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閑話 ある日のコランの日常3

 シシちゃんと楽しいラジオをした後、私達は楽屋でお昼を食べてた。テーブルには白いテーブルクロスが引かれて、シェフがここで作った料理を一品一品出してくれる形式です。私達のお昼の為に、特別なメニュー作ってくれます。


 ここも楽屋とか行ってるけど、大体ここは私達プリムローズ専用。そもそもがスタジオなんて物はここにしかなくて、この建物は総合エンターテインメントビル? みたいな事をラーゼ様は言ってた。勿論ライブをする為のステージもある。


 町中にはそれこそ様々なステージもあるけど、私達はそこを使う事はない。大体ライブをやるのはここだし、屋外でやるとしたら、大がかりな準備をして人種が影響出来る範囲での全世界中継は当たり前。そんな私達だからこそ、お昼だってここまでの好待遇なのです。


 まあアイドルとは今までそんな物だと思ってました。けど、どうやらちまたに溢れる私達プリムローズを追いかけるアイドルの卵達はそうじゃないみたいです。


「むむむ……」

「シシちゃん……着替えたら?」


 さっきからシシちゃんが動くたびにカンカラと鳴ってる。勿論、それはシシちゃんの服装のせいだ。袖も長く鳴ってるから邪魔なのだ。


「最先端のファッションに実用性はないのよ」

「私なら実用性とるけどな~」

「それじゃあ最先端なんか走れないわよコラン」

「それはシシちゃんに任せるかな~」


 まあ本当は最先端のファッションにも実用性を取り入れて欲しい。そうしないと、本当にそれが最先端と思って取り入れちゃうちまたの女の子達が不便だし。おかしな格好は流石に真似しない? いえいえ、私達の女の子への影響力はとても強いのです。


 ちょっと髪飾りを変えるだけでそれが巷では大流行するほどに……今やシシちゃんのファンの子達は見分けるのが簡単です。何故なら、変な格好をしてるから。確かに最先端ではあると思う。私達には理解できないもん。そんな事を思ってると、メインディッシュが運ばれてきた。


 大きな器から湯気が沸き立ってる。目の前に置かれたそれからはとても濃厚な匂いが漂ってた。けど覗き込むとスープはとても透明だった。折り重なる様に綺麗に盛られた麺は黄金色に輝いてる。周囲には肉や野菜が綺麗に配置され、外側が黒くなった卵が半分に切られてその黄身をトロッとさせてる。


「イジリバスクの煮込みラーメン、海と共に――でございます」


 料理名の紹介がされる。まあつまりラーメンですね。最近ラーゼ様が食べたいって言って作れた料理だ。巷でも一気に広がった様だけど、そっちはこんな生麺は使って無いらしいです。どうやらとても日持ちするように麺をあげてる? とか? ちょっと私には想像できないです。ラーメンはこの麺とスープの相性が良いのに……


「わあ、シシちゃんラーメンです。よかったね」

「あっ……」


 シシちゃんはラーメン好きだ。なので早速食べようとして……その厄介な服の袖がべっちゃりとスープに浸ってた。だから止めようそれ。

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