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第一話 入学式

※この作品は実在の人物・団体とは一切関係ありません


さて、学校に無事ついたわけだが

「暇だ」とても暇だ、なぜこんなにも暇なのか それはまともに話せる相手がいないからだ、そんな俺に 入学初日なんだから今話しかけに行け って言いたい奴もいるだろう、俺はこう答えよう「めんどくさい」と。

勘違いしないでほしいのは俺的には人と話したくないわけではない、会話は嫌いではないが会話するまでの関係性の構築がめんどくさいんだ。決して陰キャではない。友人はいる、この学校にはいないが。


「一応半田もいるがあいつは友達とは呼びにくいしな、まぁ部活にでも入れば友人の一人や二人できるだろう。きっと。うん。

とりあえず荷物置いて入学式に行くか。」



――体育館――



校長「新入生入場、拍手でお迎えください」

拍手が集まり会場がぱちぱちと手をたたく音で震える


そんなこんなで入学式なわけだが、入学式の新入生代表挨拶ってどうやって決めてるんだ?単純に入試の点数なのかそれ以外に何かあるのか?気になるが教師に聞くのはめんどくさいので後でggr(調べる)ことにしよう。


校長「新入生代表挨拶、『 榊原(さかきばら) 涼葉(すずは) 』さんお願いします」

(お、ちょうど代表挨拶か、どんな奴か見てみるか)


「はい、花便りも伝わる今日このごろ――」


(席を立つ所作から歩き方、立ち方まで隙がない、作法とかには詳しくないが見るものすべてに完璧と思わせる程洗練されている、これを 大和撫子 と人はいうのだろう)


「――以上で新入生代表の挨拶とさせていただきます」


(なんか聞き終わったら眠気が...)



―教室―



結局あの代表挨拶の後は寝てしまったな、榊原さんの挨拶がとても心地よかったというのとその後のつまらない来賓紹介とか校歌だから仕方がないといえば仕方がないのだが。起こしてくれた隣人に感謝だな。起こしてくれなかったら初日から先生方に悪い印象を持たれるところだった。


「今日からこのクラスを受け持つことになった『花崎(はなざき) 花澄(かすみ)』です。

みんなで卒業できるようにこれから頑張っていきましょう!

初日のHR(ホームルーム)なのでまず隣の人と自己紹介をしましょう!」


「勢いがすごいなこの教師」


「それはさすがに失礼だと思うよ」


「さっき起こしてくれたロリか」


「誰にでも失礼だね、ロリじゃなくて『バーニャ』呼び捨てでいいよ。」


「俺は『半澤(はんざわ) 龍雅りゅうが』下の名前でいいぞ。

バーニャってことは外人か?それに日本語上手いな」


「親の都合でね、日本にも小さいころから何回も来ているうちに話せるようになったよ。」


「……見た目は今も小さいけどな。」


「悩んだ末に出す言葉がそれ?まぁいいや、とりあえずよろしく」


「あぁ、よろしく」


頑張って仲良くなろうとして変な奴とは友人にはなりたくないからな、わざわざただ寝てる他人を起こすお人好しなら流石に変な奴ってことはないだろう、頑張って仲良くなることにしよう。


「はい!皆さん、簡単に自己紹介することはできましたかね?この後は休み時間なので話したいことがあればたくさん話していいですよ!では昼休憩にしてください!」


「やっと休憩時間だ~」


今日は式の間は寝てたはずだが式典は寝ててもなぜか疲れるな、そんなことを考えていると可愛い声で可愛くないマジレスが飛んできた。


「半澤はさっき寝てたでしょ」


「うっ、式典で寝ても疲れるだけだから休憩ではない、だからセーフ」


「ちゃんとアウトでしょ」


「それはそれとしてお前は話す相手は他にいないのか?」


「あぁ、いる…けど」


この反応、俺と同じく 半田(めんどくさいヤツ) みたいなのが友達にいるタイプだな、これが類友か


「まぁ…頑張れよ!」

言葉とともにサムズアップ


「憐れまなくていいわよ、その感じあなたにも」

「「「龍雅ーーーーー!一緒にご飯食べようぜーーー!」」」


「………いるみたいね、頑張って」そっと親指を立てる

 

「クールに去るぜ...」


また疲れそうだが『バーニャ』とは仲良くなれそうだ。



――屋上――



コンコン

「ノックしてもしもーし、誰かいますかー?いませんねー?」


まぁいたとしても入るんだが

それにしても流石ダリ校(青國・ダリア高校)屋上まで清潔に保たれているとは恐れ入った、もちろん普通程度にゴミはあるが、苔とかそれほど多くのごみがあるようには見えない、定期的に清掃されているのが表れているのだろう。


「龍雅、なにボーっとしてんだ?はやく隣に来いよ!飯食おうぜ!」

「はいはい、とりあえず食うか」


そういえば午後からは部活紹介か、俺はスポーツ推薦だから中学と同じ剣道に所属することが強制のようなもんだが、ほかの部活にも興味あるし全部見ることにするか。


「そういえば龍雅」

「ん?」

「教室で仲良さそうに話してたあの子とはどういう関係なんだ?」


あ、まずい、入学初日の忙しさですっかり半田の性格を忘れていたが、こいつかなりめんどくさい性格(ヤンデレ)だった。とりあえず当たり障りのないことで躱して、あいつ(バーニャ)にヘイトが向くことだけは何としてでも避けねば。こいつの被害者を増やすわけにはいかない。


「普通にHRで隣の席の人と自己紹介しろって言われたからその延長線的な感じで少し話してただけだよ」

「ふーん、随分焦ってるみたいだね」


くそ、こいつこういう時ばかりする変に鋭くなりやがる、だが何としてでも切り抜けなければマズいな。


「そんなに気になるなら会って話してみたらいいんじゃないか?

 俺から話を聞くより実際に話した方がいいと思うぞ、『百聞は一見に如かず』って言葉もあるしな」


キーンコーンカーンコーン


「龍雅にまだ聞きたいことはまだあるけど、チャイムなっちゃったし戻ろっか」

「そ、そうだな」


何とか切り抜けられたな、少しあいつ(バーニャ)にヘイトが向いてしまったとは思うが、そんな悪印象は抱いてないはずだ、これならまだ暴走することはないだろう……しないよな?


「半田も先に行っちまったみたいだし、さっさと戻ることにするか」



――教室――


教室に戻ってきたが......よし、バーニャはちゃんと生きてるな


「よ、バーニャ無事だったか」

「無事って...まるで私が何か危険な目に合うかのような言い草ね」

「ま、今生きてるなら大丈夫だろ、そういえば昼ご飯は誰かと食べたのか?友達いなさそうだが」

「一言余計よ、ちゃんと友達と食べたわよ」

「クラスで誰とも喋ってなかったから友達いないのかと思って。」

「友達は隣のクラスに一人だけいる、お昼もほとんどその子にほとんど強引に誘われたのよ」

「あー、前言ってた厄介な友達か?」

「あなたの程ではなさそうだけどね、運動ができるからスタイルもいいし性格も完璧な子なんだけどね」

「ここまで聞いてただのいい子で俺も友達になりたいって思ったんだが?」

「私にとってはちょっとうるさく感じるのよ、でも別に悪い子ではないし、付き合える分には楽しいと

 思うわよ、私も嫌いってわけではないしね」

「ま、いい友達がいるみたいで良かったぜ、ところでお前は部活どこに行くんだ?」

「私はこの後の部活見学を見て決めようかな、あなたは?」

「俺は一応見るけど剣道部に入るかな、スポーツ推薦のせいで帰宅部できないんだよな」

「そういえば推薦の人と一般の人でクラス分けされてないのね、勉強は大丈夫なの?」

「勉強はあんまりだが部活で結果出してれば赤点とりすぎなければ大丈夫だろう」


キーンコーン

「そろそろ部活見学が始まるようね、私は文化部でも見てくることにするわ、またあとでね」

「おう、それじゃあな」


バーニャも行ったことだし、俺も剣道場に向かうことにするか、それにしてもこの学校は剣道場が体育館に隣接されてるから行きやすくていいな、中学の頃は外にあったせいで、靴を履き替えるのが面倒だったからな。



――剣道場――



まだ稽古は始まってないみたいだな、1年生もまだ数人しか来てないみたいだな


「おっ、君も部活見学に来た新入生か?見学なら後ろ側の椅子に座って見学してくれ!

 俺は部長の『』、剣道部に入るかはまだ分からないがよろしく!」

(なんだこの爽やかイケメン、俺が女だったら惚れるぞ)

「よろしくお願いします!」

(剣道はとりあえず大きな声を出しておいた方が好印象だから出すことにしよう)

「いい声だな!中学でも剣道をしていたのか?」

「はい!」

「それは期待の星だな!入部を楽しみにしておくぞ!」

「ありがとうございます!」


久しぶりに大きな声を出したから疲れるな、椅子に座って高校の練習を見ておくことにしよう。


「失礼します!剣道部の見学に来ました、1年3組の榊原(さかきばら)涼葉(すずは)です!」

「今年は元気な一年生が多いな!俺は『』だ!よろしく!」

「はい!」

(あの人は確か入学式の時代表挨拶をしていた人だったか?声の出し方が上手いと思っていたが剣道をやっていたのか納得)

「とりあえずあの男の子の隣に座って見ていてくれ!」

「わかりました!」


あの人(榊原さん)髪が結構長めだけどあれで剣道できるのか?


「お隣失礼してもいいでしょうか?」

「もちろんどうぞ、榊原さん?でしたっけ、剣道は長くやっていらっしゃるんですか?」

(しまった、さっきの榊原さんと今の榊原さんでギャップが大きすぎて自分まで敬語で話してしまった、

 別に悪いことではないんだが、なんか違和感があるな)

「はい、小学校低学年のころから父の勧めで励んでおります、そういえばお聞きしていませんでしたね、

 失礼ですがあなたのお名前は?」

「あ、半澤龍雅って言います、よろしくお願いします」

「良いお名前ですね、すでに知られているようですが私の名前は榊原(さかきばら)涼葉(すずは)で  す、これからよろしくお願いします

 龍雅さんも昔から剣道を?」

「俺は中学から剣道を始めました、高校でも剣道をやるつもりです。」

「私も高校は剣道をやるので、あなたとお手合わせする時が楽しみです。」

「お手柔らかにお願いします。」

「こちらこそ、お互いに研鑽できるよう努めていきましょう。

 龍雅さん、そろそろ練習が始まるようですよ、先輩方の動きから学んでいきましょう」

「そうですね、これからよろしくお願いします」

「こちらこそよろしくお願いします」


なぜか榊原さんと話すとすごい緊張するな、威圧というか、声綺麗だしすごい丁寧で近づき難い雰囲気を纏ってるような感じで、空気に飲まれるような感じで謎の疲れに襲われる。

同じ部活だし慣れていかないといけないな、まずはいつも通り話すことを目指そう。


――教室――


あのあと特に何もなく先輩方の練習を見終わったな、先輩方にとっても春休みが終わって最初の部活だからか基礎練習が多いように感じたな、何事も基礎が大事だしな休みで失った感覚を取り戻すということなのだろう


「龍雅、もう戻ってきてたのか」

「お、バーニャかお前はどこの部活を見てきたんだ?」

「自然科学部とか漫画研究部とかアニメ研究部とかその他諸々」

「結構たくさん見てきたんだな、結局決めれたのか?」

「もちろん」

「どこにしたんだ?」

「帰宅部、つまり無所属」

「何のために見てきたんだよ、この学校って無所属大丈夫だったか?」

「スポーツ推薦じゃなきゃ大丈夫だってさ」

「推薦じゃない方が良かったかもって後悔してきた」

「一般で入れたの?」

「無理」

「即答するくらいなら頑張るしかないよ」

「そうだなぁ...」


「はい!皆さんおしゃべりをやめてください、帰りのHRを始めますよー」

「明日はまだ本格的に授業はありませんので、筆記用具以外に必要なものはありません、

 それでは皆さん気を付けて帰ってくださいね!」


高校初日ももう終わりか、初日らしく今日はいろんなやつと会えたし高校生活への期待が高まる一日だったな、今日の疲れのほとんどは半田のせいなんじゃないか?まぁいいやとりあえず帰ることにしよう。

バーニャのプロフィール

バーニャ=フロイセン(Banya=Floysen)

フランス出身の15歳 誕生日は11月5日

身長は約145cm 銀髪赤眼 趣味は読書


身長が低いので家の色んなところに踏み台が置いてある

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