうが、バーニャは背が小さいから可愛いとしか思われないんだろうな

なんて考えながら角を曲がると

「きゃっ」

「あ、ごめんなさい」

「いえ、大丈夫です.....龍雅さんでしたか」

「すいません榊原さん、考え事をしていて曲がってしまったので」

「いえ、私も上の空でしたのでお互いさまということでお気になさらずに、お怪我はされていませんか龍雅さん」

「俺は大丈夫です、榊原さんこそ大丈夫ですか?」

「私も特には、お互い怪我はしていないようですね」

「すいません榊原さん、今度から気を付けます」

「こちらこそ申し訳ありませんでした、では龍雅さんまたあとで」

「はい、またあとで」


曲がり角には今度から気を付けるようにしないとな、とりあえず飲み物買いに行くか


「ほいバーニャ帰ったぞ」

「おかえり」

「後の時間暇だな、何するかな」

「私は読み終わったしこの本貸してあげようか?」

「いいのか?それお前のじゃないだろ?」

「そんなこと気にするような子じゃないわよ、汚したりしなければ別に何も言わないと思うわ」

「なら借りる」

「はい、どうぞ」

「ありがとな」

「いえいえ」


ロボットみたいな会話のキャッチボールをすると、バーニャは机から俺に貸した本の次巻を取り出した!


「お前何冊貸してもらったんだ?」

「全巻よ」

「多すぎだろ」

「家近いから貸して全巻渡されたわ」

「全部持ってきたのか?」

「そんなわけないでしょ、5冊しか持ってきてないわよ」

「さすがにそうか」

「そろそろ授業みたいよ、ちゃんと前向いた方がいいわよ」

「そうだな」


自己紹介とかめんどくさいとか思いながらも俺は前を向くのだった







榊原 涼葉のプロフィール

榊原涼葉 出身日本

誕生日は7月23日 身長168cm 至極色の髪 黒眼 趣味はお昼寝


よく縁側で横になってお昼寝している

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